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2014年11月11日

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世間様のポッキーの日だよって声に・・・・・・乗っかってみたぜw

moには珍しく、つきあってる設定のナツルー(付き合いたて♡)な感じですw・・・。

 

 

「ほらっ。これやるよ」

 

窓から入ってきた桜頭の人物は、挨拶もなしに突然そう言った。

差し出されたものは――小さいけど、縦長の髪の箱に入っている――お菓子だ。

 

「ポッキー?」

「おう。ポッキーだ」

「……どうしたのよ?」

 

首をかしげながらも受け取るルーシィ。

ルーシィにポッキーを渡すと、ナツはどこからかもう一つポッキーの箱を出した。

ルーシィのは黄色。ナツの手にはピンク色のポッキーの箱だ。

 

「ミラがくれたんだ。今日はポッキーの日とか何とかで……納品で来た菓子屋の親父が沢山くれたんだと」

「へぇ。気前良いわね」

「ルーシィは黄色な。オレはピンクで、ハッピーは青いの貰ってたぞ」

「いろんな種類あるのね。……そういえば、ハッピーは?」

 

小説を書くために、机に向かっていたルーシィは、既にペンを置きインクの蓋を閉めていた。それらを片付けると、紅茶でも入れようか?と立ち上がった。

 

「ハピーはシャルルんとこだ。ウエンディとシャルルの分も貰ったんだと」

「フフッ」

 

ルーシィは、可愛い青猫が、体をくねくねもじもじと大好きな白猫に、どうやってポッキーを渡すのかと、何とも微笑ましい気分になった。優しく微笑むルーシィに、ナツが歩み寄る。それに、聡い猫だ――気を利かせたのかもしれない。

 

「んでなっ。ポッキーの日にしかできない度胸試しがあるんだってよ」

「……」

 

 ズイッと顔をノリだして目を輝かせるナツに、ルーシィは冷めた視線を返した。

つい先日、ギルドの真ん中で白昼堂々ナツが「ルーシィが好きだ」と言ったのだ。どういう意味かと、問えば「好きってのを、ワカバが教えてくれたんだ。オレはルーシィが好きだぞっ」と笑顔が返ってきてしまった。自分は、ナツに手を引かれたあの日から、ナツが特別だ。だから――ナツの好きに、あたしは頷いたのだ。

 

「……やらないわよ」

「どんなもんかも聞いてもないだろっ……残忍な奴だな」

 

 自分の意見が通らず唇を尖らせるナツに、ルーシィは、今度はあきれた表情を見せた。大方ギルドの誰かに、よからぬことを吹き込まれたのだろうと想像はつく。そのよからぬ事とは――巷で噂になっているあのゲームと名の付くものだろう。

 ――ナツを疑いたくはないけど……、

――ナツの好きは、あたしの好きといっしょなのかな?

――こうやって、仲間にそそのかされてもケロッと行動してくるナツに、

――よくわからなくなる時がある。

――大好きなギルドの中で、チームを組んで一緒にいた女の子があたしで、好きを間違えているんじゃないの?

 

「聞かなくっても、大体想像つくわよっ」

 

 ルーシィは2つのマグカップをもってナツの向かいの席に腰を下ろした。

 

――でも、あたしのところに、嬉々として来てくれると、

――やっぱり特別なのかなって、うれしくもなっちゃうのよね。

 

唇を尖らせたまま、ぷくっと頬を膨らますナツに向かってルーシィは笑顔を向ける。

 

「ねっせっかくだし、食べ比べしようよっ」

「ちぇ。もう食べんのか……がめつい奴め」

 

ナツの小言を聞き流し、ルーシィはポッキーの箱を開ける。黄色い――バナナ味のポッキーだ。食べなくても、匂いが既にバナナの匂いだ。1つ白く細い指がそれを摘み上げ、ぷくっとふくれているナツの頬をつついた。眉間にしわを寄せ、気づかないふりをしていたナツも5回位つつかれると顔を向け、ぱくっとバナナ味のポッキーに喰いついた。

 

「フフフフッ。ポッキーで、ナツが釣れちゃったわねっ」

「……おれは、魚かっての……結構いけるな。バナナ味」

 

 ナツの言葉に、ルーシィはバナナ味のポッキーを、今度は自分の口に運んだ。「ホントにバナナの味だ」と当たり前のことを言いながら、目を丸くするルーシィの姿に、ナツはおかしそうに声をあげて笑った。楽しそうに目を細めている。

 

「ルーシィって、いつも変な奴だよなぁ」

「はぁ? それって、ナツにだけは言われたくないんですけどぉ」

 

 バナナ味のポッキーを咥えたまま、プクッと頬を膨らますルーシィ。だが目は笑っている。そんな表情も可愛らしいのだ。ナツもバナナ味のポッキーの残りを口に運びながら、ガザゴソと自分のイチゴ味と書かれたポッキーの箱を開けた。ルーシィの口に咥えられていたバナナ味のポッキーは、ルーシィに口の中に消えていった。

 

 ナツは徐に、イチゴ味のポッキーをつまみルーシィのプクッとふくれた頬に刺した。きっとさっきの仕返しのつもりなのだろう。ルーシィは数回つつかれることもなく、すぐにぱくっとそのポッキーに喰いついた。

 

「くははっ。本当だなっ。ルーシィ釣りしてるみてぇだ」

 

猫のようはナツの目が細くこうを描く。悪戯を思いついたように目がキラキラと光っている。

 

――さっきまで膨れ面……していたのに///

 

「オレのポッキーも、うめぇか?」

「ん。イチゴ味だね。美味しいよっ」

 

 ルーシィが頬を染めたまま、咥えたポッキーを、パキンと折った。ナツの指に握られているのは、チョコの部分が半分になったイチゴポッキー。ナツは、それをそのまま自分の口にもっていった。

 

――甘ぇ

 

「ねぇ、そっちの、もう1本頂戴~」

「あ?」

 

自分のポッキーの箱をナツに差出し、自分はあ~んと口を開けているルーシィ。その幼いしぐさに、一人だけ緊張していた自分が急に恥ずかしくなりナツは、――だんだんと何の意識もしてくれないルーシィに、苛立ってきた。

 

「ほらっ」

 

ルーシィの口にイチゴ味のポッキーを数本、差し込んだ。ルーシィが咥えたポッキーの端を人差し指で押さえたまま、グイグイと口の中に押し込むと、ルーシィも慌ててポッキーを。ポリポリと噛んでいく。ポッキーは、あっという間に短くなっていく。ポッキーを押していた人さし指が、もう少しでルーシィの唇に触れる。

 

「リッリスみてぇだな///」

 

唇に触れる直前、ルーシィがポッキーを咥えて、ナツの指から引き抜いてしまった。ナツの指が追い付く前に、イチゴ味のポッキーは、ルーシィの口の中に納まってしまった。

 

「もうっ!! 味わえないじゃないっ」

 

もごもごと、口内に納まってしまったポッキーを噛むルーシィが、ナツを睨み付けた。

 

「……食うのはえぇよ」

 

――ルーシィの唇に触れれなかった。なぜかルーシィの唇から目が離せなくなっていたナツは、むぅっと口を膨らました。

 

「度胸試しはしてくんねぇし、ポッキー食うの……早ぇえよ!!」

 

何か面白くなかったようで、急にムスッとしてしまったナツに、ルーシィは眉を下げた。

 

――自分の思い通りにならないとすぐ、拗ねるんだから。

 

「もうっ。度胸試しって……ポッキーゲームの事でしょ?」

 

ナツはルーシィの口から発せられた言葉に、驚きの表情を向けた。――ナツの目論見が、ばれていたのかも知れない。

ナツの視界に映ったルーシィは、半目をナツに向けあきれた表情を浮かべている。

 

 ――やべぇ。ワカバからこのゲームの話聞いて、

――もしかしてって、期待してたのに……。

 ――この展開は……。

 

「……はぁ。ワカバか、マカオ?ミラさん? それとも、リサーナとかあたりかしら?」

「うぐっ」

 

はぁ。と息を大きく息を吐くルーシィ。そして少し寂しそうに表情をゆがめた。

 

――もう、あたしの事なんだと思ってるのよっ

――ゲームの景品じゃないのよ……でも

 

「ナツ……あのね、ポッキーゲームって、度胸試しじゃないのよ?」

 

ルーシィは、自分のバナナ味のポッキーの箱を左手に持ち、ソファに座りなおした。ルーシィの胸中は、うれしいような恥ずかしいような――でもちょっと怒りたいような――複雑な気分だ。

 

――以外。

――ナツ。キスしたいって思ってたのかな……。

――でもゲームで、ファーストキス奪うつもりなの?

 

「……度胸試しじゃ、無いのか!?」

 

――好きな女に、チューするんだぞ!?

――度胸がなきゃできねぇじゃねぇか!!

 

「そう……大体ねぇ、ポッキーゲームってお互いにポッキーの端から食べていくってやつでしょ? そんな事、乙女がするわけないじゃないっ」

「……面白そうだって…エルザは…言ってたぞ……」

「エルザ? エルザは……何でも面白がるんだからっ……もう」

「……エルザだって、一応性別は女だろ」

「そっそうだけど!! ……そんなにしたいんなら、グレイにでも挑んできなさいよ! 度胸試せるかもよ?」

「なんだよっ。ルーシィはオレとポッキーゲームしたくないのかよ。オレのこと嫌いなのか!?」

 

 ナツは思わず出てしまった本音に、慌てて下唇を噛んでしまった。口にひろがる鉄の味。

 

「いっ」

「やだっ。大丈夫?」

 

そこにあったタオルで、ナツの唇を抑えるルーシィ。その表情は――困っている。ナツが、がっしりとルーシィの腕を掴んでしまったから。

 

「バカねっ」

 

――そんなことしなくても、逃げないのに。

 

「バカじゃねぇぞっ。ちょっとドジっただけだ!!」

「……女の子が、そんなゲームでファーストキス奪われてたまるかってのっ」

 

ルーシィの腕を掴んでいるナツの手を、ルーシィがそっと外した。

 

――何かナツ。必死で……フフッ可愛いかも

――ナツって、やっぱり初心……だけど、男の子なのかな///

 

しょうがないわねっと笑って、血が止まったかと、ルーシィはタオルをずらし、ナツの唇に触れた。血は既に止まっている。改めて「大丈夫?」と聞けば「たいして切ってねぇし」とナツがふて腐れた様に唇を尖らせて答えた。

 

「もう。お菓子食べたついでに、自分の唇食べてどうするのよ」

 

バカねっと笑ってルーシィは、ソファに戻りその身を再びソファに沈めた。ナツの唇には、今しがた触れたルーシィの細い指の感触が残っている。

 

――指も、やらけぇのな。

――じゃぁ……

 

「なぁルーシィ」

 

声を掛けながらナツがルーシィの隣に移動してきた。ナツの体重を受けて、ソファがギシリと軋む。ナツの片手にはイチゴポッキーの箱。

 

「ん?」

 

名を呼ばれ、顔を持ち上げたルーシィの目の前に、ピンク色の物体。あまりに近距離で一瞬何かわからなかったが、口に入れられてイチゴ味のポッキーだとわかる。

 

「もがっ」

「ははっ。おもしれぁ顔だ」

「何すんのよっ。モゴモゴ」

 

 何とかポッキーを飲み込むと、ナツがルーシィの顔を覗き込む。

 

「あのよう……ゲームじゃなきゃ……いいのか?」

 

ナツの言葉にルーシィは赤面しながらうなずいた。

 

「ナッナツならね///」

 

ルーシィの声を受けて、ナツが早急に動いた。がバッと体をおこし、ソファに座るルーシィに覆いかぶさるように向かい側に移ったナツは、背もたれにルーシィをはさんで腕をつきルーシィを見つめる。

緊張に、揺れるルーシィの目が瞼の裏に隠れた――。

 

「甘ぇな///」

「イチゴチョコの味…だね///」

 

そっと自分の唇に触れるルーシィは、ナツを見て幸せそうに微笑んだ。

 

++++++++++++++++++++++++++++++++++

ああああああああああ。_:(‘Θ’ ) ∠):_

書いててよくわからなくなってきたけど、付き合ってる設定のナツルーです。

珍しいことはするもんじゃねけな(;_;)

なんか変でゴメンナサイ。ポッキーの日なんであげときますが、恥ずかしくなったら消すかも。O(:3 )~ (‘、3_ヽ)_

 

*おまけ*

「ルーシィバナナ味くれ」

「///はいっ」

モグモグごっくん

「ルーシ!!」

「な~“チュッ”んっ」

「今度はバナナ味だなっ」

「/////////ばかっ」

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