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2014年2月2日 『いっしょに帰ろう②』

いっしょに帰ろう~ルーシィside~

いっしょに帰ろうのルーシィsideのお話です。ナツ→←ルーシィの両片思いのナツルーです。
オリジナル設定が多数あります。苦手な方は、バックしてお戻りくださいm(__)m
大丈夫だよ~という方のみ、誤字脱字に注意して 自己責任で お進みください☆

 

数日前、あたしのナツに対する気持ちが、あふれて止まらなくなった。

その想いは、あたし達の間を走り出す。。。きっと、もう止まらない事を願う。。。

 

 

 

 

頬についた、擦り傷もすっかり消えてなくなった。

 

あたしは、ママによく似てきたみたいだ。

鏡の中に、記憶より少し幼いママを自分自身で見つけて、何だか嬉しく思うこともあった。

ママは、あたしの憧れだから。

 

チームメイトが皆、依頼で出掛けている時 それは起こった。

なんと、あたしが同じギルドの仲間を 傷つけた罪で、評議院に連行されたのだ。

 

 

  

評議員に連れていかれる馬車での道のり、拐われた仲間と、鍵の友達のことを思っていた。

 

馬車から降ろされ、評議院の建物に向かう。

ギュッと縄で後ろ手に 縛り揚げられ、その部分が痛い。

不意に強く引っ張られ、バランスを崩して、地面に倒れ込んだ。

腕が出せないので、否応なしに衝撃を顔に受けた。

右側の頬が熱い。擦れて切れたのだろう。

 

「ほら!!早く立て!!」

 

縛られている縄で、強引に立ち上がるよう強く引っ張られた。

それを、隣に居たラハールが腕をとって、立ち上がらせてくれた。

 

「乱暴な事はするな!!」

 

ラハールの言葉に、他の評議院は黙って従ったが、納得はいっていないようだった。

 

その後、評議院のある部屋に連れていかれると、形ばかりの尋問が始まった。

先程までいたはずの、ラハールの姿が見えない。

 

(・・・・さっきの事で、引き離されたか。。。)

 

唯一まともな、反応を示していたラハールは、違う任に付いたらしい。

 

あたしは ただ述べられる、事実とは違う事柄をYESと答えるだけだった。

・・・そうしなければならなかった。

悔しい!!なんであたしばかりがこんな目に!!

そう思わない訳はないが、心配が先に立っていた。

 

・・・・従わなければ・・・ならないのだ。。。

それでも、気持ちだけは負けたくなかった。

下唇を、ギュッと噛みしめた。

 

先程、病院を出たところで、ナツが居た。

・・・ナツがあたしを信じてるって言っていた。

大丈夫。

あたしは、それだけで頑張れる。

 

下だけは向くもんか!!

あたしが狙いなのだろうか。。。

・・・こんな状況になったのは、、、、あたしのせいかも知れない。

そう思うと、景色がゆがんでくる。

だが、まだ状況がすべて解った訳ではないが、今は泣くわけにはいかない!!指示に従って待つしかないんだ。。。

 

ただ、1つの気がかりは 有罪が決まってしまえば、大切な友達たちとの契約を奪われてしまうという事。

もしかしたら、黄道十二門のカギが狙いなのかもしれない。

 

先程、何とか他の者には気付かれずに 友達をラハールに預けたが、、、、

無事にギルドに届けばいいのだけれど。。。

『ギリ』と奥歯を噛みしめた。

 

 

「没落した財閥のお嬢さんが!!!」

「かわいい顔して、大したたまだな!!」

 

吐き捨てるように言われた。

 

 

・・・・何とでも言えばいい!!

 

 

それよりも、今は・・・何としても!!

 

 

 

 

次の日、移送された。

着いた処は、立派な建物。

吐き気がする。

一番嫌いな人種が、この先で待っているのだろう。

まず、通された部屋で、ドレスに着替えさせられた。

虫唾が走る。

この屋敷に、、、リサーナは囚われているのだろうか。。。

 

そこの主は、午後には戻ってくるのだという。

あてがわれた部屋で、運ばれてきた食事をとり午後にを備えて寝る様にと指示が来た。

 

・・・・どうやら、あたしの大切な友達たちとの契約は解かれなかったらしい。

執拗に、カギを持っていないか調べられた。

それを行うのが女性だといっても、見ず知らずの人間の手が体の上を這ったのだ。

・・・思い出したくも無く、、、苦々しい記憶が残った。。

 

ラハールさんは届けてくれたのだろうか?

皆、無事 妖精の尻尾に着いたかな。。。

・・・あたし、どうなるんだろう。。。??

・・・・・リサーナは、、、、無事なんだろうか??

 

多分、いや確実に、、、リサーナは巻き込まれたのだ。

まだ正体を見せない敵に!!

 

部屋の周りには、警備兵が配置されている。

屋敷の門の所にいたのは魔導士だったようたが、屋敷内にいるのは魔導士ではないようだった。

ルーシィの右手には、魔法を封じるブレスレットがはめられている。

魔法が使えない事で、安心しているのかもしれない。

 

ひとまず、あてがわれた部屋を調べてみることにした。

ざっと見た限りカメラ魔水晶が1つ窓辺から部屋を映している様だ。

だが、かなり死角がありそうだ。

気付かないふりをして、そのまま部屋の中を見回る。

クローゼットの中に、ドレスが何着も揃えられている。

古いものの様だが、しっかりルーシィのサイズに作り直してある。

 

(・・・・どうやって、あたしのサイズ知ったのよ。。。。こわっ!!・・・初めからあたしを狙っていたのかもしれないな。)

 

背筋を這うような悍ましさは感じたものの、不思議と怖さはなかった。

 

・・・・ナツ。

酷い顔してたな。。。

今頃、怒って暴れてるんじゃないかな。。。大丈夫かな??

・・・・ハッピーは、、、泣いてたし。。。

エルフマンなんて、、、今にも殴り掛かられるんじゃないかって目で見てた。。。

他の人たちも・・・・あたしがやったって、、、信じてしまうのかな。。。

そうだよな。あたしが自分で認めたんだもの。。。

・・・グレイも。。。困惑してた。。。

エルザやマスターも、後で聞いて納得しちゃうのかな。。。。

ミラさん。。。さっきは見当たらなかったけど、、、大丈夫だろうか??

 

・・・・リサーナ!!!!どうか、どうか無事でいてほしい!!!

 

窓辺に立って、空を見上げ明るい空の向こうの光る星に願う。

 

どうか、リサーナが無事でありますようにと。

 

 

時間が来たようだ。

黒幕のお出ましだ。

静まり返っていた屋敷に、パタパタと忙しく人の動く気配がし始める。

屋敷に着いた時着替えたばかりだというのに、メイドが来てまた身支度を整えられた。

 

通された部屋には、中年の男性が立っていた。

 

「ルーシィ・ハートフィリア様ですね?」

 

逆光で見づらいが、穏やかそうな人だ。

この人がなんで?

 

「ええ。」

 

話し出すと、妙な威圧を感じる。

下なんかむくもんか!!

負けない。気持ちで負けるもんか!!

 

「・・・レイラにそっくりだ。」

 

・・・えっ?

 

「ママを・・・知ってるの??」

 

その男は、ルーシィに歩みより手を伸ばす。

ビクリとルーシィは、身を引くがすぐに後ろを壁に 追いつめられる。

 

「レイラ・・・・」

 

男の、冷たい掌がルーシィの右頬に触れた。

身体全体を、震わす冷たさだ。

足元から、虫が這いあがってくるようなぞわぞわとした感じがする。

 

「レイラ・・・!!!」

 

「っ!!あたしは、ママじゃない!!」

 

触れてきた男の顔に、思いっきり頭突きを喰らわせた。

 

「あたしは、あたしは!!ルーシィよ。ママが!パパが!!思いを込めて名付けてくれた。」

「クックックック」

 

痛めた鼻を押さえながら、とても愉快そうに笑う男。

その姿に、狂気を感じる。

 

「そんな事を言っていいのか??・・・・友人が大切だろう?」

「リサーナ!?リサーナをどうしたの!!!」

 

尚も愉快そうに笑う男。

ルーシィは、悔しさや苛立ちに、唇を噛みしめる。

 

「どうだっていいだろう?あなたは、これからレイラとして 私の隣で生きるのだから。」

「!?ふざけないで!!!あたしはルーシィよ!!リサーナを帰して!!」

 

諦めるわけにはいかない!!

諦めるもんか!!!

強い眼差して、目の前にいる。事の根源であろう男を睨み付けるルーシィ。

 

「フッ。まあいい。では、ルーシィ嬢。あなたの友人を解放しよう。あなたがレイラとして生きるのなら。

 自分の意思で決めてください。私は、あなたのレイラのその勝気な眼差しが大好きなんですよ!!

 薬などを使っってもいいが、、、その輝きが失われてしまうかもしれない。だから、そうはしたくないんですよ。

 あなたが決めてください。私と共にレイラとして生きるってことを!!

 考える時間をあげましょう。

 明日、返事をきかせてください。・・・・・待ってますよ?・・・・・・レイラ。」

 

狂ってる。

・・・・ママ!!

 

「傷の手当てを!!」

 

そう言って 男が出ていった部屋には、ママの写真が飾られている。

年頃は、ちょうど今のルーシィと同じくらいだろうか。

1人で写っているモノが殆どだが、中には数人で写っているものもある。

 先程の男だろうか?レイラの傍らに、儚げな人物が写っている。

 

メイドが迎えに来て、あてがわれた自室に戻され 頬に薬が塗られた。

 

相手の狙いは、ハッキリした。

・・・あたしだ。

レイラの娘である、あたしだ。

 

また、あたしのせいでギルドを、大切な仲間を巻き込んでしまった。

悔しい!!

・・・リサーナ!!どこなの??

 

しばらくして、食事が運ばれてきた後、シャワーを浴びることにする。

クローゼットを開けると、数々のドレス。

古いものが多いとは思ったが、よく見れば先程の部屋で見た写真の中のママが、身に着けていたものとよく似ている。

イヤ、もしかしたらその物なのかもしれない。

その中の一枚を手に取り、備え付けの浴室に向かった。

 

 

・・・・そこに、、、待ち構えているはずだ あたしの大切な友達が。。。

 

 

数十分後、浴室から出て、カメラ魔水晶に姿を映す。

数分おきにカメラに映らなければ、直接部屋を誰かが訪ねてくるのだろう。

 

鏡台の前で髪を梳いて、本棚から1冊の本を取り出し 天蓋付のベットの上に寝転がった。

そして、そのまま寝たふりを始める。

天蓋付のベットの上には、、、、、ルーシィに扮したバルゴが横たわっている。

 

 

その頃ルーシィは、屋敷の地下でロキと共に リサーナを探していた。

 

「ルーシィ。キミは大丈夫なのかい??」

「・・・もちろん!!速くリサーナを探しましょ?」

 

すっかり、落ち込んでいるであろうと思っていた主は、力強い輝きを目に宿している。

 

「頬のキズ。後でよく効く薬 塗ってあげるからね!すぐ治るよ!」

 

ロキがルーシィに向けて、ニコッとウインクをする。

 

「はいはい。・・・・全部終わったらお願いね!!・・・それよりも!!絶対許さないんだから!!!!」

 

足音が響いてしまう石造りの地下の部屋を慎重に1つづつ虱潰しに覗いていくと、意外とあっけなく探している人物の元へ行き当った。

その扉には、鍵がかけられている。

厳重なその様子は、何か仕掛けがありそうだった。

・・・爆弾のようなものだろう。火薬の匂いがする。

壊せない事はなさそうだが、、、ここは慎重に行動した方がいいだろう。

騒ぎになっては、脱出の機会を失いかねない。

夜までに、退路を確保してから破壊するか、違う方法で救出した方がいいだろうという事になった。。

 

ルーシィが格子から、中を伺う。

 

「・・・リサーナ!!リサーナ!!」

 

外からガキをかけられたドアの格子窓に、リサーナが顔を覗かせた。

 

「ロキ!ルーシィ!!」

 

辛い目にあっただろうに、笑顔を見せてくれる。

 

「リサーナ!!絶対助けるから!もうちょっと待ってって!!」

 

ケガやつらいことはなかったかとの問いに、リサーナは大丈夫だと。

少しだけお腹すいちゃったと笑ってくれた。

リサーナの腕にもルーシィと同じブレスレットが見えた。

魔法は封じられているのだろう。

格子の隙間から、手を差し入れリサーナの手をとると、ルーシィはここにきて初めて涙を流した。

 

「無事でよかった!!」

 

小さく かすれた声だが、心の底からそう思っているのが伝わってくる。

 

「・・・ルーシィ。」

「あたしのせいなの。ごめん。ごめんリサーナ。」

「「ルーシィのせいじゃないよ!!」」

 

力なく、自分を責める様に謝罪するルーシィに、リサーナとロキの言葉がハモる。

 

「リサーナ。。ロキ。。うん。ありがと。。。。」

「きっと、ナツ達もおかしいと思って調べているはずだ。迎えが来たら助け出すからそれまでの辛抱だよ!!」

 

ロキを残し ルーシィは1人、来た道を戻る。

いつ部屋に、誰が来るかわからないのだ。

それに、素早くバルゴと交代する必要があった。

 

バルゴの堀った縦穴から、ルーシィにあてがわれた部屋の脱衣所にでると、小声でバルゴに呼びかける。

トイレにでも行くふりをして、カメラにワザと姿を映しこちらに来る。

 

「バルゴ。ありがとう。つらかったでしょ??戻って!!」

 

随分 長い間、自分の魔力で人間界にいたのだ。

少し顔色が悪い。

 

「なんてことありません。姫。いつでもお呼びください。」

 

バルゴは一礼して、泡になって空に消え、ルーシィの掌に金色の鍵が残った。。

・・・このブレスレットさえ外せれば。。。

付けられているブレスレットの魔水晶からすれば、魔法を使おうとすると、魔力を吸い取ってしまうという類だろう。。。

より強力な魔力で、キャパオーバーさせれば壊れるかもしれない。

 

何食わぬ顔で、部屋に戻り 庭に面した窓に近づいて空を見上げる。

昔からよく空を眺めていた。

今は、夕焼けが広がっている。

窮屈な世界から見る どこまでも広がる空。 自由な雲。

なんにでも姿を変えて、行きたいところへ飛んで行けるんだと、夢みていた。

現実は、風の吹くまま流されているのだと知った今でも、良い風に吹かれて飛んでいきたいと思ってしまう時がある。

 

ナツは助けに来てくれるだろうか??

最後に見た時は、必死にあたしの無実を叫んでくれていた。

ナツが向けてくれた信頼が、心を暖かくしてくれる。

 

でも、あたしは評議院で、罪を認めてしまっているのだ。

皆は、それを信じて、助けに来てくれないのではないだろうか??

不安がよぎる。

 

・・・自分だけならいい。

でも、今回はリサーナが巻き込まれている。

病院にいたリサーナは、偽物だった。

どこかのギルドが、関与しているのかもしれない。

その中の誰か知らない人が、変身していたのだろう。

 

何としても、彼女だけは助けないといかない。

巻き込んでしまったのだ。少しでも早く、助けなくては。

 

自責の念に駆られるルーシィ。

 

ねぇナツ。

あなたとの出会いは、あたしにとって奇跡だったの。

気付けば毎日一緒にいて、

気付けば2人で笑い合ってた。

誰よりも、分かり合えてるって、支え合えているって、、そう思っていた。。。。

 

でも、いつまでたっても、2人の未来が見えなかった。

チームとして支え合っていける。助け合っていけるって思ってるけど。。。

けど、その先の2人の未来があやふやで、ずっとホントは不安だったんだ。。。

 

ねぇ。いつまでたっても気の合う仲間扱いだね。

あたしの想いは、届かないのかな?

簡単に触れてくるナツのぬくもりに、胸が痛んで ずっと苦しかった。

いっそ、これ以上やさしくしないで欲しかった。

 

もし上手くいかなかったら、、、、このまま会えないかもしれない。

 

あいつは、あたしをママと呼んだ。。。

・・・・・・きっと正気じゃない。

明日になったら、何をされるか。。。

承諾しなければ、人格を破壊されるかもしれない。

あいつが求めているのは、ママによく似たあたしの外見なんだから。

 

こんな風に別れる日が来るなら、傷つくのを恐れないで、あたしから一歩前に出ればよかったのかもしれないね。

変なプライドなんか捨てて。。。。

そうしたら、、、ナツは受け入れてくれたかな??

こうゆうのは男の人から!なんて意地にならなければよかったのかな?

 

ねぇナツ。

信じてる。あんたは、ただの仲間としてでも、あたしを助けに来てくれるでしょ?

あたし最後まで諦めないよ!!

きっと来てくれるよね!!

 

 

 

 

 

 

ナツの仕事に置いて行かれて、、、離れたから、、、、ハッキリわかったんだ。。。

 

 

 

 

 

 

あたしは、ナツが大好きなんだって。

 

 

 

 

 

 

離れたくないんだって。

 

 

 

 

 

 

今まで、人に言えなかった不安も、痛みも全部ナツになら言えるよ。

 

 

 

 

 

 

・・・・ナツ。

 

 

 

 

視界の先の雲は、見る見るうちに形を変え、風に流されていく。

 

風に乗って、青い猫が白い翼を広げ桜色をぶら下げて飛んでくるのはもう少し後。

 

 

磨羯宮の星霊、カプリコーンの出現により、黒幕の男は戦意を失った。

 

 

彼はただ、ママの事が好きだっただけなのだろう。

すれ違い会う事がかなわなかった時間が、、、事実を捻じ曲げ 彼に狂気を囁いたのかもしれない。

あたしも、、、、突然ナツと会えなくなったら。。。

別々の仕事に出て、帰ってきたらナツが居なかったら・・・・?

もしくは、あたしがいなくなったら、、、ナツは・・・・・・・?

 

好きだと言ったことも、言われたこともない。

ナツがアタシを好きだとは限らない。。。

でも、信頼されているのはわかる。

大事にされているのはわかる。

あたしの思い描く未来には、いつも隣にナツが居る。

・・・・それが、どんな関係であっても。。。

 

 

ナツに手を引かれ、屋敷の外まで来ると、天馬のクリスティーヌが見えた。

 

「・・・・・・なんで??」

「あぁ。なんかギルドに一夜が来てたぞ!!」

「・・・・・なんかって、、、ナツ何も聞いてなかったんだね。。。」

 

あきれ顔のハッピーと、苦笑いのルーシィ。

ナツは、そんなのはどうでもいいとでもいう様に、ルーシィの手を引いたまま、クリスティーヌを通り過ぎる。

ルーシィの額に汗がたれる。

 

「ちょっ!?まさか歩く気!?!えっここどこ??勘弁して~~~!!!」

 

ハッピーはさっさと、クリスティーヌに乗り込んでいった。

そこに、クリスティーヌの甲板から声がかかる。

 

「「「「ルーシィ(さん)!!!」」」」

「みんな!!」

「ご無事で、よかったです!!」

「またせたな!姫さん!!」

「全く心配かけて・・・!!」

「無事で何よりだ!!」

 

「リサーナは??」

 

ルーシィが、真っ先に気にしたことはそれだった。

 

「ルーシィ!!ナツー!!」

 

漢泣きするエルフマンに支えられ、リサーナが笑顔で手を振っている。

その隣で、ミラも微笑んでいる。

 

「ナツー!!ルーシィ!!ありがとう!!!」

 

 

ルーシィがそちらに駆け寄ろうとすると、後ろで手を引かれる。

額に、汗を垂らしながらルーシィは顔だけ、ナツにむけた。

 

「ナツ?・・・あたしは・・・歩かないわよ!!」

「ルーシィ。。。」

 

いつになくまじめな顔をしているナツに、ルーシィは絆された様に、身体ごと振り返った。

途端、抱きすくめられた。

ナツは、ルーシィを腕に閉じ込め、微動だにしない。

 

クリスティーヌの甲板から顔を出していたメンツは、ヤレヤレと船室に戻って行ってしまう。

「ナツ~!!なるべく早くね~!!」

ハッピーだけがひとこと残していった。

 

「ナツ?」

突然の抱擁に、顔を真っ赤にしてルーシィがあたふたとしていると、いつもより低いナツの声が降ってくる。

 

「心配した。」

「・・・うん。」

「無事でよかった。」

「・・・うん。助けに来てくれてありがとう。ナツ。。」

 

ルーシィも、観念したようにナツの背に腕を回す。

 

「でも、ナツが来てくれるって信じてたから、、、怖くなかったよ?」

「・・・・オレは、、、怖かった。ルーシィに会えなくなったらって思ったら、、、怖かった。」

 

いつも、太陽の様に明るいナツの笑顔が、どこかに隠れてしまっている。

・・・・・ルーシィの胸はギュッと誰かに心臓を握られたかのように苦しくなった。

 

「っ!!ごめん。。。ごめんね。。ナツ。。」

 

そうだ。。。ナツは、置いて行かれる辛さを、寂しさを知っているんだ。

 

「お前のせいじゃないだろ!!」

「・・・・でも、」

「ルーシィのせいじゃねぇ!!でも・・・・・もうどこにも行くな!もう、、、離れないでくれ!!!」

 

ナツの腕に力が入って、2人の間に隙間は無くなった。

人より高いナツの体温がルーシィの身体を優しく暖める。

 

「・・・・うん。何処も行かないよ。」

「・・・約束だぞ!!」

「うん。約束ね!!」

 

ナツの拘束が緩んで、2人の視線が合わさった。

ルーシィは、何にも代えられない、誤魔化すことのできない あったかい感情が胸の奥からあふれ出すのを感じた。

 

あぁ。。。

あたし、、ナツと一緒にいていいんだ!!

好きとは言ってくれなかったけど、、、明日からあたし達の関係は 少しは変わっていくのだろうか??

ねぇ。。。ナツ??

 

 

数日後の妖精の尻尾

 

「そういやぁ、、、ナツよぅ、」

「んあ??」

 

ギルドの酒場でファイアーパスタを貪っていたナツに、マカオが話しかける。

 

「結局どっちなんだ??」

「・・・どっちってなんだ??」

「リサーナとルーシィのどっちが1番かって話だよ!!」

 

マカオに加え、ワカバも話しに入ってくる。

ナツの脇で、ハッピーが目を三日月形に変え 笑いをこらえている。

隣のテーブルで食事をしていたエルザとグレイ、ウエンディとシャルルは目線を合わせ、ニヤッと笑い合った。

 

(んなもん。。。見てりゃわかんだろうに・・・・。)

(そうよね。。分かりやすいじゃない。。ナツは特に。。)

(そうだな。だが、あえてナツの口から聞きたいんだろう!!)

(あん時の必死なナツ見て、よくからかおうと思うよな・・・。)

(はい!!ナツさんすっごく必死でしたよね!!)

(あれ・・・そのうち、火ぃ吹くんじゃねぇか??)

(まったくだな・・・。)

 

「そうよね~!!あ~んな必死なナツなんて、ルーシィにだけなのにね!!」

「「「「リサーナ!!!」」」」

 

コソコソと、小声で話していたエルザとグレイのテーブルに料理を運んできたリサーナが、ウインクした。

 

 

「はぁ。。。大切な仲間に、順番なんかつけれねぇだろ!普通。」

 

うんざりした不機嫌な表情でナツが答える。

 

「・・・・おまえ。。」

「・・・・相変わらず、つまんねぇ奴だな。。」

 

お前らが聞いてきたんだろぉ!!と言い捨てて、ナツは食事を再開する。

ハッピーは、体を震わせ、何も言うまいと、必死で口を押えている。

 

「ナツー!!」

 

今度はリサーナが大声で呼ぶと、ナツが面倒臭そうに再び顔を上げた。

 

「・・・あんだよっ!」

「ワカバたちが聞きたいのはね~。仲間の順番じゃなくって、、、ナツがルーシィを抱きしめて放さなくなっちゃった時の話よ!!」

 

「なっ//////」

「「おぉぉぉぉ!!!」」

 

フォークを落として、勢いよく立ち上がるナツ。

 

親父2人が、ニヤニヤした顔を向け 立ち上がったナツの肩を押さえ再び座らせる。

・・・・逃がさないつもりだろう。。。

 

「意外とやるな!!ナツ!!」

「で、チュー位はいったか??」

「ばれちゃったね!!ナツ!!」

「・・・・#$%&*+!?」

 

ナツは、口をパクパク動かすが言葉が出てこない。。。くすくす笑うリサーナの後ろで、エルザ達は呆れた顔をしている。

そこに、ギルドの扉が勢いよく開く。

 

「おっはよ~!!みんな!!」

 

耳触りのいい声が、ギルドの中に響いた。すかさず、飛んでいった青猫をキャッチして、真っ直ぐ進んでくる。

 

「おはよー。ルーシィ!ミラ姉の新作ケーキの試作出来てるよ~!!」

「きゃーーー!!うれし~~♡」

 

リサーナが横から声をかけると、嬉しそうに笑ってカウンターに向かってかけだした。

ナツの脇をすれ違う時、ルーシィはふんわり笑って「おはよう!ナツ!!」と言って通り過ぎた。

 

『ボフン!?』

 

一気にナツの顔が真っ赤に染まり、頭からは湯気が出た。

ルーシィは、カウンターで待っていた ミラジェーンの前の席にリサーナと仲良く座り、ケーキを突きあっている。

 

楽しそうに笑うルーシィがいる。オレの大好きな笑顔が一層輝いて見える。

仲間は、、、みんな大事だ!!

 

順番なんか付けれねぇ。。。

 

ただ、、あの金髪の少女の隣を一緒に歩んでいく未来は、オレのもんだ!!

 

 

「ナツー!!」

 

カウンターからナツを呼ぶ。

 

「ナツも食べる~??」

 

笑顔でケーキを持ち上げて見せる。

 

きっと、ナツは 弾かれた様に飛んでくる。何も変わらないようで、、、少し変わったあたし達の距離。

無遠慮に触れてきた体温は、少し躊躇するようになった。

だから、これからはあたしから触れてみようと思う。少しの勇気を出して。

 

顔の赤いナツが、すぐに走ってきてあたしの隣に座った。

カウンターに置かれた逞しい腕に、そっと手を重ねてケーキを一掬いフォークにのせる。

 

ねぇナツ。。。。大好きだよ!!

 

 

 

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

ルーシィsideでした。

お粗末様です。実は、先にこっちが浮かんで書き始めたお話です。

いつもルーちゃんが、ピンチになって心苦しいのですが。。。。

今回も、ナツが助けに来てくれるたし(^´艸`^*)許してニャン 

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