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Twitterでもpixivでも仲良くしていただいている Miles to go のマイルズさんより戴きました\(*^▽^*)/キャッホ~♡

わがまま言って書いてもらいましたwwニシシ♡恥ずかしがり屋さんのマイルズ姐さん(※年下w)の別館に掲載されています♡

LINKのマイルズさん宅Miles to go 様のLINKページよりMiles to go別館様に行けます!!

15歳以上!!お友達登録した方しか見られませんが(*'ω'*)そのまま転記↓↓

 

Say the word(後)

 

(何でこんなことになったんだっけ――)

 

フラフラと家に帰りながら、ナツは過去の自分達を思い浮かべた。

まだ、仲の良い友達だったあの頃。ソファの上で、手が触れた。彼女の手の柔らかさに、電流が走ったような震えを感じた。気付かないふりをしてそのまま触れながら、そっと掴んだ。すると、小さな手がぎゅっと握り返してくれた。

 

(今思えば、あれが最初だったのかもしれない)

 

心地よくてずっと手を繋いでいたら、思わず手に力が入った。強い視線で見つめると、目が合った。目の潤んだ彼女に、手を握ったまま無意識に顔を近付けた。目を閉じると、唇に柔らかい感触が降ってきた。

 

(オレ、ずっとルーシィのこと好きだったんだ。ルーシィも、オレのことが好きなんだ)

 

その時、初めてそう思った。言葉はなかったけど、互いに互いの唇の味に溺れた。それからはキスをするのが気持ち良くて、二人きりになると抱き合って唇を重ね、舌を貪った。そんなことを繰り返すうちに、キスだけじゃ物足りなくなった。

 

(もっと、ルーシィの温もりが欲しい。ルーシィに、触れたい)

 

随分前から、抱きしめ合う身体が熱を持ち始めていた。だから、その時も当たり前のように彼女の身体を手に入れた。彼女の身体は柔らかくて心地よくて、彼女と一緒ならどこにだって行けると思った。愛しげに名前を呼び、敏感なところを触ると、彼女は一瞬で溶けるように自分に身を委ねてくれた。

 

(…好きだ)

 

彼女と裸で抱き合うと、オレにはもうそれしか考えられなくて。優しく肌に触れて気持ち良さそうに反応されると、彼女からも“好き”と言われているようで。

初めて身体を重ねて以来、そんな夜を何度も繰り返した。とうとう互いの口から“好き”という言葉は出てこなかったけど、オレは毎夜彼女を抱きながら、確かに幸せを感じていた。

 

(なのに、あいつの方はそうは思ってなかったのか)

 

軽く裸で抱き合う関係なら良くても、妊娠とか結婚とかの重い話はオレとなんか考えられないってことなのか――。ナツは足元が暗くなるのを感じた。

 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 

翌日、ナツは再びルーシィの家を訪れようとしていた。

やはり、一晩考えて出てきた結論はこれだった。ルーシィに、土下座してでも子どもを産んでもらおう。責任を取るからと言って、結婚を申し込もう。だって自分は、彼女が欲しい。せっかくの命を――自分達の子の命を殺すだなんて、考えられない。

ナツは窓に張り付いて中を伺った。

 

「ルーシィ」

 

デスクに臥している彼女に、そっと声を掛ける。彼女が顔を上げると同時に、「不法侵入するぞ」と言って室内へ押し入った。

 

「ナ、ツ」

 

彼女は、泣いていた。涙を見た途端、今まで考えていたことが全て消し飛んだ。ルーシィが思い詰めているのは、見てすぐに分かった。そんなに妊娠が嫌なのか、どうしてもオレを好きになってはくれないのか。

彼は自分の想いをぶつけるため、一足飛びにデスクへ駆け寄ると、乱暴に彼女の唇を奪った。

 

「ん…っ!!」

 

あまりに激しい口付けに、彼女が苦しんでいる。分かってはいたが、ナツは夢中で彼女の舌を吸い、小さな口の中を掻き乱した。そこにはただ、好きだ、の思いしかなかった。

 

「ぅ…」

 

ルーシィの力が抜けていく。ナツは彼女の細い身体をきつく抱き締めて、唇を貪り続けた。彼女を諦める気など、毛頭なかった。

 

(好きだ、好きだ、好きだ。どうしたらオレのものになってくれる?)

 

決して言葉には出せなかった想いを、彼は自分の唇を通して必死に伝えようとしていた。

一方ルーシィは、突然現れて深いキスをしてくるナツに困惑しきっていた。

 

(あたしのこと、迷惑なんじゃないの。捨てられたと思ってたのに、どうして今更こんなことするの。女なら誰でもいいの)

 

だけど、確かに愛情も感じられる。もしかして産んでもいいの、かな。それとも早く堕ろして前の関係を続けようってこと…? 彼の気持ちが分からない――。

それでも永遠に失ったと思っていたキスを拒否することなど出来なくて、彼女は力の入らない手できゅっとナツの服を掴む。

 

(あたし、自惚れてもいいの…? あたしはナツじゃなきゃ、やだよ……)

(ルーシィ、拒絶しないってことは、少しはオレのこと、好きって思ってくれてんのか?)

 

彼女の反応に気を良くしたナツは、未来の不安など頭から消し去って、彼女と紡ぐ“今”にひたすら没頭した。

 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 

「あ、あのねナツ」

 

ルーシィはやはり自分の気持ちを伝えることにした。

今のキスで、ナツへの想いが高まってしまった。もし今のが別れのキスでもいい。彼がどう思っていようが、自分は。

 

「何だ?」

「す、好きよ」

「へ?」

 

自分を支えるように正面に腰掛けた彼の眉が困ったように下がるのを見て、慌てて「ナツのキスが」と言い添えた。やっぱり迷惑なんだ。別れてもいいと言いながら、そこで「ナツが」とは言えない意気地なしの自分が恨めしい。

ナツは言いたかったことを先に言われた挙句、自分のことではなくキスのことだと知って思い切り落胆した。やはり自分は彼女に、そういうコトをする相手としか思われていない。一生を共に歩む相手だとは、見てもらえない。

 

「じゃあ、やっぱり堕ろすのか」

 

回答如何によっては土下座も辞さない考えだったナツに向かって、ルーシィは首を振ってハッキリと答えた。

 

「あたし、産むからね」
「へ?」

 

面食らったのはナツだ。昨日は彼女に産みたい意思など読み取れなかった。信じられないような心地で、疑問を舌に乗せる。

 

「おまえ、迷ってたんじゃ…」
「あたしはナツとこうなった時からもうとっくに覚悟してる!! 迷ってるのはナツじゃない…っ」


ナツは言葉に詰まった。彼女はとっくに母の顔になっている。それじゃあ、あれは一体。

ルーシィは説得になど応じない、という強い気持ちで一息に言った。


「あたし、ナツが何て言っても産むから。ナツに迷惑なんか掛けないし、この子は一人で育てるから。だから、ナツはあたし達のことなんか気にしなくていいから」

「何、だよ…それ」
「だ、だってナツは父親になんかなりたくないでしょ? いいの、責任取ってとか言わないし。あたし一人で…」

 

何かを誤解している様子のルーシィを、ナツはぎゅっと抱きしめた。どうして彼女は、自分が迷惑に感じているなどと思い違いをしているのか。

 

「ナ、ナツ?」

「――産んでくれ、オレの為に」
「え…」

 

ルーシィの大きな瞳から、大きな滴が一つ零れた。てっきり堕ろせとばかり言われるものだと思っていた。なのに、彼は自分が産むことを望んでくれている。

 

「う、産んでもいいの? 自分の子だって、認知してくれるの?」

「認知って何だよ、他人行儀だな」

 

ナツは腕の力を緩め、まだ誤解の晴れていないルーシィの顔を覗き込むと、ゆっくりと言った。


「一緒に育てよう、ルーシィ。オレ達の子なんだから」
「それって、」

 

信じられない。彼女の顔が一面に期待を帯びる。――言って、ナツ。

 

「結婚して家族になろう。言うのが遅くなってごめん。――好きだ」
 

その言葉を聞いたルーシィの瞳から、堪えきれず大粒の涙が零れた。うあああああん、とナツに縋り付いて、彼女は止めどなく泣いた。伝えたいことは山ほどあるのに、言葉にならない。

そんな彼女を、ナツは優しく抱きとめるのだった。

 

* * * * * * * * * * * * * * * * *

 

「じゃあ結局、あんたが一度も『好き』って言ってくれなかったせいじゃない!」

「お、おまえこそだろ。つか、言わなくても分かってると思ってたし」

「そ…そりゃ、あたしだってそう思ってたけど。あんなコト、女の子が誰とだって出来るわけないし」

「そんなん、オレだってそうに決まってんだろ」

「男だったらちゃんとそこリードしてよ! 無駄に悩んじゃったじゃないの」

 

二人は互いの気持ちを確認した後、盛大にケンカしていた。最初から気持ちを確かめてさえいれば済む話だったのだ。勝手にスレ違って大騒ぎして、随分遠回りをしてしまった。二人とも、初めから同じ気持ちだったのに――。

ルーシィは頬を膨らませてナツを睨んだ。

 

「反省してるなら今日から毎日『好き』って言って」

「はぁ!? バ、バカじゃねえの。んなこと簡単に言えるかよ」

「だって不安になっちゃうもん」

 

子どもさえ産まれれば、また毎晩ナツを独り占め出来るけど。

照れくさそうにブツブツと文句を言う彼女から軽いヤキモチを読み取り、ナツは口元を緩ませた。

 

「んじゃおまえ、今日からうちで暮らせよ」

「は…今日から!?」

「いいだろ、どうせ結婚すんだし。おまえ一人じゃ心配だしな」

「そ、そりゃそうかもしれないけど」

「そしたら毎晩オレのこと独り占め出来んだろ。オレだってずっとおまえを目の届くとこに置いときたいし、ちょうどいいや」

 

ぬけぬけと独占欲丸出しのことを言うナツに、ルーシィは頬を染めた。それまでは彼は、決してそんなこと言ってくれなかったのに。言葉を失くして俯く彼女を、ナツは覗き込むようにして言った。

 

「なぁ…オレは自分の気持ち言ったけど、おまえは?」

「え? あたしも言ったわよ」

「言ってねえよ。頷いただけだろ」

 

『おまえもオレのこと好きか?』に対してこくんと頷いただけで告白を済ませたルーシィに、ナツは少なからずイラついていた。『結婚しよう』というストレートなプロポーズの言葉にも、彼女は『うん』と答えただけだ。

それを指摘すると、今更恥ずかしそうにルーシィは朱色に染まった。

 

「あ…あんたが言う前にちゃんと『好きよ』って言ったでしょ!」

「おまえその後『キスが』とか何とか言って誤魔化したじゃねえか! オレばっか恥ずかしい思いしてズリィだろ。おまえも言えよ」

「だ、だって、無理」

「何が」

「一度言っちゃったら想いが溢れそうで…無理」

 

泣きそうに眉を下げた彼女が愛しくて、ナツはがむしゃらに抱きしめた。堪えきれず、耳元で囁く。

 

「好きだ」

 

その言葉に、ルーシィが腕の中でピクンと震えた。勢いに任せて唇を塞ぐと、彼女も目を閉じて身を委ねる。やっと全てが収まるべき場所に収まった気がした。

ちゅ、ちゅと繰り返し触れているうちに、彼女がしがみついてきた。ルーシィがこうするのは、“やめないで”のサインだ。呼吸の合間に小さく「…好き」と聞こえてきた。

 

(好き…ナツ、大好き……)

 

一度口にしたことで想いが決壊したのか、彼女は泣きながら何度も何度も「好き」と言い続けた。

 

* * * * * * * * * * * * * * * * *

 

激しいキスを終えても、ナツはルーシィを優しく抱きしめながら、まだ唇を離せずにいた。

 

(好きだ)

 

想いが昂って好きなだけ一方的に貪っていたが、長いキスの間ひたすら『好き』と言い続けたルーシィの声が絶え、やっと彼女の限界を悟る。

最後に優しく数回ちゅ、ちゅと吸った後、ナツは唇を離し、ルーシィを解放してやった。

 

「ふにゃ…」

 

もたれかかってきたルーシィを抱きとめると、彼女の心音が伝わってきた。自分と同じようにドクドクと脈打っている。胸元で、彼女が口を開く。

 

「き、聞こえた? あたしの気持ち」

「…聞こえた」

「あたしはいっぱい言ったんだから、ナツも言ってよ」

「オレだって態度で示してただろ」

「キ、キスのこと?」

「おう。あれがオレの『好き』だ」

「え…、キスがナツの『好き』なの?」

「ん。つか気付けよ」

 

憤然としてそう言われ、ルーシィはこれまでのキスを思い出してみた。初めて触れて以来、ずっと優しかったり激しかったりしたけど、あれが全部ナツにとっての『好き』――?

 

(じゃ…じゃあさっきまでの濃厚な奴は)

 

彼女は真っ赤になって湯気を出し、「うぅ…」と唸った。そういえばそういうコトをしている間も、彼はキスを欠かさなかった。というより、二人きりの時はいつだって――。

 

(え…えぇ…!?)

 

今まで二人の時間には、必ずナツからたくさんのキス、つまり『好きだ』があった。ルーシィはようやく気付いた。自分はそんなに愛されていたのか。だって、そんなこと、今まで一言も。

 

「い、言わなきゃ分かんないでしょ…っ」

「じゃあ、今言っとく。今度からはそれ意識してキス受けろよな」

「あ…あい…」

 

今度から、ナツは、そのつもりで。――あたし、心臓持つかしら?

彼からの熱烈な求愛に目を回しながら、ルーシィはふと今後のことを考えた。

 

「ね、ねえ。ところで、皆に何て言う?」

「普通に子ども出来たから結婚する、でいいんじゃねえか?」

「え、何か露骨すぎない? あたし達がそんな関係だって、まだ誰も知らないのに」

「事実だからしゃあねえだろ」

「あのねぇ…」

 

取り繕おうともしない彼に呆れながら、ルーシィはそんなナツだから好きなんだよね、と甘い息を吐いた。きっと皆、まず驚いて、そして祝福してくれるだろう。

 

「じゃあ、これからよろしくね、パパ」

「そう呼ぶのだけはヤメロ」

「何よ、照れてんの?」

「じゃなくて。オレはおまえの父ちゃんじゃねえだろ」

「そりゃそうだけど、でもお腹の子の」

「父親である前に、オレはおまえのダンナだろうが」

「…っ」

 

だから子どもに合わせて変な呼び方すんなよ。そう釘を刺す彼が愛しくて。

ルーシィは溢れる喜びを抑えきれず、彼にきゅっと抱きついた。ナツは彼女を優しく抱きしめ返すと、再び彼なりの『好き』を贈った。

 

(大好き、ナツ…)

 

雨のように降り注ぐ優しいキスを受けながら、ルーシィは全身で幸せを感じていた。

 

それから半年後、おしどり夫婦のもとに元気な赤ん坊が誕生した。

 

 

~And all I know is you got to give me everything~
分かってるのは、あんたがあたしに全てを捧げるべきだってことだけ
~And nothing less cause you know I give you all of me~

少しでも足りないのはダメよ、だって知ってるでしょ、あたしはあんたに全てを捧げてるんだから

 

〔Fin.〕

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結婚ネタは九回目ですね…今回はかなりの難産でした。mo姐、リクエストありがとう♡

学パロ絵&相互リンクお礼の「ナツルーデキ婚話」が何故こんな痛い話になったんだろう…?

タイトルは安室奈美恵の曲より。

 

 

出典:Gwen Stefani 『4 In The Morning』切なすぎて泣ける(;_;)

公開後のmoとマイルズ様との会話w

 

mo

   わ~い(´艸`*)♡

   ルーちゃん可愛い!!!!
   やっぱり母性って強いよねぇ~~~♪
   うじうじルーちゃんが、けなげに頑張れてよかった!!よかった!!
   無事に赤ちゃんうまれてよかった(*´▽`*)♡
   ハッピーはすっごく喜ぶだろうなぁ~♪
   ギルドに報告して、
   グレイ「おいお前知ってたか?ビックリだな!!」
   ハッピー「オイラ知ってたよ?なんで?気付いてるでしょ?みんな。」
   ミラさん「ウフフフッ。気付いかれてないと思ってたのは本人たちだけだと思ってたけどねぇ??」
   グレイ「・・・・・マジか。。。」
   ミラさん「はいルーシィマタニティの可愛い服頼んでおいたのよ♡」
   って軽く言って欲しいな♡

 

マイルズ様

   スレ違い話、真骨頂ww 可愛い結婚ネタにならなくてごめんとしか…。 
   えー姐さん発案のその会話、めっちゃおいしいっすね(主にグレイが)。
   そのネタ頂いてSSSで続編も書いてみようかなぁ。

   今回は内容が内容なので「ナイス」で支持・不支持を確認することにしました。
   元々公開の予定なかったんで、アンケみたいなことしてごめんなさい…
   でも前編にまで支持ありがと~~!(;_;)

 

mo

   おぉ~書いて書いて~!!
   最近残念グレイが、、たまらん(´艸`*)♡ 

 

って訳で、SSSまで書いてもらった( *´艸`)♡マイルズ様太っ腹ww

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