2014年6月29日
それはとても大切で、繊細な。2
ナツとルーちゃんのいつもの喧嘩。でもなんだかスッキリしない。そんなん中、ルーちゃんは心につられるように体調も悪くなって。。。
ルーシィが大好きなナツと、ナツが大好きでずっと隣に並んでいたいと思ってるルーちゃん。撮れを見守る仲間達。今回はラクサス、雷神衆も登場予定ですw
部屋の掃除を終えると、太陽は既に頂上まで登っていた。
「……ふぅ。…もうお昼かぁ」
ルーシィは、窓から入ってくる 運河からの光の反射に目を細めた。お腹はすいてきたのだが、少し気持ち悪いしまだ食欲は無い。でも、昨日と違って気分だけはよかった。
あんまり食べてなかったから、胃が可笑しくなっちゃってるんだ。よしっ! 少しでも何か食べなきゃなっ!! そうだ。ギルドで何か食べよっ。ミラさんなら、食べやすいもの作ってくれるだろうし。
食材の買い置きもないし、今は早くギルドにいきたかった。最近仕事にも行ってない。あの喧嘩以来。
ナツと仕事いきたいな。……ナツは、ギルドだよね?
そこでふと思った。 いつもであれば、自分がこの時間までキルドに顔を出さなければ、あいつらは……ナツとハッピーは『飯食わせろ~!!』とかいって、部屋に押しかけて来るのに。まぁ、100% という訳でもない。そうでない時だってもちろんあるのだが……。
……でも、今は…少しの不安が胸に広がっていく。ついさっき、明るい気持ちで家を出たというのに……。いつの間にかルーシィは、ギルドへの道を急いでいた。
運河にかかる橋を渡ってギルドへの曲り道、不意に声がかかった。
「ルーシィ!!」
不安でいっぱいになっていた心に、暖かいものが広がる。いつだって、自分の不安を打ち消してくれる存在。
「ナツ!!」
急いで走っていた勢いを殺せないまま、ルーシイはナツの胸板に向かって突っ込んでしまった。
ナツはそれを軽く、ふわっとキャッチしてその場に立たせてくれた。あぶねぇなぁ! と言いながら。
そして、そのままルーシィの顎に手を添え有無を言わさず自分の方にルーシィの顔を向かせた。
「よしっ。昨日よりは顔色いいなっ。」
ニッと歯を見せてナツが笑ってみせると、ルーシィはそのままナツの服の端を握った。ナツに会えてうれしい反面、いやなものが目に入った。一気に不安が押し寄せてくる。
「……ナツ。どっか行くの?」
「ん? おおっ。ちょっと泊り込みの依頼だ!!」
ナツの背には、依頼に向かうときいつも使っているリュックが見える。今の自分の状況で、ナツが一緒に連れて行ってくれるとは思えない。
「え? ……一人で?」
「あん? いぁ……チームでだ」
「っ!! じゃぁ、あたしも支度してこなきゃっ!!」
自分の中の考えを否定しようと、ルーシィは急いで踵を返そうとする。その華奢な腕をナツが掴んだ。そして大きく息をはき出した。
「……ルーシィ。今は、しっかり休んどけよ!」
「いやっ! ……ほらっ!! あたしもうすぐ家賃が……」
「……こないだのグラビアの報酬が、明日辺りに届くってミラが言ってたぞ。……お前最近変だぞ。倒れたばっかりじゃねえか! ……休んどけよ。」
そっとルーシィの頭に大きな手がのる。ここ1~2年で、ナツはグンと背が伸びた。少ししか違わなかった身長も、今ではルーシィと頭1つ分違う。 その暖かく大きな手が、金髪を労わるように優しく撫でてくる。
「昨日だけよ。今日は元気だもん。あたしも一緒に行く。……あたしだって、役に立てるもん! ナツッ!」
置いていかれたくない!! ルーシィは真っ直ぐとナツに、強い視線をむける。それの視線を受けて、ナツは困ったように顔を歪めた。
「ルーシィは頭いいのにバカだよなぁっ。オレはいつだってお前の事信頼してる。頼りにしてんぞ?」
「……だってっ」
「こないだは悪かったって……。ちょっとイライラしちまって、あれはただの八つ当たりだ。口じゃ勝てねえからムキになっちまったんだ。ルーシィはなんも悪くねぇ。……悪かった。」
ナツが、すっと頭を下げた。あのナツがだ。自分の非を認めて、頭を下げられてしまった。ルーシィはそれ以上の言葉が出てこなかった。それ以上言えば……ただナツを困らせるだけなんだ……。
「ルーシィ! 俺らが帰ってくるまでに、体調戻しておけよ。そしたら違う依頼行こうぜ! なっ?!」
「……ナツ」
「じゃぁ。行ってくんなっ! 土産期待しとけよっ」
ルーシィは、小さく頷くしかなかった。頭に乗っていた暖かい手が、金髪を撫でて………離れていった。しばらく先に進むと振り返って、天高く手をあげてルーシィに見える様に大げさに手を振った。……そしてまた進行方向を向いて、走っていく。
その背中を見送ると、ルーシィはギルドには向かわず、………そのまま家に戻った。
「……あたしが、弱いから……」
*
*
*
数日が経った。もうすぐナツ達が帰ってくる……はずだ。
だが、体調はまだもどらない。先日、とうとうミラにまで指摘されてしまった。
― ルーシィ? 最近食べてないんじゃない?
― ちょっとやつれて見えるわよ!
― 食べられそうなもの、何か用意しようか!?
ミラのやさしさが、胸にしみる。そして同時に、依頼先じゃなくても人に迷惑をかけてしまっているんだと、胸が苦しくなってしまう。……こんなんじゃナツ達が帰ってきても、また置いていかれてしまう……。
目頭が熱くなってくる。最近は、とっても涙腺が弛んでいて、すぐ涙ぐんでしまうんだ。誰にもそんな顔は、見られたくなかった。
それでも、ギルドに顔を出さないといけない。そうしなければ、ルーシィはどうしたんだと、仲間に心配をかけてしまいかねないから。
ルーシィは今日もギルドに向かっていた。とりあえず、顔を出して直ぐに帰ってこよう……。そう思っても、その足取りは重い。ギルドの扉を開けたって、ナツも、ハッピーも、エルザとグレイもいない。
( たしか、レビィちゃんもまだ帰って来てないんだよなぁ…… )
「よォ! 女王様、一人とは珍しいな?」
「ねー。」「おひとり様~?」「めずらしー。」
暗い気持ちのままでは、真っ直ぐとギルドに足は進まず、なんとなく商店街を通った時だった。女王様と発した声に反応して振り向くと、べぇっと長い舌を出した長身の男がこちらを見ていた。その脇には、羽の生えたデザインの小さな樽のようなものが浮いている。
長身の男が、おどけたように身を屈めルーシィの顔を覗き込んできた。
「ビックスロー!!」
その背の高い男は、ジーっとルーシィを観察した後ニィッと笑った。
「女王様、ご機嫌ななめだねぇ~。ん? ダイエットか? 魂が腹減ったって言ってるぞ~。」
「……はぁ?」
「よしっ。お兄さんが何かご馳走してあげよう~。」
「ねー。」「腹減ったの~。」「ねー。」
そう言うやいなや、背を押された。ルーシィは驚いてビックスローを見るが仮面に隠れたその瞳は見えない。……だが、見えている部分の顔はなんだか楽しそうに動いている。脇にる彼のベイビーたちもフヨフヨと宙で、ダンスをしているようだ。……ずいぶんご機嫌のようだ。
「オレ行ってみたい店、あったんだよね~。」
「ねー。」「お店~。」「ねー。」
「……なによ。1人じゃいけないところなの?」
何時ものように、おどけて見せるその様子にルーシィの表情も、緩んでいた。
「そうそう。そういうことだよ~! 付き合ってやってよ~。女王様~。奢りだよー!!」
「もうっ! その女王様って言うのやめたら付きあってあげない事もないけど?」
「女王様~。」「高飛車~。」「ツンデレ~。」
「まぁたまたぁ! 満更でもねーでしょ? コスプレ女王様のほうがいいかァ?」
「なんでよっ!!」
言い合いをしながらも、連れていかれた店は、先日エルザが行こうと言っていたケーキ屋さんだった。ビックスローが店に入ったところで店員に何かを伝えて通された席は、オープンテラスの席で風がよく通った。ゆるく吹いてくる風が心地よかった。
「ねぇ、アンタ達仕事行ってたんじゃなかったの?」
「そ~。よく知ってるねっ。さっき帰ってきたとこよッ。」
「で、なんであんたとこんなところに。。。」
「ん~? ラクサスのお使いよ―。 ちょうど女王様が、暇そうだったからね。付き合ってもらおうと思ってさ。」
「お使い~。」「パシリー。」「ねー。」
「ヒャッホォーベイビーたち。きついこと言うね~。」
「キツイ」「ホントノコト」「パシリ」
自分のベイビーたちに言葉攻めされて、ビックスローが大げさに頭を抱えたところで、ウエイターがお盆をもってこちらに向かってくる。
話している内にテーブルに運ばれてきたのは、フルーツの盛り合わせだった。
「ほいほい。女王様、お肌荒れ荒れだぜ。ビタミン補給にはフルーツがいいんだってよ~。」
「だってよ~」「お肌あれあれ~」「女子力~」
彼らのチームには少し口の五月蝿い紅一点がいるのだ。そこから、仕入れた情報なのだろう。いちいち茶化してくるベイビーたちをその辺に遊びに行かせて、ビックスローは自分の前に置かれたのジョッキに口を付けた。
ルーシィはその光景の前で、目を細めた。ここへは、特別きたかった訳ではないのだろう。きっとフラフラしていた……自分の為なんだろう。
クスリと笑って、ルーシィはフルーツを口に運んだ。正直、甘いモノなら食べれない事もなさそうだが、その後気持ち悪くなりそうでどうしようかと思っていた。どうしてだかフルーツなら……食べられる気がする。
少し前に、エバーグリーンが体調を崩した時も、こうやってビックスローやフリードが世話を焼いていたな。そう思うと、頬が緩んでしまう。
あたしのいる場所! 大好きな人達。 妖精の尻尾には、たくさんの兄や姉がいるんだ。いつも、誰かが誰かを見てくれていて、とってもあったかいんだ。
ビックスローに、今回の依頼の話などを聞いて楽しく過ごしていると、急に後ろから男の手でやさしく引き寄せられた。たまには、違うチームの話しも面白いし、小説の参考になりそうだったのにっ! ルーシィはわざとらしくため息をついて、そのスーツの手をパチンと叩いた。
「もう! ロキィ! また勝手に出てきて!!」
「やぁ。僕のお姫様。今日は顔色がいいね。うん。そのカーディガンもよく似合ってるよっ。」
そう言ってウインクをルーシィに贈ると、空いている席に腰を下ろした。
「で? どうしたの? ロキ。今日は何の用事?」
「ん~? ……ナツの居ぬ間に、お姫様を口説こうと思ったら、……先客がいたんでね。ちょっと牽制しに出てきたんだよっ」
爽やかに、やさしい笑みを浮かべながら、ビックスローの体をわざとらしく肘で押し退場させようとしている。だが押されておるビックスローは、面白いものが釣れたとばかりに歯を見せで笑っている。
「よォ。ロキ。久しぶりにどっちが強いか、はっきり決めるかー?」
「……僕のルーシィ(オーナー)の前で、手加減はできないから……負けないよ?ビックスロー!」
小競り合いが勃発しようとしている中、ルーシィは、小さく息を吐いた。本当は知っている。この星霊もずっと自分の体調を心配して、自分の様子を伺ってくれていたのだろう。変なタイミングで出て来たら、あたしがまた落ち込むだろうと思って。ビックスローと話をして少し気分も軽くなっていた今。 その様子を見計らって、出てきてくれたのだろう。
もう!! しっかりしろ!! あたし!!
「もう。アンタ達行くわよ!! ここはギルドじゃないんだからもの壊しちゃダメ!!」
「あらら~。お許しが出なかったな~ロキ。」
「女王様~。」「コワ~イ」「ねー。」
「待って! ルーシィ。君の王子様が今、手を引くから!!」
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ビックスローを、出したかっただけ。。(´,,•ω•,,`)♡ そして、、、ルーちゃん浮いたり沈んだり大変だ(;゚Д゚)
[newpage]
久しぶりにぎゃいぎゃい騒ぎながらギルドに向かった。
「大体なんでビックスローが、ルーシィとお茶してるんだい?」
「ん~? なんとなく~」
「女王様が、暇そうにふらふらしてたんだよなー?」
「ねー。」「暇暇~。」「なー。」
おつかいと言いながら何も買った様子のないビックスロー。ルーシィは内心、きっとミラさんか誰かに様子を見てきてくれって。それがおつかいだったのかな? と思っていた。
フフフッ。
そういえば昨日は、会話らしい会話もしないで、早々に帰宅してしまったんだった。……心配かけちゃったな。
今ここにはいないが、きっと酒場のカウンターの中で待っていてくれている優しい人物の笑顔を、ルーシィは思い浮かべた。
「ねぇルーシィ。イタリアンのおいしい店があるんだけど、夜食事に行かないかい?」
「えぇ~? ロキとか~」
「あらら~!! 鬼の居ぬ間にかァ~? 旦那には黙っててやるろうか~??」
「ナイショ~」「ヒメゴト~」「ウ・ワ・キ~!」
「ちょっちょっと! 行かないわよ? 行くなんて言ってないじゃない!!」
「え~? ビックスローとはお茶するんだからいいじゃないか。きちんとエスコートするよ!! ルーシィ」
「そういう事じゃな~い!! 大体ビックスローは一人だけど、一人じゃないでしょ!!」
「それに、……そんなに食欲ねーもんなー??」
「へ?」
その発言に、ルーシィが図星をつかれたと きょとんとした表情を向けると、その表情を向けられたビックスローは何でもない風にベェッと舌を出した。
「あれ? そうだろ~? まだ食欲わかねーよなー!!」
「えっ…。うん…。……よくわかるね?」
「そらぁ…………まッ食べれる物 食べときゃいいんだよ。そーゆー時はね~。」
「ねー。」「そー。」「ねー。」
ビックスローはそう言い残して、ベイビーたちを連れてギルドの扉をくぐった。やれやれと小さく息を吐き出しながらも、ルーシィに対しての笑顔を崩さないロキは、ビックスローのくぐった扉をそのまま開けて、ルーシィが入るのを待っている。
ルーシィは頭にはてなを浮かべながらも、その扉をくぐった。そして、カウンタ―の中から微笑みかけてくれているミラの元へを足を進めた。一足先に扉をくぐったビックスローが、ミラからジョッキを受け取っていた。やはりミラに様子を見て来いと頼まれていたのかもしれないな。
そう思いながらカウンターに向かった。いつの間にか獅子宮の星霊は姿を消していた。
「ルーシィ。元気出てきたみたいだけど、まだちょっと顔色よくないわね。ちゃんと寝れてるの?」
「あっ。はい! 大丈夫ですよっ!!」
「そお??」
ミラが心配そうにルーシィの表情を伺っている。
本当はあまり、寝れていない。まったく寝れないと言う訳じゃない。眠りが浅いのだ。いつも自分を包み込んでくれるぬくもりが、心の底から愛おしかった。
ミラは眉を少し下げて、ルーシィの前にフルーツジュースを出した。
「え? 頼んでないですよ?」
「うん。ナツに請求するからいいのよ。今朝依頼完遂の連絡があってね? その時に言われたのよ!なんか、先日の詫びだとか言ってたわよ? 元気になるもの食わしてやってくれって。」
あの子も、こんな気の使い方出来るようになったのねぇ~と楽しそうにミラが笑うと、ルーシィも目を細めた。
「……ハハッ。もーあいつは、食べ物で懐柔すると思ってるのかしら? でもラッキーだからいただきま~す!!」
ルーシィの胸に小さな花が咲いた。ナツたちが帰ってくると連絡が来たのだ。って事は、きっと夜には帰ってくるんだ!! まだ少し体調は悪いけど、……依頼には連れて行ってもらえないかもだけど、……でも何でもいいから、早く会いたいなっ/// その表情の変化に、ミラは少し安心した。
「それにしても……今日人が少ないですね。」
「そう言えば…そうね。折角帰って来たのにラクサス達は2階に籠っちゃってるしねぇ。だから、ルーシィが来てくれて私も嬉しいわ」
ミラが微笑むと、そこに花が咲いたようにフワッとやさしい空気が漂った。そのやさしい空気と、ナツからとは思えない気の利いた心遣いを不思議に思いながらも、ルーシィの胸が熱くなった。
「ふふふっ。ラクサスはミラさんの邪魔しない様に気を使ってるんじゃないですか?」
「あらっ? そうかしら?きっと疲れて寝ているだけなんじゃないかしら。もう年だしね! そうね~? その内フリードが、お酒のおかわりを取りに来るわよ。フフフッ」
「雷神衆は相変わらず、仲が良いですよね~。」
「フフフっ。ルーシィ達のチームだって仲良いじゃない。」
「……でも、あたし置いていかれちゃいましたよ?」
「それは、仲が良いとは別の話しでしょ?体調がすぐれないのに、無理する事ないわよ。」
ミラがやさしく、ルーシィの頭を撫でた。そういわれてみれば、魔水晶からの連絡の際にはチームメイトがいたのだ。きっとグレイあたりが、気を利かせてナツに何か言ってくれたのかもしれないな。
そう考えれば、このフルーツジュースも納得できる。
「ルーシィは何時も頑張ってるから、ちょっと休んでもいいと思うけどな?」
「あたしなんて……。あたしは……もっと……強く『ミラー!!』なり…た…い」
「ミラ! 2階におかわりを!!」
「ぅわっ!!」
「クスクスッ。ほらね?」
声になったかわからない程の小さな声が、ルーシィの喉の奥から絞るように出てきたが、同時に2階と1階を繋ぐ階段から掛かった声に、ルーシィのその声はかき消されていた。
「やあルーシィ。ミラ。何を笑ってるんだ?」
エメラルドグリーンの綺麗な長髪は、その持ち主の動きに合わせて揺れても、崩れることはない。ただ、前髪辺りにある触角の様に突き出た2束の髪は、体の動き以上にピョンピョンと揺れている。
「フフッ。ミラさんがそろそろフリードがおかわり取りに来るわよ! って言ってたから、タイミングピッタリだなって。」
「ああ。そういう事か。」
ミラが、酒を用意している間 ルーシィの隣のスツールにフリードが腰を掛けた。そして、ルーシィを見て微笑んだ。
「どうだ? 調子は。」
「え? あぁ。絶好調! とはいかないけど、元気よ。皆が心配し過ぎなのよ。」
「何故だ?」
「え?」
「仲間の心配をするのは、当たり前だろう。まだよくないなら、無理する事は無いと思うが。」
そう言って、フリードがルーシィの肩に手を置いた。
「ここの所、ずっと体調がよくないのだろう? 無理をしていては、よくなるものもよくならないぞ!!」
フリードの表情は真剣そのものだ。元来生真面目で、ふざけている姿はあまり見た覚えはないが。その力強い眼差しに、ルーシィは返事を返せなかった。
「はい。お待たせ~。」
『ゴト。』
カウンターの奥から、酒の入ったジョッキを持ってミラが戻ってきた。それがカウンターに置かれると、フリードが立ち上がった。
「ああ。すまない。」
そう言ってフリードはジョッキをガチャガチャと持って、2階に上がって言ってしまった。
『ミラさ~ん。お願いしま~す!』
「あっ。ちょっとごめんね? ルーシィ。」
調理場から呼ばれ、再びミラがそちらに消えていった。
あたしが体調悪いって、フリードにまで知られてるんだ。あぁ。さっきビックスローに会ったから聞いたのかな……。たしかに、絶好調ってほど元気満々じゃぁないけど、病気ってほど体調が悪いわけではないのにな。
先日、ナツとの喧嘩が尾を引いてて、食欲がわかないだけなのに……。精神的に元気ではないかもしれないが。
……ちゃんとナツは謝ってくれたのになぁ……。どうもスッキリしない。
きっと、本心ではいつもそう思ってたんじゃないかって……、そんな訳ないって、どんなに頭の中で否定しても……どうしても不安が残ってしまうのは、……お父様と同じ言い回しをされたからなのかな。やっぱり……
もっとちゃんと、ナツと話がしたい。大丈夫なんだって、ナツに安心させてほしいって思っている。ちゃんと、大丈夫だって安心させて欲しいだけなのに……。あたしって、こんなにナツに寄りかかってしまっているんだ。
なんか……、一人でたてないみたいで悔しい……。
「……いつ帰ってくるんだろう。ちゃんと聞いてないや……」
「えっとねぇ…。夕飯の時間には間に合うんじゃないかしら? もうすぐ帰ってくるわよ」
急に声がかかり、ルーシィはびっくりして顔をあげた。フフフッとミラが微笑みながら、ルーシィの顔を覗きこんでいた。
「ミラさん!!」
「ルーシィったら、随分難しそうな顔しちゃって。何か心配事でもあるの??」
「あっいえ。そういえば、ナツ達ってどんな依頼に行ったんですか?」
「あらっ。ナツから聞いてない?ルーシィに知らせてくる!!って飛び跳ねながら走っていったのに。」
そう言われると、桜頭の青年がまるで子供の様にギルドの扉を駆け出していく姿が脳裏に浮かんだ。
「アハハッ。会うには会ったんですけど、詳しく聞いてなくって。」
「あらあら。ナツはいつまでたってもあわてん坊さんねぇ。えっとねぇ確かぁ、……珍しい植物の採取の手伝いとか言ってたわよ。」
「植物の採取……ですか…」
それって、特別危ないモノでもないのに……。少しくらい体調が悪くたって……、それくらいなら支障は出さないのに……。一瞬にして、ルーシィの思考に影がかかった。
やはり、自分は足手まといと思われているのかもしれない。だから理由をつけておいて行かれたの? ルーシィの表情がこわばったのを見て、ミラが慌てて言葉をかけた。
「……今回はね? 断崖絶壁まで行くみたいよ?」
「そんなの……」
ミラが、気を利かせてやさしく言ってくれたが、ルーシィの中のマイナス思考に火が付いてしまった。
あたしが体調管理も出来ない様な……ダメな奴だから? だからナツは……アタシを置いて行ってしまうの? ナツまで、アタシを……1人にするの?
目の前がチカチカする。
あれ??
地面が揺れている気がする……?
地震? 違う……。あたしが……震えているの?
頭を振った時だ。グワンっとルーシィの視界が歪んだ。
「きゃー!! ルーシィ」
薄れいく意識の中で、ミラの叫び声が聞こえた。歪む視界の中、桜色は見当たらない。ルーシィは……意識を手放した。
*
*
*
「あらぁ。確かに顔色も悪いし……少しやせたんじゃない?」
「たしかに顔色悪いな。食べれないにしても……滋養の良いモノを見繕ってこよう! 行くぞエバ」
「えぇ~! 仕事帰りだってのに、この妖精をお使いに行かせるっての?」
「……エバ。お前しかいないだろ? フリードと一緒に行って来い!!」
フリードの提案に、一応面倒くさそうに返したエバーグリーンだが、本来仲間思いの一面もある。フリードに言われた位では動かないと見せかけていたが、すでにっ立ち上がって鞄を抱えていた。それをいつものことと、ラクサスが一声かけてやった。
「まぁ…ラクサスが言うなら仕方ないわねっ! ほらっ。さっさと行くわよっ。フリード」
‟パタン”
2人が出ていくとギルドの医務室の中に、静寂が訪れた。
医務室の壁に凭れかかっている金髪の男が、飄々とした様子のチームメイトに睨むような視線を向けた。
「おい。お前の言ってる事は……本当なんだろうな?」
「まーねー。じぃ~くり魂覗かせてもらったよ~。本人は気づいてねーみてーだが、まちがいねーな!!」
ミラからルーシィの様子がおかしいと相談を受けたのは短期の依頼から帰ってきてすぐのことだった。
ミラから聞いたルーシィの様子は、いつもの彼女らしからぬ沈んだものだった。ただ何かがあって落ち込んでいるのであれば、彼女の傍らからいつもの桜色が離れることはあり得ない。当人同士が喧嘩していても、常時一緒に行動するのが妖精の尻尾のお騒がせメンバーのうちの2人の通常時の光景であった。
そんな通常運転を逸脱した様子に、もしかしたら何かの呪い関係ではないかと、もしそうであれば本人達はそれを口にできない何かがあるのかもしれない。何しろ目立つ2人だ。名実とも有名な魔導士ギルド『妖精の尻尾』の主要メンバーであり、個々に人気もある。自分たちに非がなくても、狙われることもあるのだ。ナツに関しては非は十二分に考えられるが……。
呪いの類かもしれない。そう危惧しマカロフから妖精の尻尾のマスターの座を譲り受けたばかりのラクサスは、魂を見ることのできるチームメイトのビックスローに様子を見に行かせたのだ。
ところが何のこともなかった。自然の流れといえば、自然の流れなのかもしれないが……
「あんのっ! バカ野郎!!」
「もう、ナツったら……クスッ」
「オレに見にいかせた判断は、どっちにしろ当たりだったなー。マスターラクサス」
ラクサスが頭をかき大きく息を吐き出した。その脇で、ミラがおかしそうにその様子を目に納め、くすくすと笑いだした。ビックスローも、ラクサスとは長い付き合いだ。きっと何を考えていたかは容易に想像できるのだろう。取り越し苦労お疲れさん! とばかりに、ラクサスに向かってにやりと笑って見せている。
……ミラさん?
…と
………ラクサスと
…………?
……ビックスロー?
なにの会話しているのかは、まだ回らない思考の中では認識できなかったが……ルーシィの耳には優しい声が届いていた。
「……んんっ」
「!? ルーシィ…気が付いた?」
「……ミラさん……アタシ……」
ツキリと痛む頭と、胸を焼くような気持ち悪さにルーシィは、表情をゆがめた。何とか瞼を持ち上げ映った視界に、木目模様の天井と、銀髪の優しくほほ笑むきれいな女性。……どうやらここは、ギルドの医務室のようだった。ミラが心配そうに、ルーシィの顔を覗きこんでいる。
「うん。急にね…倒れちゃったの……つらいところは?」
「……いえ……最近ずっと体調悪くって……」
ミラの白く優しい手がルーシィの額に当てられた。それを受け 目を細めながら、心配かけました。とルーシィが体を起こした。その様子にラクサスが眉間に皺をよせている。そんなラクサスの後ろで、ビックスローはルーシィを楽しそうに見つめながらニヤニヤと口元に笑みを浮かべていた。
「おい……ルーシィ。体調の悪さの原因に……心当たりはあるのか?」
「…へ?あぁ……最近ちょっと考え事ばっかりで、何だかマイナス思考なんだよねぇ……それかなぁ? ……心配かけちゃって…ごめんなさい」
「………そうか」
そっと、俯くルーシィの肩に武骨な手が置かれた。ナツとは違い、太く大きな手だ。そのぬくもりに、ナツとは違った力強さを感じる。
「……困ったことがあれば、……いつでも頼ってこい」
「そうね。いくらだって力になるわ」
ルーシィの手をミラが両手で包み込んだ。優しい声だ。ミラとラクサス、2人の暖かさにルーシィの頬から透明な雫が流れ落ちる。ドアに寄りかかっていたビックスローが、体を起こしてドアノブに手をかけた。
「…暫く誰も来ない様に言っとくぜぇ~。……女王様の撹乱だな~」
そう言い残して、後ろ手にドアを閉めて出て行ってしまった。それも彼の優しさなのだろう。流れ落ちる涙をそのままに、ルーシィがゆっくりと口を開いた。
「あっ。あのっ。あたし……」
「……うん」
「つっ、強く…なりっ……た…くて……」
*
*
*
医務室のドアから、ラクサスが大きく溜め息を落として出てきた。ルーシィの様子はどうだと、リサーナ達が詰め寄ってきたが……何も答えず2階の席に酒を持ってあがっていった。
「おい。フリード! ビックスロー!! ナツが帰ってきたら、一番にオレん所に連れてこい」
そう言って、雷を操る男は、ソファに深く体を沈めた。
しっかし、強くなりたい。 対等でありたい。 置いて行かれたくない。そう言ったルーシィは何処か追いつめられているようだった。が、そのまなざしは強く、まっすぐで真剣そのものだった。
それは、彼女が自分を弱いと他の奴らの足手まといになっているんだと、そう思っているからなのだろう。普段明るいあの彼女からすれば、どうしてそんな考え方をと思ってしまうが……そう思わせてしまったのは……たとえ売り言葉に買い言葉で、本心でなかったとしても……まぎれもなくギルドの一番のお騒がせ野郎であろう……。
ミラに目で、出ていくように促され医務室を出てきたが、いつも笑顔を絶やさない。そして、仲間をとりわけナツを信頼しているルーシィが……ああも後ろ向きになっちまうとは……女つうのは……大変なんだな……。
( ……あいつ。何言っちまったんだ? )
そうこうしている内に、酒場の方が騒がしくなってきた。最強チームの帰還だ。ルーシィが倒れた事を知っているメンバーは、ナツに詰め寄っている。当然と言えば当然だが……詰め寄って追いつめたとことでどうなる事でもない。
仲間たちの言葉を受け、すぐにナツの顔色が変わったのが2階からでもよく見て取れた。ナツは、その場に居る仲間を振り切って医務室にむかおうとしているのだが……その前に。
「ナーツ!! 今ミラが着いてる。お前はちょっとこっち来い!!」
「ああ? 今ルーシィんとこ行ってからなっ!!」
桜頭から鋭い目が2階にいるラクサスに向けられたが、向けられた方のラクサスも鋭い視線をナツに返した。そして低い声でナツに向かって声を絞り出した。
「……そのルーシィの話しだ」
ラクサスが静かに言い放つと、ナツはすぐに床をけった。一瞬で2階のフロアまで飛んできた。目前にラクサスを捉え、睨み付ける様にそこに立っている。
「……あんだよ。」
「……お前は気が付いてんだよな?」
そういって、ラクサスが手で腹をなでるようにして見せた。
「…?……あぁ!」
「……このバカ野郎!!」
ラクサスが声を荒げ、ナツの頭をげんこつで叩いた。
「ってぇ!!」
「……お前なぁ……嫌…お前ならいつかはと。……けどなあ。はぁ」
ナツは、ラクサスにたたかれた頭を擦りながら「じゃ、いいじゃねえか」と呟いた。
「ああ。ルーシィがいいならなっ!!」
「なっ!! いいに決まってんだろ!!」
ラクサスは大きくため息をついた。
「そのルーシィは……まだ気が付いてもねえぞ」
「……はぁ?」
ドカリと、ラクサスはソファに座りなおし、呆れて視線をナツにむける。
「しっかり話してこい。女っていうのはこういう時期、不安定になりやすいんだとよ。肝心な事言わねえからちぐはぐなんだよ。てめぇは。」
「うぐぐぅ……」
「……信じていいんだな?」
「あったりまえだ!!!」
ナツはひらりと2階から飛び降りると、医務室に向かって走っていった。しばらくすれば、ミラが気を利かせて他の奴らを医務室から遠ざけて祝いの準備を始めることだろう。あの2人がそれ以外の選択をとるはずがないのだから。
*
*
*
「ルーシィ!!」
バンッと、医務室の扉が勢いよく開いて、桜頭の青年がいつもと変わらず突っ込んできた。その後ろから、緋色や黒や青い髪も覗いている。ルーシィに付き添っていたミラは、静かに立ち上がった。
「……ナツ! 皆!」
多分ずっと泣いていたのであろう、ルーシィの目は真っ赤になって、強くこすった跡が出来てしまっている。ナツは、ズンズンとルーシィの元に歩みより、そこにかしずいた。
後ろから覗いているチームメイトの表情がどこかニヤついている気がする。そして、突然ルーシィの手を取ってナツは、そこに唇を寄せた。
「!?/////ナッ///ナツゥ///!!!!」
ルーシィの顔は見る見るうちに真っ赤に染まっていく。その様子を目の端にとめつつもナツは構っていられないと、ルーシィの薬指に唇を寄せたまま、ゆっくりと言葉を紡いだ。
「ワリィ。カッコつけてる場合じゃなかったみてぇだな。」
「……へ?」
ルーシィの左手を握ったままナツがルーシィを射ぬくように見つめる。
「今回さっ。結構報酬貰えたんだ。」
「……へぇ」
突然の話の内容に、ルーシィの頭にクエッションマークが浮かんだ。
「だからよう。指輪買いに行こうぜ!!」
「……はぁ?」
「ほんとはよう。明日買ってきて驚かそうと思ってたんだけどなっ。何指輪っていうんだっけか? 女はサプライズってやつがいいんだろ? でもな、先に言っとけって、ラクサスに怒られちまったし」
「………えっ? えぇ??」
ルーシィの頭に浮かんだクエッションマークが無数に増えていく。
「おう。丈夫な子産んでくれよなっ! しっかし、ルーシィ無茶ばっかすっからオレ、ヒヤヒヤしちまってよう。あっ! オレらがいない間、無茶してねえだろうな!? 今は大事な時期ってやつなんだろ? ルーシィ休めつっても全然聞かねえんだもんよ」
「えっ……ナツ? 何言ってるの?」
そこまで一気に喋り通していたナツが、ルーシィに視線を落とした。すっかり混乱していますと顔に書いてあるようなルーシィが、きょとんとした視線をナツにむけている。
「……はぁ? おまっまさか俺を捨てて赤ん坊独り占めする気か!! させねえぞ! ルーシィも、赤ん坊もオレんだ!! ぜってぇ離さねえぞ!!!!!!!」
ルーシィは混乱したままナツの胸に抱きしめられてしまった。強引で温かくて、ルーシィにとって一番安心できる場所であるが……突然のことに今は頭の整理が追い付いておらず状況が呑み込めないでいる。
そこに、チームメイトがニコニコと笑いながらやってきた。
「ばっか! トリ頭。ちゃんと『オレと、結婚してくれ』って言えっていただろ!! 姫さん混乱しちまったじゃねえか!!」
「ナツ~! そんなにギュってしてたら、お腹の子に悪いんじゃない??」
「おわっ! ワリィ。大丈夫か!? ルーシィ!!!」
グレイの言葉に、ナツはルーシィを抱え込んだ腕にいっそう力を入れそうになったが、ハッピーの声でその腕の力を抜いた。焦った様子のナツがルーシィの顔を覗きこんだ。ルーシィは耳から入ってくる情報に、目を白黒させながら呆然とナツに抱かれている。
「え? 何言って……あ…あか……?」
「うんうん。ナツもルーシィも人の親になるのか! 何か立派な祝いを贈らねばな。で、予定はいつ頃なんだ?」
「ああぁ! 今はまだ…そんなに……えっと……なぁ、ルーシィ?!」
顔の前で、10本の指を数えるように動かしながら、ナツがルーシィに振り向いた。
「今、2~3ヶ月くらいだよなぁ……。そうすっと……いつ産まれんだ?」
「へっ!? えっと10ヶ月だから、7~8ヶ月後……。……って!!……はぁ!? 何言って……」
訳が分からないと叫ぼうとして、ふと思い出してみると、そう言えばしばらくツキノモノがきていない……。ルーシィはさぁぁぁっと血の気が引いて行くのをどこか遠くで感じていた。あまりの衝撃にルーシィの意識が遠のいていく。
「おいルーシィ。大丈夫か?」
慌ててナツに抱えなおされて、ルーシィの意識が戻ってくる。
「なんでナツが……。あれ? えっ!? ……知って?」
「あん? んなの当たり前だろっ。毎月きてたもんがこなかったし、ルーシィの匂いが少し変わったし……体調悪そうだったし……それに……」
「? それに??」
「……身に覚えあったし…ほらっ//まえに……失敗して中に……///」
「!? バッカ////」
ルーシィの顔が一気に真っ赤に染まる。ここにはチームメイトもいると言うのに!! ワタワタしながら、そこにあった枕で、ルーシィは近い位置にあるナツの顔を押した。
「んだよっ! あの時はできたらできただって言ってたじゃねえか!! やだったのかよ!?」
「ヤなわけないでしょぉぉ!! まっ周りに人がいるのよ///少しは……そのぉ……///」
ルーシィが恥ずかしさに真っ赤な顔で、目で天井を追うと、自分を抱きかかえている暖かい腕から力が抜けるのが解った。ナツを見ると、心底ほっとしたような、嬉しいような、幸せそうな笑みを浮かべている。
「やじゃねえんだなっ!!」
ニィっと歯を見せて笑うナツの姿に、ルーシィの表情もいつの間にか笑っていた。先程までの陰気な雰囲気はどこかに吹き飛んでしまっている。
「ナツー!! ルーシィ!! おめでと!! ていうか、ルーシィ気が付いてなかったのぉ? 相変わらず自分の事には鈍感だねっ」
「うっうっうっ。うるさ~い!!! って……ええぇ? ほんとにぃ!?」
「おいおい。さすが姫さんだな。」
「間違いないよ! ルーシィ。ビックスローがルーシィのお腹のおあたりに新しい魂が見えるって言ってたもん!」
「ふぇぇぇぇ////」
「しかし、ナツも気が付いたなら、ちゃんとルーシィに教えてやらんとなっ。」
「いあ……。まさか気付いてねえとは……」
*
ラクサスはのそりと体を起こすと、酒場が見渡せる場所に移動した。そしてミラが1人、カウンターに戻ってきた。
何年たっても、ニコニコと変わる事のない やさしい笑顔を称え。悪戯っぽく目を輝かせ宴の準備に腕をまくったのが、ラクサスの視界に優しく映った。
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数年後。ナツとルーシィは恋人同士になっているけど、ず~っと変わらないといいなぁ。。。と思います。
ずっと、お騒がせ筆頭メンバーでいて欲しいです(*‘ω‘ *)♡
*
*
おまけ ~ラクサスとミラジェーン~
自分の定位置に腰を落ち着かせ、ラクサスはジョッキをあおった。クツクツと笑いが込み上げてくる。
ビックスローから、ルーシィの魂の様子を聞いて……とりあえず度肝を抜かれたのは確かだ。……そして、彼女の沈んだ様子に……まさかとは思うが背中に嫌な汗を掻いた。
……だが、彼女自身は自分の症状にまだ気が付いていないどころか、状況を悪化させかねかい思考だった。事情を聞いていたミラと、目を合わせてつい笑ってしまいそうになった。が、しかし……ナツがいない事には話が進まねぇ。
そんな事は無いとは思うが、ありえない事だが…………彼女自身気が付いていて、切り出せないか……または、なかったことにしたいので、沈んでいるのかもしれないしな。
それこそ、個人の決めることだが、、、アイツ等がそれを許す訳が無いのだ。彼女の性格からしても、嘘は言ってないだろうし……。まぁ、無かった事になんてしないだろうがな。
これを聞いた時の、本人やアイツ等の反応が楽しみだなっ。
ジョッキをあおりながら、クツクツと笑いが収まらないでいると、空になったジョッキが下げられ、新しいジョッキが目の前に置かれた。そして、ソファの空いている隙間にミラが腰を下ろした。
「もうっ! そんなに笑っちゃダメよ? あの子達だって必死なのよっ」
「あぁ。わかってる……が、あのお嬢さんは……相当鈍感なんだなっ」
「フフフッ。可愛いでしょ? それも彼女の良い所よ……」
「そうか。しかし、早くあのバカ野郎帰ってこねえのかぁ?」
「あぁ。さっき連絡あったの。最終の列車の乗れたみたいよ! もうすぐ…………到着よ。」
そう言って、ミラが立ち上がり振り返って微笑んだ。
「私は、もう少しルーシィについてるから、ナツの方は……よろしくね?」
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実は付き合ってたんだぜ(*´з`)ナツルー。
ってバレバレですか??付き合ってても付き合ってなくっても変わらない気もするけどね(*ノωノ)ニャン
出来ちゃった婚♡ナツルーにはしっくりくる気がします。moの勝手な妄想ですが。。
ネタ提供はミントさんでした!!
『ルーちゃんの妊娠に、ナツが先に気付く!!』でした。
ありがとうございました!!面白いリクなのにmoの力量のせいで描き切れんかった感が否めませんが。。。
お付き合いありがとうございますm(__)m