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TRICK or TRICK② ~2013~

 

  お菓子はいらない!!

    悪戯させろ!!!

      悪戯しないで お菓子食べてよ!!!!

 

 

「ナーツ!!!急いでよぉ!!シャルルが待っているんだから!!!」

 

ハッピーがナツを急かす。

ナツはというと、今日は一大決心をした日である。ミラに貰った、魔法薬を使って ルーシィの自分に対する気持ちを聞き出そうというのだ!!・・・だがしかし、先ほど、、、多分怒らせた。。。

 

(やっべぇなぁ。。びっくりして凝視しちまった。・・・あいつまた胸でかくなってんじゃ……イヤイヤっ!?

 ・・・ルーシィ怒ってんだろうな、、、部屋上げてくれっかなぁ。。。今日これ食わすチャンスなんだけどな。。。)

 

ポケットの中の包みをカサリと触る。悶々と悩み、とろとろと支度をしていた。

 

「ナーーーツ!!!いい加減にしないと 遅くなったらもっとルーシィ怒らしたょうよ~~!!ルーシィが待ってるよ!!!」

「おわっ!?やっべ!!」

 

ナツは、急いでマントを羽織り、口に何か含む。

 

「行くぞ!!ハッピー!!」

「あいさー!!」

 

1人と1匹は家を飛び出した。

ギルドに向かう途中、公園でウエンディ達を見つけた。

 

「あっ!?シャルル~!!何してるのぉ~??」

 

先程まで、自分の肩にいた相棒は 愛しい魔女のところへ飛んでいく。

 

「あっ。ナツさん!!時間かかりそうだから、先に配っててって言われて。」

 

青い髪の小さな魔女が振り向く。

 

「ナツさん達のお手伝いですよ。」

 

ウエンディが応えると、口では「ワリイな!!」と言いながら、キョロキョロとするナツに

 

「・・・ルーシィなら、広場の方よ!」

 

シャルルが仕方なわねぇというように教えてやる。

 

「ナツ。ここはオイラに任せて!!」

 

相棒の力強い後押しで、ナツは広場に向かう。

 

(やっべぇなぁ。遅くなりすぎた!!ルーシィ怒ってっかな・・・?)

 

ナツはいつの間にか走り出していた。広場が見えてくると、人だかりができている。

 

「!?なんだぁ??」

 

人をかき分け中心へと進むと、先の方にルーシィの背中が見える。しゃがみ込んでいるようだ。

チャラチャラした男達が、何やらルーシィに話しかけているが、ルーシィは完全シカトだ。

 

(チッナンパか!???なんでルーシィしゃがんでんだ?)

 

「大丈夫??・・ごめんね?」

 

ルーシィの声が聞こえた。一緒に子供のすすり泣く声も聞こえる。野次馬達が、ひそひそと話している内容に聞き耳をたてる。

どうやら、菓子を配っているルーシィに、しつこいナンパ男がやってきて、ルーシィはシカトしていたら、肩を掴まれて振り払おうとしたら子供ら巻き込まれた?

 

「っ!!ちょっと!?」

 

ルーシィが声を荒げた。人をかき分けて進む。

一人の男がルーシィの肩を掴んだ。他の男が菓子の入った籠を取り上げ集まっている子供たちの方へ投げ付けようとしている。ずいっと腕を伸ばし、その男の腕をつかむ。

 

「おい!!」

 

取り戻した籠を子供たちに預け、男の腕を絞り上げた。

 

「うがぁ!!」

 

男が声を上げひるむ。そのままズンズンと、ルーシィの後ろにたどり着き、彼女を引き寄せる。

 

「ナツ!!」

 

振り向いたルーシィの瞳には、涙がたまっていた。ルーシィを片手で強く抱きしめる。

 

「てんめぇ!!!!!」

 

怒気をはらんだその声と、炎を宿したナツの睨みひとつで、呆気なく男たちは逃げて行った。

そんな中でも、苦しそうに身じろぐルーシィからいつもの甘い香りに意識を持っていかれそうになる。

 

「・・・ナツ。」

 

ルーシィが苦しそうに名前を呼ぶのに気付き、抱きしめる力を緩めてやる。

 

「ルーシィ大丈夫か??」

 

ルーシィの顔をのぞき込むと、顔は赤いが 涙は引っ込んだようだ。

 

「うぁ///。・・・ナツ!!近い!!ってか遅い!!」

 

そう言って、するりとナツの腕の中から逃れ、顔面にパンチをお見舞いして、子供たちに駆け寄るルーシィ。

ふわりと甘い香りも一緒に逃げていく。

 

「みんなケガ無い??」

「うん。」

「大丈夫だよ!!」

「ルーシィちゃんありがとう。」

 

の声にホッとした様子のルーシィ。

籠を手に取り、無事だったお菓子を配り始めた。嬉しそうに、ルーシィから菓子を受け取る子供達。

めずらしそうに、ルーシィの猫耳や尻尾に無遠慮に手を伸ばしている奴もいる。

 

(・・・はやく、オレのもんに、してえな。)

 

ルーシィが顔を傾け、子供たちに微笑みかけると、首のチョーカーがチリーンとなった。

 

「・・・オレがやる!!」

 

そう言って、ルーシィから籠を取り上げ、子供たちの前にしゃがみ込んだ。

 

「ほれっ!」

 

1人1人手渡してやっているうちに、あたりは薄暗くなっていく。

そんなナツを後ろから、ふんわり優しい笑みを浮かべたルーシィが見つめていた。

 

「だぁから~遅れちまったのは、わぁるかったって!!」

「もう!!ナツが引き受けた仕事でしょうが!!まったく~」

 

ルーシィは、文句は言っているが 怒ってはいないようだった。

 

「で、どうしたんだよ!その足。」

 

ルーシィは、先ほどの騒ぎで膝を擦り剥き、足首を軽くひねってしまったようだ。

 

「・・・てへっ。」

「てへっじゃねぇだろ!!歩けんのか?」

「・・・肩貸して?」

 

小首を傾げ、ナツを見上げるルーシィ。

 

「(うっ///)おう。で、どおしたんだよ?」

「んん~。さっきの男達。無視してたら、子供を突き飛ばしたのよ!!」

「・・・それで、子供をかばったのか。」

「ちょっと、無理な体勢になってちゃったの。」

 

毎度スミマセンとでもいうように、へらへらと笑うルーシィ。

ナンパ野郎に絡まれることはよくある。馴れているようで、普段は軽くあしらうのだが、人が巻き込まれるとそうはいかない。

誰かが巻き込まれそうになると、ルーシィは絶対かばうのだ。身を挺して。

そしてことが片付くと、魔導士じゃない人に魔法は使えないじゃない?と笑うんだ。

 

「・・・おう。ほれっ掴まれ!!」

 

腕を引き、ルーシィを担ぎ上げた。

 

「きゃわわっ!?!?ナツ!!!おろして!!」

「・・・あんだよ?この方が楽だろ?」

「これじゃぁ・・・パンツ見えちゃうじゃない!!」

「おっ!?いつも見せてんじゃねぇか!」

「!?人を露出魔みたいに言わないでくれる!!見せてないもん!!ムッキー!!」

 

ルーシィがナツの肩の上で、バタバタと暴れる。

カッカッカッと、ナツは笑いながら ルーシィの体を少し下げ、己の胸の前で抱えなおす。

ルーシィの甘い香りにドキリとする。

 

「「//////。」」

 

ルーシィが借りてきた猫の様に大人しくなった。

その抱き方は・・・所作『お姫様抱っこ』だ。

ルーシィの香りに吸い寄せられるように、その首筋に キバをたてた。

 

「ぴゃあわわわ!?」

(んなっ!?何やってんだオレ!?)

 

金魚みたいに、口をパクパクさせたルーシィ。真っ赤な顔でナツをみると、

 

「あっ。。。いぁ。。。きっ今日は、きっ吸血鬼だからな!!変な声だな!!」

 

と、マフラーを引き上げた。

 

「もう!…痛いじゃない///」

 

ギルドに戻ると、パーティーは始まっていた。

 

 

 

ギルドに戻ると、パーティーは始まっていた。

 

「「ただいま。」」

「お帰り~!!ややっ!どおした??ルーシィちゃん!!」

「オッ!!ナツ!!!早速美女の生血をすすったのか??」

「ナツ!ルーシィちゃんに何やってんだ!!!」

「ルーシィちゃんのおしりに触るんじゃねぇ!!」

 

などのヤジやひやかしが降ってくる。

ヒョイヒョイっと人をよけながらカウンター席にまで行き、茹蛸状態のルーシィを降ろしてやる。

ルーシィを降ろすと、ヤジと共にナツ目掛けて物が投げつけられる始末だ。

 

「誰だぁ~!!なにしやがる!!」

 

と何時ものようにナツを中心に 乱闘が始まる。

 

「ルーちゃんどおしたの?大丈夫??」

 

ルーシィの親友レビィが青い髪を揺らして駆け寄ってきた。

 

「あっレビイちゃん!!ちょっとドジっちゃって。」

 

でも、大丈夫よと笑顔で返した。

 

「よかった!!あっルーちゃん。」

 

ニコッ!!

 

「「Trick or Treat!!」」

 

お菓子を交換し、フフフッと2人で笑い合っていると、女性陣が集まってくる。

 

「ルーシィおかえりなさい。大丈夫??」

 

ミラがドリンクを持ってやってきた。

 

「あっ。ミラさん。ちょっとドジっちゃって、、、」

 

広場でのことをかいつまんで説明する。

 

「・・・で、ナツが来たから後は任せちゃいました。」

「でぇ?ルーちゃんをお姫様抱でしょ~?あのナツが!!」

「あうぅ///そっそんなんじゃないわよ!!はじめは、肩に担がれたのよ!!」

「でもお姫様抱っこで帰ってきたんだよね~!!」

「あうぅ///あいつは、そんなの気にしてないわよ///。」

 

頬を染めながらも、寂しそうに俯くルーシィ。

 

「い~わね若者は!!ゴクゴクッ」

「あっこらカナ!それはお客さんのものよ!!もう!」

 

カナに盗られたドリンクを作りに調理場に戻るミラ。入れ違いでよく似た銀髪の少女がやってくる。

 

「あ~ぁ。たった2年で、ナツも大人になっちゃったのね~!!」

「違うよリサーナ。2年でじゃなくて、ルーちゃんが来てからだよ!!」

「えっそう?なの?」

 

ナツはいつでもああなんだと思ってた。。。

 

「でも、ルーシィが気に入ってるからって からかい過ぎよね!!後でしかっとくからね!!」

「元々、限度を知らないからね。。ナツは。。。」

「ルーシィに対しては、最早ストーカーかってほどの執着よね??」

「ホントホント!!まぁ・・・ルーちゃんも満更じゃないんでしょ??」

 

リサーナと、レビィにどんどん話を進められてワタワタしているルーシィの後ろに、怪しい影が忍び寄る。

 

「そうそう。この触り心地のよさそうなっ」

『むぎゅっむぎゅ!』

「きゃーー!!」

 

カナがルーシィの胸に手を伸ばす。

 

「これもいつナツの物になるのかにゃ~~??」ニヤニヤ

 

「カッカカッカナ~~!!!!ってかっ!鷲掴むなー!!!!」

「「おっ。いいですな。カナ隊長!!」」

『『プニプニッ』』

「イヤー!!突くなー!!!!」

「こらこらみんな。悪乗りしないの!!『ムニッ』」

 

苦笑いのミラが戻ってきて、最後にルーシィの胸に。。。。

 

「・・・もういや。。。シクシク。。。」

「ハイハイ。泣かない!今日は楽しい、ハロウィンパーティでしょ??」

 

あんたが言うか!!きっと一瞬にらみをきかせるが、顔を見合わせて自然と笑顔になる。これだから、ギルドは楽しい!!

 

「「「「Trick or Treat!!」」」」

 

結局、Trick or Treatと言っても、みんな甘味になってしまうので、お菓子の交換会みたいになってしまう。ルーシィは、『Trick and Treat』だったようだが。。。

 

「うわぁ!!ルーちゃんこれ可愛い!!」

「味もおいしいわよ~??」

「ルーシィが作ったの?」

「うん。頑張ったんだ!!」

 

その声を聞きつけてか、ギルドの男どもが、ルーシィ達の前に列を作って並び始めた。

その頃ギルドの一方では、

 

「こけ~こっこkっこ!!!」

「なんだこりゃ~~!?!?」←異常に高い声

「おっお前、じじいになってんぞ!?」←異常に低い声

「うきっきき~!?!?!?」

「ワンワン!!ワワッワッワン!?」

 

など動物の声やら、奇妙な声が上がる。

 

カッカッカッカッ~!!その中心で、1人高笑いそするナツ。

 

(・・・・・ナツのお菓子って・・・これか。)

 

「Trickだろうが、Treatだろうが、オレは悪戯がいい!!!『Trick!!Trick!!!』だぁ!!」

「お前はいつもそうだろー!!!」

「こっちくんなー!!」

「コケッコケコー!?コケコケコケーーー!!!」

 

次はどいつだ~と、ギルドにいる面々の口に、飴を放り込む。

 

「ナツを取り押さえろ!!」

「そっちまわり込め!!」

「うりぁ!!」

「てんめぇ!このやろう!!」

「やりやがったな!!!」

 

そしてまた、乱闘が始まるのだ。いつもの様に。。。

そこへ、エルザが帰ってきた。どうやら仕事に行っていたようだ。鎧姿のままだったが、回りを見渡し「場違いだな。」とつぶやき、「換装!!」と叫ぶ。

コスチューム換装した。ルーシィと、色違いの白猫のようだ。。。カウンターにルーシィを見つけ歩み寄ってくる。

 

「ルーシィ!!」

 

と声をかけた時、ポンと口に何か入った。

 

「エルザ隙あり!!!」

(ナツか??・・・・飴だな。。)コロリと舌の上で転がした。

 

「にゃっ!?にゃにゃにゃにゃ~??」

(なんだ!?猫の声しか出んぞ!!ナツか!?)

 

あたりをキョロキョロし、目的の人物を見つけ、即 鉄拳制裁。。。。。

 

「ぐはっ!!!」

 

見事その場に崩れ落ちる。周りは静まりかえり、

 

「やり過ぎだろ。。。」

「自業自得だな。」

「やっと静かになるな!」

 

などと、口にしながらそれぞれ、テーブルやいすを整え何もなかったように、ギルドは 賑やかさを取り戻す。

ナツの屍を乗り越え、ルーシィの元へエルザがやってきた。

目をキラキラ輝かせ、両手をルーシィの前に差出し、小首を傾げ

 

「にゃ~にゃ!!にゃにゃにゃにゃにゃ、にゃーにゃにゃ?」

 

白猫コスのエルザに、にゃ~の鳴き声はバッチリはまり、少女たちの間に笑が起こる。

 

「エルザ可愛い!!」

「ルーちゃんとお揃い。いーなーお胸あって。。。」

「結構そういうの好きよね?エルザって。」

 

など口にし、エルザの頭をなでたり耳や尻尾に手を伸ばす。

(フフフッ。街の子供たちとやってること変わらないな。みんな。フフフッ)

話が伝わらないのかと「にゃにゃ~」とうなだれるエルザのもとに、ミラが今朝預かったルーシィのケーキを持ってきた。

エルザの動くはずの無い猫耳が、ピクリと動いた気がした。その箱の大きさを目にし 満面の笑みで、顔を上げ ルーシィに頬擦りした。

 

「キャッ!?エルザホントの猫みたいよ??フフフッ」

 

早速フォークを手に、ルーシィの作った大きなケーキを、みるみるうちに平らげていく。

 

「どぉ?エルザおいしい?」

「にゃにゃ!!」

 

ルーシィの頭に手を回し 自分の胸に勢いよく抱き込む。

『ぽふんっ』今は、鎧ではないので痛くない。。。はずが、痛めた足に体重がかかりルーシィは密かに眉を寄せた。

だが、それだけの事でエルザは、ルーシィの異変に気付いた。

 

「にゃ~にゃぃ!!にゃにゃ、、、足はどおしたんだ!?」

 

声が戻った。どおやら、10分程度で効き目は切れるらしい。

 

「コホンッ。ルーシィその足はどおしたんだ!!」

「あっ!エルザ声戻ったね!!フフッ」

「ど・お・し・た・ん・だ?」

「あ゙い。」

 

広場でのことを、エルザに説明する。

 

「ほうぅ。その男どもの特徴をいえ。明日には、成敗しておこう!!」

「・・・あははっ。。。」

 

少し、あの男どもに同情してしまう。。。そして、

 

「おい!!ナツ!!!ちょっと来い!!」

 

そう呼ばれた 鉄拳からやっと復活したばかりのナツは、ギギギギッと錆びた音を鳴らしこちらを見る。

 

「は・や・く・来・い!!」

 

肩を震わせ小さくなり、エルザの前までやってきた。

 

「ナツ!!仕事に遅れるとは何事だ!!」

「スビバゼン!!」

「責任もってルーシィを送っていけ!!」

 

先程の事を、怒られるのかと思ってすくみ上っていたナツにそう命令する。

 

「あ゛い!!」

 

そう言うと、素早くルーシィを抱き上げ、ルーシィのキャーを言う叫び声を残して ギルドを飛び出した!!!

 

「うむ。早く休まんとな!!!」

 

うんうんと頷き、またケーキにフォークを差し込んだ。

 

「・・・・・・ルーシィの意志は関係ないんだね・?・・・オイラ、置いていかれちゃった。。。」

「今日は、邪魔しちゃダメよ?ハッピー。フェアリービルズに泊っちゃいなさい!!」

「あい!!あっシャルル~~!!!」

 

 

ルーシィの叫びを聞こえないふりをして、ルーシィを抱えたまま部屋まで走り抜けた。

今日は窓から入らず、ルーシィにカギを開けてもらって 少し緊張しながらドアから入る。

茹蛸の様になったルーシィをそっと、ベットにおろしてやる。

 

「///あああありがとう」

 

ルーシィが何とか礼を口にした。

 

「おう。ちゃんと休まないとな。。。」

「・・・・うん。」

 

ナツが、ルーシィに向かい合うように腰を下ろした。・・・・。少しの沈黙の後、何かを思い出した様にルーシィが口を開く。

 

「ねぇ。ナツッ!!Trick or Treat!!」

 

ニッコリ笑ったルーシィがナツの前に手を出す。

 

「アタシはどんな飴かしら??」

 

ちょっと悪戯っぽく言うルーシィに「あっ、あれは、もう配り切っちまった。」といってポケットを漁る。

 

「ほい。」

 

クッキーの入った包みを開き、ルーシィの口に放り込んだ。

 

『むぐっ。。。もぐもぐ。。。。ゴクッ。』

「これ、昨日作ったクッキーよね?」

「おう。うまいだろ?!」

「フフフッ。まぁそうよね!!一生懸命作ったもんね!・・・ありがと。」

 

ルーシィも鞄を漁り、包みを取り出す。

 

「はい。ナツ!!」

「オレ、、、菓子はいらねぇぞ!!ルーシィに悪戯すんだ!!」

 

なんとも爽やかに、ニカっと笑いかける。

 

「・・・・はぁ?」

 

『ズックン!?』

 

ルーシィの胸の奥がズキリとなる。

 

(なに?・・・?)

「おっ?ルーシィどおした?(・・・効いてきたか?)」

 

ナツがルーシィの顔をのぞき込む。

 

 

ルーシィの瞳には涙が浮かんでいる。

 

「!?!?」

「ナツ、、、ナツの為に、作ったのに。。。食べてくれないの?・・・・ナツのだけ特別なんだよ?クッキーも炎の形なの。喜ぶと思っって作ったのに。。。」

 

カサリと包みを開きそれを見せる、ナツを見上げる。

スルスルと思っていることがルーシィの口から出てくる。

 

「////?これって?///」

「///おぉう。・・・いぁっ・・あぁ・・・うん。(そんな目でそんなこと言うな///)」

 

涙を浮かべた瞳で見上げられ動けなくなってしまったナツに、ルーシィは

 

「・・・はい。あ~~ん。」

 

ニッコリ笑って、ナツの口目掛けてマフィンを差し出した。

 

「あ゙ぁもう!!」

 

パク。・・・もぐもぐ・・・ゴックン。

 

「・・・うまかったぞ!!」

 

そう言うと、嬉しそうに幸せそうにふんわりルーシィが笑う。

 

(・・・素直になったルーシィって////やっべぇなぁ///)

 

ナツの胸の奥も、ズキリと鳴った気がした。

 

(んあ???)

「ルーシィ、素直だとすんげぇ可愛いな!!・・・おわっ!?今口に出てたか?」

「えっ?///口に出てるわよ///ナツ///本当・・よね?///」

 

2人の顔が真赤に染まる。

 

「・・・いつも可愛いと思ってんよ!!」

 

フワッと、ナツの胸にルーシィが飛び込んできた。

 

「おわっ。何だよルーシィ。。。うれしいけど////あっ、また言っちまった///」

「///うれしいんだ?・・・アタシもうれしい!!!///」

 

ナツも自然と自分の腕をルーシィの腰にまわす。

 

「ルーシィ///オレッ///」

 

ルーシィの甘い香りが鼻を擽る。まわした腕に力が入る。

 

「///オレ。ルーシィが好きだ!!大好きだ!!!////」

 

ガバッとルーシィが顔を上げようとするが、頭を押さえられていて顔があげられない。

 

「///見んな///」

 

ナツの体が熱い。

 

「///本当に?//からかってないよね?///これが、ナツの素直な気持ち?」

 

2人の間に少し間をあけて、目線を合わせる。

 

「からかってねぇ!!おまえが好きなんだ!!」

 

ルーシィの瞳に涙が溜まっていく。

 

「うん。アタシも。。ナツが大好き!!」

 

きれいな雫がルーシィの頬をつたう。たまらず、ナツがルーシィを抱きしめる。

 

「///ナツ。あったかい///」

「んん~。ルーシィはやらかくって いい匂いすんだよな。なんか甘くって。。。」

 

パクっとルーシィの首筋を甘噛みする。

 

「ぴやぁ?!」

「あんだぁ?その声!!カッカッカッ」

 

キッとナツをにらむルーシィ。

 

「変な声出しても、可愛いいな ルーシィは!好きだぞ。」

 

ナツが、顔を近づけると、ルーシィはそっと目を閉じた。2人の唇が重なる。

 

 

「///ナツ・・・ミラさんに何かもらったでしょ??///」

「!?!?なんでばれた・・・?」

「/////あたしも貰ったから/さっきのマフィンに…ゴメンネ?//」

「おぉっ///お互い様だな///それだけ好きってことだ!!!」

「ナツ////」

「なぁ。オレ達恋人同士になったんだよな。」

 

ナツがルーシィを見つめる。

 

「////うん。」

 

ルーシィは、顔を真っ赤に瞳を潤ませ頷く。

 

「じゃぁ。。もっと触ってもいいか??」

 

「///////////」

 

 

あとがき&おまけ

 

そうです。ルーシィが食べさせられたクッキーと、、、ナツが食べさせられたマフィンには 例の液体が。。。お互い様です。

意外と、ナツも意地っ張りというか、正直者だけど全部は言ってない感じ 言ってないから嘘はついてない!!って感じします。

 

魔人との会話

「ルーシィこれあげる。」

「何ですか?それ。」

「ん~お薬?」

「・・・・怪しいですよ!」

「これ飲むとね。素直に思ったことを口にしちゃうの。」

「へぇ。」

「なんでナツがルーシィばかりからかうのか判るわよ!」

ってな感じですかね?

 

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

続きます?完全ピンクです・・・。思ったことを口に出しながらのピンク。。。。はたしてあたしにかけるのか。。。。

ってか書きましたが、、、R-18なので、裏のお部屋に置いてあります。鍵かけであります( ゚Д゚)。

 

鍵はmoに連絡を頂けるか、topページに隠してあります。

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