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201505 Twitterタグ企画 『#フォロワーサンの絵から小説を書かせていただく 』で、

くまねこちゃんからいただいたイラストを元に作文しましたぁ~!!       

 

ドッペルゲンガー症候群!?

 

↓そしてくまねこちゃんから、イラスト強奪させていただきました!!↓

 

 いつもの道、いつもの曲がり角、いつもの運河沿いの道、そしていつものアパート。

ギルドからルーシィの部屋までの道は、もう目を瞑ってたってたどり着ける自信がある。

走るスピードに合わせて、近づいてくるレンガ調のアパートの2階。鍵のかかりの悪いちょっと大きめな窓に向かって、ナツは粘着質の火を伸ばした。そしてその後ろを、ナツの相棒の青猫ハッピーが付いていった。彼らの大好きな少女の元へ

 

 

“ガラッ”

 

「「ルーシィ!!!」」

 

ナツとハッピーの声が重なる。すると、勢いよく窓から部屋へと侵入された家主の少女ルーシィは、目に涙を受かべていた。そして、助けを乞うように不法侵入してきたナツとハッピーにむかって――何本もの、華奢な腕を伸ばした――。

 

「「「「「ナツゥ――!! ハッピ――――!! 」」」」」

 

幾人分もの聞きなれた声が重なった。ナツとハッピーの目には、たくさんのルーシィが映っている。

 

 

 

 

 

「ドッカイコウゼ? ……どこだよっ」

「ドッペルゲンガーだよナツ……って、世界に何人かいるっていう……よく似た他人でしょ?」

 

伸ばされた腕を、すべて受け止めてナツは近くにいたルーシィの顔を覗いた。そして、順に他のルーシィの顔も覗き込んだ。ルーシィ達は自分の肩を抱いて、視線を床に向けている。どうやら自分達と目を合わせてはいけない様なのだ。

 

 

「そう! ドッペルゲンガー!!」

「…それが、どうしたんだ?」

 

「あのね。ナツ、ハッピー……あたし……」

「「……」」

 

 

ルーシィから湿った匂いがしてくる。ルーシィ達は皆、下を向いているので覗き込まなければその表情は見えないのだが――。

 

 ――なんだよ……泣いてんのか?

 

ナツとハッピーは顔を見合わせた。ルーシィの思いつめた様子に、何を言うのかと、そろって息をのんだ。

 

「あたし……増えちゃったみたい!! ど~しよう!!」

 

ルーシィ達が一斉に顔を持ち上げた。熱のこもったその目には、涙が滲んでいる。

 

「……なぁハッピー」

「あい。ルーシィがぁ…1・2・3…12人だねっ」

「増えちゃったって…そんなん、見りゃ判んじゃねぇかっ! ……人数増えても、どっか抜けてるのは変わんねぇなっ! さすがルーシィっ」

 

 

 ナツの言葉に、ハッピーのからかう様な目に、ルーシィ達は頬を膨らませた。その動き、反応、思考、すべてルーシィそのものだ。とても見分けがつきそうにない。

 

「もうっ! でねっ…助けてほしいんだ」

「あ?」

「ナツの竜の感? みたいので、あたし達の中から本物を見つけてほしいの!」

「えー!! ルーシィ、たくさんいる方がいろんな悪戯できて楽しいのにぃ~」

「楽しくないわよっ!! 早くしないと……」

 

 それまでくるくると変わっていたルーシィ達の表情に、影がかかった。真剣な表情のルーシィ達。その様子に、ハッピーは耳を垂らしながら、不安な声をあげた。

 

「……早くしないと、どうなるのぉ?」

「うん……」

 

ルーシィ達の説明によれば、たまたま図書館で借りてきた本の中に、借りた覚えのない本が混じっていて、それを開いた瞬間――煙に包まれルーシィは分裂したのだという。驚いて、自分同士目を合わせると、また分裂。それを繰り返したという。

 

 あわてて、本に目を向けそこを読み進めると、大変なことが書いてあった。

この魔法がかかった者は、だんだん誰がオリジナルなのか自分達でも判らなくなっていくという。その上その日の内に解除しなければ、分裂した体は消滅。そして、その分の記憶を失う。怖い話だが、解除方法は――明確だった。

 

 

 

 ――オリジナルを見極めろ――

 

 

 

 

 

 

 

 

 部屋の中に整列させたルーシィ達。順番にナツは、ただジーッと見つめている。そして一人のルーシィを指さした。

 

「このルーシィは、違ぇぞ」

 

ナツがそう言うと、指を差されたルーシィが煙に包まれて消えた。この作業をすでに数度繰り返している。ハッピーもナツの隣で目を見開いて、ルーシィ達を見比べていた。

 

 ――残り……6人か…

 

ルーシィ達の数が、当初の半分になった。するとナツは、残りのルーシィ達に簡単な指示を出し始める。

 

「ルーシィ、飯っ!!」

「「「「「「もうっ! それどころじゃないでしょっ」」」」」」

「でも腹減ったし」

「「「「「「……もう、しょうがないなぁ」」」」」」

 

 

 ぞろぞろと、ルーシィ達はキッチンへ向かった。何やら自分たちで話し合いをしている声がする。誰が作るかじゃんけんをしているようだったが、あいこが続き結局一番奥にいたルーシィが料理することになったようだ。1人のルーシィを置いて、他のルーシィたちが部屋に戻ってくると、ナツはニンマリと笑った。その表情にルーシィ達は嫌な予感しかしない。

 

「ルーシィっ。飯待ってる間に、耳掃除してくれよっ」

「オイラもオイラも~!!」

「うっ……もうっ!!」

 

「あとなっ、足のマッサージなっ……本物見つけてほしいんだろ?」

「ルーシィ、オイラもマッサージしてほしいなぁ」

「うぐっ……」

 

 次々とわがままを言いだすナツ達だが、ルーシィは逆らう訳にもいかない。ルーシィからしたって、他には頼めないのだ。ナツであれば本当の自分を見つけてくれるのだと、根拠はないが信じていられるのだ。

 

「もうっ! 食事したら、ちゃんと見つけてよっ!!」

 

ルーシィ達は仕方ないと、ナツとハッピーの言う通りにした。決して、ドッペルゲンガーと目を合わせないように。そうこうしている内に、食事係のルーシィが声を上げる。

 

「もうできるよ~! ハッピーお皿っ! ナツはテーブル拭いてっ」

 

その声に、ナツもハッピーも条件反射のように立ち上がった。そしてナツはその場にいたルーシィ達を、煙に変えた。そこへキッチンにいたルーシィが顔をのぞかせた。

 

「あれ? 他のあたしは?」

「あぁ。偽者だから消しちまったっ! 飯食おうぜっ」

「あいっ!!」

 

 

 ――はじめから、判っていた

 ――判っていて、本物のルーシィを最後に残したんだっ

 

 

食事を終え、片付けをしながらルーシィが笑った。その笑顔に、ナツの胸のリズムが早くなる。そして――口角を持ち上げた。

 

「…ありがとねっ! あたしを見つけてくれてっ! ナツ」

 

にっこりと微笑みながら礼を述べるルーシィに、ナツは犬歯を見せながらニヤリと笑って見せた。

 

「……あ? ……お前が、本物かどうかわかんねぇじゃんか」

「はぁ!? あたししか残ってないでしょぉ」

「どっかに、隠れてるかも知んねぇだろっ」

 

ナツの言葉に、ルーシィは目を丸くした。確かに、どこかに隠れていたら――。既に外に出ていたら――。もう既に夕日も沈んでしまっている。ルーシィ達は記憶も、行動も個々の為、互いを把握できてはいない。自分が本物かどうかも、判らないのだから。

 

そうなると「こいつは違う」ではなく「こいつがルーシィだっ」と、ナツに宣言してもらわねばならないのだ。

 

「そ…んなぁ… じゃっじゃぁどうすればいいのよ?」

 

ルーシィは目に涙浮かべ、ナツの目を見つめる。ナツは、ニィっと笑うとルーシィの耳に囁きかけた。

 

「嗅がせろっ……嗅げばわかんだろっ」

「……え?」

「ルーシィの匂いなら、覚えてっし……わかる」

「はっはぁ!? なっなっなっばっ///」

「アハハハハハハハ! ルーシィ~。ナツに匂い嗅がれるなんて日常茶飯事でしょぉ?」

 

何うろたえてるの~?とハッピーが何だかうれしそうに、2人を見え上げてくる。

 

「そうだぞっ!! だからぜってえ間違えねぇぞっ! だから嗅がせろ!!」

「うえぇ!? だって/// だってぇ/// 改まって言われると…」

 

カァーーーっと頬を染めルーシィ

お構いなしに、ズンズンとルーシィと距離を詰めていくナツ。そしてナツの顔――

 

「きゃぁっ/// せっせめて、後ろからきなさいよねっ///」

「あ!? そんなん項が一番臭うんだから、あたりまえだろっ」

 

「ルーシィ~、なんか言い方エロいよねぇ」

「あ~? ルーシィは存在自体がエロいだろ?」

「うえっ。オイラ猫だから全然わかんないよ~」

 

「ナッナツ!? あんたは、いつも色気ないって言ってるじゃないっ///」

「あん? 色気はねえぞ? ……でもエロいだろっ」

 

 ――だって、ずーっとオレを誘ってくんだ 

 ――ルーシィの匂いが……

 ――エロいに、決まってる

 

そんな事をやっているうちに、ルーシィの背後からナツはその華奢な肩に手を置いた。

 

「嗅ぐぞ~」

「ふぇぇぇぇ///」

 

 “ くんくん ”

 

 ――くっそぉ……やっぱいい匂いだよなっ  

 ――それに……ルーシィ今日はなんか、緊張してっからか?

 ――濃い匂いすんな

 

「おっ……ルーシィの汗のにおい?」

「はっはぁ!?」

 

ルーシィは、肩をこわばらせた。振り返って抗議をしたいのだが、ルーシィの肩にはナツの腕が置かれていて、体が思う様に動かせない。真っ赤に全身を染め上げたルーシィを目に、ナツとハッピーはカッカッカッカッと声を上げて笑っている。拘束されているルーシィは動けないまま。

 

 

 “ くんくん ”

 

 

「やっぱ、いつもより濃い匂いするなっ」

「ナッナツのばかぁ~!! デリカシー!! もういいでしょ離してっ」

 

 

 ルーシィは必死に体を揺さぶるが、ナツの腕からは逃れられない。

 

 ――もうっ!!

 ――絶対面白がってるだけじゃないっ!!

 ――いっつも意識してるのは、あたしだけ…

 

ルーシィの反応に、ナツは気をよくしていた。ニヤニヤと締まらない顔で、上機嫌に笑っている。

 

「あ~? よく嗅がねぇと、本物かわかんねぇだろぉ」

「っ!! 本物よ! あたしが本物っ!!」

 

ルーシィが必死に訴えるが、ナツはニィっと口角を持ち上げて、ハッピーに目配せをするだけだ。ハッピーも、その大きな目を楽しそうに歪ませ、笑いをこらえている。

 

「そうだよ、ルーシィ! ドッペルゲンガーは、匂いまでコピーするかもしんなないしねっ」

「そうだぞルーシィ! 観念しろっ」

「い~やぁ~!! あたしの乙女としての尊厳がぁ」

 

 

 もうナツの気が済むまで逃げられないと悟ったルーシィは、体の力を抜いた。そしてがっくりと、頭を前に落とした。――ナツの目前に、白い項がむき出しになった。

 

 ――おっ

 

ナツは迷わず、そこに吸い寄せられた。クンクンと鼻を鳴らし、ニヤリと笑った。

 

 “ ベロン ”

 

「っ!?」

「ナッナツ!! 何やってんのさー///」

「あ? ……味はどうかなぁって」

 

さして普段と変わらない表情を作りながら、ナツがこともなげに言い放った。ルーシィの身体がカチーンと固まった後、沸騰したやかんのように暴れだした。

 

「キャァァァァァァァァァァァ!!!! 離してぇ!! ナツの変態っ」

「んなっ!? オレはグレイじゃねぇ!!」

「女の子の項舐めるなんて、立派な変態よっ」

「う……グレイじゃねぇ……っ」

 

ルーシィの精一杯の訴えに、ナツはほんの少し怯んだ。

 

 ――なんだぁ?

 ――そんなにやな事か?

 

 

 全身真っ赤に染まったままのルーシィと、そんなルーシィを抱えたままのキョトンとした様子のナツ。ハッピーは、なんだかおかしくなって笑い出した。

 

 ――プフフフ

 ――ナツってばこれで無自覚のかな~

 ――まさかねっ……ただ…

 

「プフフフッ。ナツってば、我慢できなくなっちゃったんだね」

「え? ……えぇぇぇぇえええ!! ナツってば、人の肉に目覚めちゃったの!?いやぁー!!食べないでぇ」

 

 

 真っ赤に染まっていたはずのルーシィは、今度は真っ青に染まった。その表情を見れば、ナツならあり得ると思っているのもまるわかりだ。ハッピーは、呆れた様に小さく息を吐き出した。

 

 ――鈍感

 ――ルーシィって書いて、鈍感ってきっと読むんだ……

 ――あれれ? 鈍感って書いて、ルーシィって読むのかな??

 

ルーシィの叫びに、ナツはきょとんとした表情のまま、また白い項をじっと見つめた。

 

「あん? ……いあ…食わねぇぞ…ん? ……あっ…でもルーシィなら、食いてぇかも?」

「っ!!!!! いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ナツに背後から押さえられているルーシィは、何とかその拘束から逃れようとじたばたと暴れだした。ただ、食べられないように逃れようとする事しか考えられないようだ。バタバタと暴れるルーシィを目に映しながら、口をポカンと大きく開けたままのハッピー。

 

 ――あい

 ――ナツは……確信犯です

 ――あい……ルーシィ頑張っ!!

 

ハッピーが少しの同情の念をルーシィに抱いていた傍ら、ナツは何やら考え込んでいる。先程自分の口からでた言葉が、引っかかっているようだ。 珍しく、真剣な様子で眉を寄せていたナツが、何か思いついたように顔を持ち上げた。

 

そして徐に――ルーシィの白い項に、チューっと吸いついた。

 

「っ!! ニャーーーーーーー//////」

「ルーシィ!! オイラより猫みたいだねっ」

「よしっ」

 

満足げな様子のナツと、ルーシィの叫びに喜ぶハッピー。そして、ルーシィはさらに混乱している。

 

「なっなっ…チクってしたわよ!? …ちょっとぉ~!! ほっほっほほんとに、食べたのぉ!?」

「あ? また増えてもわかりやすいように印を……まぁ…たしかにルーシィって、うまそうだけどなっ……」

 

 

 頭から湯気を出して、ルーシィがパニックに陥っている内に、ハッピーは翼を広げた。ここにこのままいては――馬に蹴られる恐れが――。普段空気の読めない猫が、空気を読んだ瞬間だ。

 

「……ナツ。オイラ思うんだけどね、ルーシィよりナツの方がエロいよ……それと、オイラお邪魔みたいだから、ギルドに戻ってるけど…ほどほどにねっ。 明日は最強チームで仕事だから、遅刻するとエルザに怒られるからね!! ……ルーシィ頑張っ!」

 

それだけ言い残して、ハッピーは窓から出て行ってしまった。

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁ!! ハッピー置いてかないでぇ!!! ……え? ……エロて言ってた?」

「……っ///」

 

飛び去っていく白い翼を生やした青猫に届かない手を伸ばしていたルーシィは、そっとナツの顔を覗き見た。口元のマフラーを鼻まで引き上げているが、その顔は真っ赤に染まっている

 

「……ナツ?」

「うっ……いあ・・・・・その……」

 

 ――やっべぇ……気付いちまった

 ――ルーシィが、エロいから…… 

 ――じゃ、ねぇのかっ!!

 ――オレが、ルーシィの匂いに反応しちまうだけなんだっ

 

ナツは、慌ててハッピーの後を追う様に 窓から飛び出していった。取り残されたルーシィは、頭にはてなをたくさん浮かべて、小さくなっていく1人と1匹の背中を見送った。

 

 

「え? なに? なんなのよぉ~!!!!!!」

 

 

 

fin

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はい。無理やり感半端ない!!!

そして、おふざけすぎですかね(T_T)すみません!!!!

ルーちゃんが毒虫に刺されて、その毒を吸い出してあげてるナツみたいなお話と迷ったんだよねぇ( *´艸`)そしてギャグに走った←フフフ♪お粗末さまです!!

くまねこちゃんステキなイラストありがとうございます!!!!

強引にでも健全にもっていったぜっ!!←

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