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2014年3月19日 

約束の日

双方自覚済みのナツ→←ルーシィです。ついでに生暖かく見守られています。ルーシィの誕生日話です。
キャラ崩壊してたらすみませんm(__)m
誤字脱字に注意してお進みください。どぞ ^^) _☆~~
 

「ルーシィさん!!弟子にしてください!!!」

 

それは突然の申し出だった。

ここは、魔導士ギルド『妖精の尻尾』。

あたしは、この妖精の尻尾所属の、、、星霊魔導士だ。。。

こちらに向かってペコリと頭を下げているのは、、、、剣咬の虎の若きマスター。スティング。

 

あれ??

たしか、、、レビィちゃんと楽しく昨日読んだ本の話をしていたはずだ。。。

 

「・・・・へっ??」

「なになに~??スティングくんってルーちゃんロックオン??」

 

いきなりの事に、言葉を失うルーシィ。

隣に居たレビィは、楽しそうに顔をゆがめた。

何だ何だ~~??と、酒場にいたメンバーがこっちに注目している。

 

「弟子って。。。。アンタあたしより強いでしょ??」

「はい!!強いです!自信あります!!でも、弟子にしてください!!!」

「。。。。はいっって断言したよ。。。この人。。。。」

「・・・ルーちゃんって、変な人に好かれるよね。。。」

 

ルーシィの目が知らず知らずに反目になっていく中、レビィがスティングに問いかけた。

 

「ねっ。ルーちゃんの弟子になってスティングくんは、何を学びたいのかな??」

 

レビィの問いに、バッと顔を上げたスティング。

 

「何って、、、、ルーシィさんのすべてを教えて欲しいんです!!」

 

スティングの目の奥が光を放った気がした。

顔を持ち上げた勢いのまま、ルーシィの華奢な肩を正面からガシッと力強く掴む。

 

「ルーシィさん!!お願いします。オレの事、好きになって欲しいんです!!!。。。。『おおおおおーーーー!!!!!』」

 

聞き耳を立てていたメンバーから歓声があがった。。。

スティングが何か言いかけていたが、歓声にけされてルーシィとレビィ以外には 聞き取れなかったようだった。。。

 

 

  セイバーのスティングが!ルーシィに告った!!!!

 

 

酒場のそこかしこで、ひそひそと囁かれている。

滅竜魔導士であるスティングにもギルドの騒めきは聞こえているんだろうに、そこはお構いなしの様だ。

好きになって欲しい!と言われた筈のルーシィは、眉を寄せたりするが顔色一つ変えていない。。。

そのままスティングと話を続けている。

 

「お願いします!!何処でもお供しますから!!」

「・・・とりあえず今日だけでいいの??」

「はい!!また暇ができたら来ますけど、、師匠!!」

 

「師匠って。。。っていうか、あたしでいいの・・・??ほらっ。エルザとか、ミラさんとか、リサーナとか!!他の人の方がいいんじゃない??」

「いえっ!!ルーシィさんじゃなきゃダメなんです!!!」

 

内容はへんてこだが、真剣な様子のスティングに対して、ルーシィは小さく息を落とす。

 

「もう!!しょうがないなっ!!」

「クスクス。ルーちゃん頑張ってね~!!」

 

レビィの応援を背中に受けルーシィは、スティングと連れだって街に出かけていった。

その背中に向かって、ニコニコと笑うレビィの様子に、見守っていたメンバーは顔をひきつらせた。

 

それもそのはずであろう。

いつもルーシィと一緒にいるのは、ナツとハッピーだ。

その1人と1匹は今、依頼に出ている。

 

・・・・ルーシィの誕生日を祝うための資金作りだ。。。

ナツのその本気の準備を見て、ギルドのメンバーはやっとこの2人がくっ付く日が来るんだと、じれったい思いから解放されるんだと祝福し、人知れずそれぞれのテーブルで乾杯していたのだ。

 

知らないのは、ルーシィ本人だけ。。。

 

不在のつづく、ナツとハッピーに対してルーシィが不審に思わない様に、レビィがルーシィの注意をひいていたのだ。

言わば、レビィはナツの味方でその背を後押ししていた、、、筈だった。。。

 

「「レビィ!!」」

 

そのレビィの背に、チームメイトのジェットとドロイが声をかける。

 

「ナツを応援するんじゃなかったのか??」

「スティングとルーシィくっつけてどうすんだよ?」

「えっ???ちょっ??」

 

レビィが何かを言おうと口を開いた処を、横から来た黒髪の男が遮った。

彼女の目の前に1枚の依頼書がペロンとひろげられる。

 

「これ、、いくか?・・・・ギヒッ。」

「ガッガジル!!///いいの??」

「フンッ。。。。。よくなきゃ、誘わねぇだろ。。。」

 

そう言ってガジルは、スタスタとギルドの扉に向かって歩き出してしまう。

 

「レビィ?行かないのか?」

 

足元から、低い声がする。

レビィは、その声の持ち主を胸に抱くと、笑顔でチームメイトに振り返る。

 

「ちょっと行ってくるね!!!」

 

そして、ガジルの背中を追って駆け出した。

 

「「・・・・レビィ。。。。」」

 

 

 

 ー待ってよ~ガジル~!!

 ーちびは歩くのもおっせえなぁ。。

 ー今話してたところだったのに~!!

 ーあ??んなもん。勘違いさせといた方が面白れぇじゃねぇか。。。ギヒッ

 ー・・・ガジル。趣味が悪いぞ。。

 ーあ~。確かに面白いことになるかもね~!アハハハハッ♪

 ー・・・・レビィ。。。

 

 

 

「オレの事好きになって欲しいんです。ナツさんに!!」

「アハハッそれで?」

「ナツさんの好きなものとか、好みとか、、、ナツさんを引き付けるものをルーシィさんから、いろいろ教えて欲しくって。。」

「・・・師匠とか弟子じゃないよねそれ!?はぁ。。」

「ルーシィさんお願いします!!何でもおごりますんで!!」

「はぁ。。。じゃぁ、まずナツが好きなお店でご飯でもおごって貰おっかな♪」

 

 

ギルドで起ったことなど何も知らず、1人と1匹は今日の分の仕事を終えていつもの様にルーシィの家に侵入する。

ナツとハッピーの今回の仕事は、マグノリアの外れで、1週間。

朝早く出掛ける事になるが、夕方には帰ってこられる。

ルーシィの家賃分は、今月もう稼いできてあるから彼女から仕事に行こうとせっつかれる事も今のところないし、自分たちはある目的のために奮闘しているところだった。

 

それに、夕方から夜にかけてはルーシィと一緒にいれる。

それだけで、昼間の仕事を頑張ってきたのだ。

ちょっと離れていただけで『ルーシィ欠乏症』に陥ってしまうナツとハッピーからすれば、他には無いいい仕事だった。

 

チラッとギルドの前を通ったがルーシィの匂いはそこには無かった。

その為、彼女の部屋にまで来たのだ。。。が、、、、

 

「ルーシィいるか~??」「いるか~??」

 

肝心のルーシィは、出かけているようだった。。。

 

「ちぇっ。。」「なんだぁ。。いないんだぁ。。。」

 

仕方がないと、ナツとハッピーは彼女の家のお気に入りのソファに身を沈めていた。

 

「ナツ~。」

「んあ??」

「もうすぐだね!!」

「おう。」

「頑張ってね!!!オイラ、、、応援してるから!!」

「ああ。まかせろっ!!!」

 

暫くすると、階段を上がってくる足音がしてきた。

・・・そして、楽しそうに笑い合う男女の声。

 

「え~そうなんすか?」

「フフフッ。ナツには内緒よ??」

「ナツさんも知らない秘密ってやつですね!!」

「もう!茶化さないで!」

「ルーシィさんって。。。。」

 

ルーシィと。。。誰だぁ??

なんだよ。。。内緒って。。。

・・・なんか知っているような。。。。??

 

「もう!やっだぁ!!スティング君ッたら!!」

「えぇ??ホントの事っすよ~!!ルーシィさん!!」

 

途中聞こえないところもあったが、すいぶん仲良さそうに話している。

ルーシィの声が楽しそうに響いていた。

 

「ねぇナツ。ルーシィだよね?」

「・・・・ああ。」

「誰と話しているの?」

「・・・・・・・。」

 

『ガチャ』

 

いつも通りに鍵が開いて、扉が開くとルーシィの匂いが部屋に流れ込んでくる。

 

「ただいま~。ちょっと待っててね!!スティングくん。」

「はい!!お邪魔します!!」

 

思い当たった人物が、ルーシィの後ろから顔を覗かせた。

 

「・・・お帰り。」

「おかー。ルーシィ。。。なんでスティングがいるの??」

「んー?!?!あんた達今日仕事じゃなかったのー??ってか、不法侵入!!!」

 

すかさずルーシィは手に持っていたカバンをナツにむかって投げつける。

それを難なくキャッチしたナツを、キラキラした目で スティングが見つめている。

そんな目で見られては、さっきから用意していた不機嫌な視線が崩れてしまう。

 

「ナツさん!!!」

 

笑顔でナツに駆け寄るスティング。

 

「・・・はぁ。・・・なんでおまえが。」

「ねっ?」

 

スティングがナツに懐いているのは、周知の事実である。

街でたまたま出会ったルーシィに、こいつが話しかけるのは容易に想像できる。

きっと話の内容も、、、自分の事だと高を括れる。

まぁ、、、ルーシィと2人で会っていたと言うだけで 面白くはないが。。。

 

ナツの質問に対して、ルーシィがスティングに目配せしてにっこり笑った。

 

「ルッルーシィさん駄目ですよ!!!」

 

それに対して、頬を赤く染めながら焦った様子のスティング。

 

「フフフッ。内緒なんですって!ごめんね?ナツ。」

「チッ。。。」

 

ルーシィの楽しそうな笑顔に、眉間にシワを刻むナツ。。。

苛立ちに任せて暴れてしまいたいが、、、ここでそんなことは許されないだろう。。。

そんな事をしたら、、、、家主のルーシィに泣かれるのは勘弁だ!!

ナツは自分を落ち着かせる為に、、、ふうぅ。。っと小さく息を吐いた。

 

視線を上げた先で、ルーシィの後をくっ付いて歩くスティングが目に入ってきた。

ルーシィも、紅茶の缶を持ったまま何かを説明しながらニコニコと対応している。

・・・・・その距離。。。。近くねぇか?!

 

いつも自分がその距離に近づくと『近い!!!!』と言って、手で押し戻される。。。

・・・なんだよ。。。スティングは、、、特別だっていうのか??

しかもあの紅茶の缶、、、ルーシィのお気に入りじゃねぇか!!

強請らないと、オレには淹れてくんねぇのに。。。。

・・・・なんだよ。。わけわかんなくなってきた。。。

 

「お前らいつ仲良くなったんだよ。。。」

「ルーシィ。。」

 

自分をかまってくれそうにないルーシィに、ハッピーまでも俯いている。

耳を垂らすハッピーにルーシィは、首をかしげた。

 

、、、何だか元気がないようだった。

心なしか、ナツも不機嫌のようだ。。。。

 

今日の仕事は、そんなに大変な事だったろうか??

たしか、工場の害虫駆除。。。

虫!!と聞いて今回の依頼にはどうこいしないことにしたのを思い出す。

 

小さい標的に向かって炎を操るのは、ナツからしたら気を遣う疲れる仕事だな。。。

・・・そう言えば、いつもは「行きたくない!!」って言っても、無理やり連れていかれるのに。。。

今回はやけにあっさり、こいつら引き下がったわね。。。??

 

「ナツ?ハッピー??」

「・・・俺らもう帰るな。明日も、、、しばらく朝からの仕事だから。」

「えっ??ナツ?!?!」

 

窓から出ていったナツの後姿はもう見えない。

 

「・・・ルーシィ。オイラ、、、ルーシィの事、信じてるよ?」

 

ナツの後を追うハッピー。

 

「・・・ナツ。。ハッピー。。。」

「・・・すみません。オレのせいですかね?ルーシィさんとナツさんの邪魔したい訳じゃないんですよ!オレ!!」

「ん~ん。スティング君のせいじゃないよ!!」

 

にっこり笑うルーシィ。

ナツが、そんな事気にするわけないじゃない。。。

 

「じゃぁ、これあげるねっ!!ナツの一番お気に入りの紅茶。。。」

「!?ありがとうございます。何処も売り切れなんてビックリしちゃいましたよ!!」

「そうなの。よく売り切れちゃうから、あった時には多めに買っておくんだ!!」

「・・・ナツさんの為のストックってやつですね!!」

「////もうっ!!またぁ。。そうやって、からかってばっかりね!!・・・これも内緒よ?」

「はい!!ルーシィさんの家には、ナツさん用の買い置きが色々あるって事ですね!!」

「もー///ほらっ。用事すんだんだから、帰った帰った!!」

 

スティングは、先程譲り受けたナツが気に入っているという紅茶の缶を握りしめルーシィの部屋を後にした。

ナツが帰ってから、数分後の事だ。

階段を降り外への扉を開くと、そこにはナツがいた。

 

「ナツさん!!」

 

ジィーッとスティングを見つめるナツ。

 

「おまえ。。。」

「ナツさん!!ナツさんが心配しているようなことはないっすよ!!今ちょっと、ルーシィさんにいろいろ教えてもらっているだけなんで!!」

「・・・・オレが、、、心配することはない?」

「はい!!大丈夫ですよ!!」

 

スティングの元気な返事に、ナツは目を閉じた。

 

・・・・。

スティング、本気なのか??。

それは、、、ルーシィをキズつけない。

ルーシィをキズつける様な事はしないって事だよな。。。

 

ルーシィはどう思ってんだ・・・?

一番近くにいるのは俺だと思ってたけど、、、違たのか??

 

・・・・ルーシィの気持ちは。。。?

なんで、オレは。。。。

くっそ。。。モヤモヤしやがる。。。

 

「・・・(ルーシィが)好きだからか?」

「はいっ!!(ナツさんは憧れです!)」

 

胸を張って、即答するスティング。

諦める気はないんだな?

・・・それならば、仕方ない。

オレも退く気はない!!!

 

 

「そっか。。。オッオレも(ルーシィが)好きなんだ!!」

 

ナツは、腰を掛けていた石造りの塀から立ち上がった。

ライバルに対して正々堂々と戦おうという思いを込めて、握手をするために手を伸ばした。

 

・・・なぜか頬を染めて俯きながら固まっているスティングが目に入る。

 

「あ??スティング?どうした??」

 

その顔を覗きこもうと首をかしげると、ルーシィのアパートの扉が薄く開いている事に気が付いた。

 

「んぁ??」

「///スッスティング君わっ忘れもの///(キス!?みっ見ちゃった。。)」

 

そこには、顔を真っ赤に染めた金髪の少女。

 

「わっ!?ルーシィさんスミマセン!!」

 

ルーシィから、紙袋を受け取るスティング。

我に戻った様に時計に目をやる。

 

「あっ!!じゃっ。スミマセン。レクターが待ってるんで!!」

 

笑顔で手を振って、スティングが帰っていく。

その後姿を見送って、ナツとルーシィの間に沈黙が流れる。

 

ナツとスティングくん、、、キス?、、、していた??

えっ??えっ??ええええ!!!!!!!!!!!!!!

スティングくんの好きって、、、そういうやつなの??

ふわぁぁぁぁ!?!?!!?

 

ナツ。。。オレも好きなんだって、、、、言ってたよな。。。

 

・・・・まさか。。。

あれ??そうなの??

ナツも、、、、そういう趣味???

 

 

やっべぇ。。。

きっ聞かれたか////??

今日、告白するつもりじゃなかったのに!!

でも、、、聞かれちまったんなら、、、ちゃんと自分の口から伝えねぇとな。。。

っ。。。よし!!!

 

「ルーシィ。。聞こえちまったか////?」

 

そう口にしてルーシィの方に顔を向けたナツは、淡く頬を染め 耳を真っ赤にしている。

 

「だっ大丈夫よ!!あっあたし、、、そういうの、、、偏見ない・・・から。。。」

 

ワタワタと、手を振り回し変な動きを繰り返しルーシィは、気が遠くなるのを感じながら、フラフラと自分お部屋に戻っていく。

ルーシィの予想できなかった動きに、ついその背をそのまま見送って、ナツは首を傾げた。

 

「偏見??何の話だ??変なルーシィ。。。」

 

それまで、黙っていた青猫が大きく溜め息をついた。

 

「ルーシィ。。。完璧誤解してるよ?ナツ。」

「はぁ??」

「ナツ。。。自分の言った言葉思い出して。。。」

「あん??」

「好きなのか?オレも好きだ!!って、、、スティングに向かって言ってたよね。。。」

「ん?////おお。」

「ルーシィが!!って言ってなかったよ?」

「んんっ??」

 

「解んない??・・・ナツって、スティングの事好きだったんだね。。。。。」

「おい!?」

「・・・うん。ルーシィはそう受け取ったんじゃないかな?」

「・・・はぁぁぁぁぁぁぁあ??」

 

顎が外れてしまったんじゃないかと思うほど口をだらしなく開けきって、ナツは固まってしまった。

しかもルーシィの角度からじゃ、ナツとスティングが、、、まるでキスしてるみたいに見えたんじゃないかな。。。

これを相棒に言ったら、きっと砂になって風に飛ばされてしまうかもしれないな。。。

ハッピーは大きく息をはき出したて、その場で真っ白になって動けなくなっている相棒を尻尾で掴んで、翼を広げた。

 

「・・・とりあえず、、、帰ろ?明日も仕事だし。。。」

 

「・・・・・・。」

 

 

自室の扉に鍵をかけて、バサバサと着ていたものを放り投げるとルーシィは、風呂場に飛び込んだ。

 

まさか、、、ナツが、、、ええ??

混乱する頭に、熱めのシャワーを勢いよく流した。

 

ナツの自分に対するあんまりな態度に、、、

女の子に興味ないのかと思ったこともあったけど、、、

・・・・・そういう事だったの?ナツ。。。

 

ショックすぎて、頭の中が整理できそうにない。

性別がどうとか気にしないアイツ。

・・・・それは、、、こういう事だったのか!?

 

別に、、、そういう人達がいるのは知っている。

ただ、自分の近くにいなかった為、どうしたらいいのか解らない。

、、、、でも以前から、それに対して偏見を持ちたくなかった事を思い出す。。。

 

淡く抱いていた自分のナツへ向かった矢印が、、、、行き場を失ってしまった。。。

 

 

 

 

ルーシィに眠れない夜が訪れる。。

 

 

 

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

まさかの勘違い!!!

ってこんなんでいいのか??

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 

 

宣言していた通りナツとハッピーは、毎日朝から依頼に出かけている。

・・・はぁ。。寂しくなるルーシィ。

・・・あたし達って、、、チームじゃないの??

ナツに会って確かめたいのに、、、でも確かめるの、、、怖い。。。

 

 

誤解が解けぬまま数日後たった。

 

ギルドに入ってところで、久しぶりに顔を合わせるナツとルーシィ。

少し気まずい空気が流れる中、ルーシィは開口一番に勢いに任せてこう言った。

 

「ナツ!!!あたし・・・・・応援することにしたから!!」

 

!?まじか??

マジで誤解してんのか?コイツ。。。。

 

「オレがスティング好きなわけねぇじゃん!!」

「いいのよ?ナツ。。。あたしそういうの、、、偏見とかスッ捨てたから!!ナツの為に。。。。考え方改めたの!!」

 

「はぁ??だから誤解手だって!!」

「・・・そんなに照れなくってもいいじゃない!!」

「照れてねぇ!!!」

「『好きなのか?はい!!オレも好きだ!!』ってはっきり聞こえたもん!!!」

 

ルーシィがきっぱり言い放つと、ギルドの中がざわめき立つ。。。

必死に、誤解を解こうとして、ドンドン誤解が深くなっていく。。。

 

「あたし。。。あたしが一番。。。ナツの事理解してるって思ってたんだ。。けど。な。。。こんな時なんだけど、、、あたしナツの好きだったみたいなの。。。ごっごめんね??迷惑でしょ??もう忘れるから!!だから!!こっこれからは、ナツの事、、、、応援する!!!」

「ほへっ??」

 

目に涙を浮かべて、ルーシィが必死に笑顔を作っている。

 

「ナツ。。。ナツが幸せなら、、、あたし身を引くわ。。。」

「えっ!?ちょっ!!ルッルーシィ!?!?」

 

そう言い残して、ルーシィはそのまま走って行ってしまった。

唖然としてしまったナツの視界でルーシィの後姿はドンドン小さくなっていく。

 

 

あれ??ルーシィ今なんて言った??

・・・・・ナツの事、、、、好きだった??

好きだったって、、、言ったよな?

・・・なんで過去形なんだよ!!!

 

 

「おーい!ナツー!!お前告白されたのか~??」

「フラれたのか~??」

「どっちなんだ~??」

 

ナツは、ぐるっと酒場に頭だけ振り返って大きく息をすう。

 

「うっうるせ~///告白もしてないのに、、、、フラれてたまるか!!!!!」

 

そう言い残しナツは慌てて、ルーシィの後を追いかける。

ルーシィの匂いを辿ると、公園に入っていった。

そこでで、ルーシィが誰かと会っているのが見える。

 

「ルーシィ!!!!!」

 

木の陰で見えなかったルーシィの前にいる男が手を振ってくる。

 

「ナツさ~ん!!これプレゼントです~!!ルーシィさんに教わって作ったんすよ~!!」

 

「げっスティング!!」

 

「ナツさ~ん。オレ、ナツさんの事大好きです~!!仲良くしてくさいよ~!!」(←ここにも勘違いしたままの人。。。)

 

「ちがっ!!てめぇ、、こっちくんなぁ~!!!」

 

「・・・想いが通じ合って・・・・早速デートなのね。。。」

 

「ちがっ!!誤解すんな!!!ルーシィィィィ!!」

 

スティングからなぜか逃げながら、ナツはルーシィに手を伸ばすが、、、

 

「ナツ。。。頑張ってね?あたし、、、、お邪魔だから帰るね!!」

 

とびっきりの笑顔が返ってきた。。。。

そして走り出したルーシィの背中がどんどん小さくなっていく。。。

 

「・・・・・ルーシィィィィ、明日!!明日な!!!」

 

 

ナツは、スティングくんと楽しそうに、公園の中で追いかけっこをしている。

・・・・。

ナツに呼ばれたような気がして、もう小指の先ほどの大きさにしか見えなくなった彼らに振り返ってみる。

と、ナツが大きく口を開けて、手を振っていた。

『またな~。』って感じかな。。。??

あたしは滅竜魔導士じゃないから、この距離で声なんてひろえないのに。。。。

・・・・・はぁ。。。

ねぇ、ママ、パパ。

今年の誕生日、、、あたしは1人みたい。。。

 

 

 

「明日なんかあるんすか??」

「・・・・・はぁ??知んねぇの??」

「はぁ。。。??」

「ルーシィの誕生日だ。。。」

「あぁ。。それで。。」

「・・・・・邪魔すんなよ!!お前のせいで、しっちゃかめっちゃかだ!!!」

「??何でおれのせいなんすか??まぁ。。大丈夫っすよ!明日オレ用事あるんで!!逆ナンしてきたおねぇさんとデートっすもん!!」

「!?・・・・はぁぁ。。それ、ルーシィの前で言ってくれよ。。。。」

 

 

 

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

残念なナツ君(笑)もう、、、笑かしたいんだが、まじめしたいんだか、解んなくなってきた。。。。

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翌日。

 

「ナツさん!!!」

 

マグノリアの街を 歩いていたスティングの視界に、桜頭の少年が映った。

スティングは、笑顔で大きく手を振る。

それに気付いて、ナツはげんなりした表情をむける。

 

「お前くんなよ!!お前来たらまた話がややこしくなんじゃんねぇか!!」

「やだなぁ~ナツさん!!そんなこと言わないでくださいよ~!!ナツさんに会いに来たのに(笑)!!」

「だからぁ~。お前のそう云う言動が、誤解を招くって言ってんだ!!」

 

そこに、ナツとは違う方向から、旅行バックを引っ張って 金髪の少女が歩いてくる。

 

「あれ??ナツと、、、スティングくん。。。。」

 

彼女の顔には、まだどこか疑いが浮かんでいるように感じた。

が、その表情はすぐに笑顔に塗り替わった。

 

「なに?2人で朝から、、、お出かけ。。。。デート??」

「なっ!!!んなわけっ!?」

 

ナツが焦って、否定しようとすると、スティングがまた余計な事を口走り始める。

 

「マジっすか??ナツさん!オレと一緒に過ごすために??こんな朝早くから??」

 

ナツの目に移った金髪の少女の顔は、青く染まっている。

身体ごと、1歩後ろに下がっている。。。。

 

「てめっ!!ルッルーシィ!!誤解すんなよ!!おれ!!今日は。。。」

 

「そう言えば、今日はルーシィさんも どこ行くんすか??」

「ん??ちょっとね。。。。。。スティングくんは?」

 

「はい。デートに誘われちゃって!!」

 

「へぇ。。。そう。。。楽しんでね!!うん。。。。。じゃねっ!!」

 

ナツとスティングん向かって笑顔で手を振るルーシィの手を、ナツが掴んだ。

 

「ちょっ!!待てよ!!」

「・・・何よ。。。デートなんでしょ?」

 

ルーシィに腕を振り払われそうになる。。。

 

「スティングく~ん?おまたせぇ~?」

「おう。じゃっ!ナツさん」

 

そこに現れた黄色い声の女性。

その女性と連れだって、手を振ってスティングは去って行った。。

 

その姿を、ナツとルーシィは無言で見送った。

 

 

「・・・・ナツふらせたの??」

 

「・・・・・これ以上言うのか??」

 

 

 -1年前の今日、天狼島から帰って来てギルドで帰還を祝って貰ってから初めて自分の家に着くと、大家さんに立ち阻まれた。

 -が、数時間後にはパパからのプレゼントが届いたことによって部屋にはいる事が許された。

 -そして、帰還してから初めての仕事は、やっぱりナツとハッピーと一緒に始まった。

 

あたしにとっては、忘れられない日。

 

「オレなわけないだろ・・・今日は、、約束しただろ?」

「えっ?」

「何だよ?忘れてんのかよ。。。」

「わっ忘れてる訳ないじゃない。。。アンタが忘れちゃってるんじゃないかって。。。えっ??」

 

ナツがルーシィの手をとって、ずんずんと進み始める。

2人を見送る様に、振り返ったスティングが手を振る。

 

「ナツさ~ん!!ルーシィさ~ん!!行ってらっしゃ~い!!」

 

会った時と同じように、大きく手を振るスティング。

 

「・・・っスティング君と、、、デートじゃないの??」

「っ!?だからぁ~。スティングとはそんなんじゃねぇっての!!考えただけで気持ち悪い!!」

 

「・・・そうなんだ。。。」

「つーかよう、ルーシィの方がアイツと仲良くしてたじゃねぇか。。」

 

「そッそれこそそんなことないわよ。。。スティング君は、ナツの事しか、、、見てなかったわよ??」

 

クスクスとルーシィが笑いだす。

すると、ナツの頬が心なしか膨らんだ。

 

「スティングくん、ナツが大好きなんですって!!モッテモテね??アハハハッ」

「ウゲェェェ。だからあいつもそんなんじゃねぇって!!」

「やだっ?ナツったら、列車に乗る前から酔っちゃったの??」

「あぁ。。そう言えば、、、列車乗るんだよな。。。うっぷぅ。。。」

「ナツゥ!?ちょっ!!大丈夫??」

 

ナツの様子に、慌ててその顔を覗きこむルーシィを逞しい腕で抱え上げて、ナツが笑う。

 

「早く行こうぜ!!ルーシィの父ちゃんと母ちゃん待ってんぞ!?」

「うん!!」

 

 -1年前の今日、ナツが言ったんだ。

 

『毎年一緒に墓参りに行ってやるから』『ずっと一緒にいるから、もう泣くな。』

 

必死に涙を止めていたのに、ナツはそれを簡単に見抜いて、気の済むまで泣かしてくれた。

自然と泣き止むことができるまで。

その暖かい腕の中で。

 

 -あの日、ナツがいれば何でも乗り越えて行けるんだろうなって、、、そう思ったんだ。

 

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超むりくり感が。。。(/ω\)

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おまけ

 

-パパ、ママ。

-久しぶり。

-あたし元気だよ!!

-ナツが隣に居てくれるから。

 

-騒がしくって、粗暴で、どうしようもない奴だけど、、、

-最後はいっつも、あたしを笑顔にしてくれるの。

-あたしの大切な人だよ!!

 

-次来る時は、、、、彼氏だよ!!って紹介できるように、ちょっと頑張ってみようかな?

-パパ、ママ応援しててね!!

 

両親の墓の前で、目を閉じて心の中で話をしていたルーシィは、目を開けてナツに振り返る。

ルーシィの様子を、黙って後ろから見守っていたナツは、ニッと笑ってポケットから何かを取り出す。

 

「ルーシィ。。。誕生日おめでとう!!ルーシィの父ちゃん、母ちゃん。ルーシィを産んでくれて、育ててくれて、サンキューな!!」

 

眩しいくらいの笑顔で、桜頭の少年がルーシィとその両親に向かって笑いかける。

目の前にいる金髪の少女は、その手にのせられた小さ箱のリボンを解く。

 

「ナツ??」

 

小さな箱の中には、シンプルなデザインの。。。

 

「ああ。」

 

ナツは、ルーシィの掌の箱の中からそれを取り出して、愛しい人の左手の薬指にはめる。

 

 

「////いっ意味わかってるの??///」

 

 

「///当たり前だろ?ほらっ。ピッタリだろ??」

 

 

ルーシィの指に輝く小さな石の付いたリングは、彼女の白い肌によく似合う。

 

 

 

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ついで、なんとなく呟いたのを、話に仕立ててみました( ̄▽ ̄)gdgdでスミマセン(/ω\)

もし、、面白かったら、またこういうの書きたいなぁと思います☆

ブクマ、評価、コメント、ありがとうございます。毎回、反応を頂けるたんびに跳ね上がるmoです(´艸`*) 

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