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2016.09.~#フォロワーさんの絵から小説を書かせていただく 柏木さんのナツルちゃんから妄想させていただきましたっ♪

妖精学園の問題児

それはある昼下がり、空き教室にてクラスで仲のいい女子とお昼の後のこと。

 

「では、ナツの世話はルーシィに任せる事にしようっ!!」

「えっ? ええ!?」

「頼んだぞっ! ルーシィ!!」

 

目下のクラスで問題となっている事項にて、言い切られてしまった。

ポンと期待を乗せた手をルーシィの肩に乗せ「家も隣だしな! 丁度いいっ!!」と、エルザはにっこりと微笑んだ。

凛々しく背筋を伸ばし、緋色の髪が窓から入ってきた風を受けてサラサラを揺れている。

 

「すべては、クラス全員で卒業するためだっ!!」

「エッエルザぁ~!!」

 

窓から入り込んだ同じ風を受けて、金色の髪もふわりと揺れる。大きな目に涙を浮かべた金髪の少女ルーシィは、うんうんと納得しながら部屋を出ていくエルザの緋色の髪が揺れるのを見送った。

 

「……はぁ 行っちゃうし……」

「頑張れ ルーちゃんっ」

 

エルザの退室により、その場が静かになりそこに集まっていた少女達は頭を垂れた。それぞれがエルザに指令を仰せつかってしまったのだ。

あの危機迫った様子のエルザが、こちらの言い分など受け付けてくれる訳がなかった。

 

窓から入り込んでくる柔らかい風を受けながらルーシィは、脳内で思いをめぐらせていた

 

 ――大体、エルザが怒って有無を言わさず引っ張ってくればいいんじゃ……?

 ――ナツはエルザに頭あがんないんだし……何ならミラさんでも…

――みんな幼馴染なんだし……あたしじゃなくても…いいんじゃ…?

――う~ん……確かに今はあたしが隣に住んでるしなぁっ

 

半年ほど前、ルーシィはこの地に単身引っ越してきた。身体の弱い母は海外の静養所へ、仕事に忙しい父は母の元を拠点に海外を飛び回っている。

ルーシィ自身も母の元へついていく案もあったのだが、その母から日本に残り学校に通う事を進められたのだ。

 

――初めてナツに会った時はびっくりしたなぁ

――買い物して帰ってきたら、部屋で寝てるんだもんっ

――無理やり起こしたら、お腹擦りながらすっごくおっきなお腹の音鳴らすから…

――ついついご飯食べさせてあげて……

――今じゃどんなに注意しても、怒っても、家に入ってきてご飯食べようぜって……

――……そういえば、ナツがいるから1人で寂しくご飯って事、無かったな……

 

自分の作った料理を、猫の様な目を細めて嬉しそうに頬張るナツの姿が思い出される。

 

――うまいって食べるてるくせに、いつの間にか唐辛子ぶっかけるのよねっ

――ふふっ ホント辛いものが好きで……

――あっ! 今日は近くのスーパーお肉の特売日だったなっ

――帰りにナツ捕まえなくっちゃだなぁ

 

頭の中をめぐる放課後の予定。授業が終わったらスーパーまで、ナツと並んで走らなければならないかもしれない。

 

ナツとは、隣の部屋に住み、同じクラスで席も隣の男の子だ。スポーツ万能。賑やかな性格で、周りに人がいないことはない人気者だ。将来はどのスポーツを選んでもプロでやっていけるのではないかと言われている。

 

何故そのナツの世話係がどうこう言う話になったのかというと、彼はいわゆる問題児なのだ。

体育や放課後活動には熱心に取り組む反面、つまらないと思った授業に顔を出すことはない。

少し注意を受ければ、それがオレのなんに役に立つんだっと、教師にかみつくのだ。教師も黙っているわけではないのだが、ここの教師は楽しいことを優先する傾向がある。それにナツは、万能の運動神経で様々な部活の助っ人に呼ばれ、その大会では表彰台に上ってしまう一目置かれた存在でもある。つまり、学園の宣伝にもなるために学校側も口うるさい事は言わないのだ。

 

 ――他の者がナツをサポートするとなると……

――やっぱりその人はナツに張り付くのかなぁ

――ナツがいやがったって、エルザに言われてら……

――ナツはその人と一緒に行動することになるのか……

 

ルーシィの頭の中で不安がよぎった。見知らぬ一般生徒と並んで歩くナツの後ろ姿。自分に笑いかける猫の様な目と笑った時に覗く犬歯。それが他の者へと向くのだろうか――

一瞬にしてルーシィの頭の中じゃ黒く染まった。暗い表情になってしまったルーシィの顔を少女達は心配そうにのぞき込んだ。

 

「ちょっと……ルーちゃん大丈夫?」

「ナツさんのお世話となると、たしかに骨が折れますね」

「お気の毒っ! ルーシィ!! ……ナツは、喜びそうだけどっ」

 

少女たちの目には哀れみと心配、そして面白そうだとでもいう様な楽しそうな笑みが浮かんでるように見える。

 

「うぅ……レビィちゃん。ジュビア。リサーナ。ちょっと笑ってるじゃないっ…他人ごとだと思ってェ」

 

ぷくりとかわいい頬が膨らんだ。拗ねた顔を作っても、ルーシィもどこか楽しそうである。

 

――レビィちゃんは、彼氏が授業サボらない様に見張れって言われてたし、

――ジュビアは……繰りに張り付くんだろうな……グレイに…

――リサーナは……エルフマンの……でもそれって、ミラさんでも……

――ナツと、リサーナって、仲もいいし……

――……でも、……あたしが頼まれたんだっ

――あたし……本当はちょっとウキウキしてる?

 

自分は、ナツと仲が悪いわけではない。どちらかといえば、仲は良い方かもしれない。集まる視線の中、ほんのりと染まるルーシィの頬。

 

「ごめんね~ルーちゃん。手伝ってあげたいんだけど、ワタシもガジルのお世話があるから…」

「お世話って、ガジルはレビィちゃんの彼氏なんだし、元々授業サボったりはナツほどでもないし……あたし、ナツのただの友達なのに……いいのかな…」

 

思い返してみれば、引っ越してきてナツと知り合って、まさか学校でも同じクラスしかも隣の席だとは思ってもいなかった。でも、同じクラスにナツがいる事にホッとしていた。なんだか気に入られた様で、何かと悪戯をされて困っている今でも、やっぱり一緒にいれば楽しくて仕方ないのだ。悔しくて口に出すことはないが――。

 

「でもルーシィだって、なんだかんだ言いながら、ナツさんといると楽しそうですよっ」

「そっそんな……わっ訳っ……ジュビアったらっ」

「そうそう だからエルザもルーちゃんに頼むんだしっねっ」

「ほ~んと、ルーシィの行くとこにはナツが付いてくるんだから大丈夫だよ~! ナツってばルーシィ大好きだからっ頑張ってルーシィ」

「リッリサーナっ」

 

ほんのりピンク色だった頬は、一瞬にして真っ赤に染まった。愛らしい顔に熱が集まってくる。

 

「あれ~ルーちゃん照れてるっ、可愛いっ」

「もうっレビィちゃんまでっ!」

 

何時だって自由奔放なナツ。そんなナツが実は両親も知らず、育ててくれたのは血の繋がらない義理の父親だけ。その上その父親は、忙しくて今ではほとんど顔を合わせる事がない生活を送っていると知ったのは、つい最近のことだ。

 

 ――あたしの夢にまで見たひとり暮らしが……

 ――ナツと知り合ったせいで、全然満喫できないんだけど…

 ――でも……楽しいって思っちゃってる自分もいるのよね

 

「はぁ……転校してきてからこのかた……ナツにはいつもからかわれてばっかりなのよね……」

「……大丈夫よっルーシィ。強気でガンガンいっちゃえばいいのよっ」

「リッリサーナ!?」

「そうそう。なんだかんだ言って、ナツはルーちゃんのいう事なら聞くんだからっ」

「……自信ないんだけど」

 

ナツに対する淡い恋心を最近自覚していた。ナツにだけ高鳴る心臓。何をされても、結局許してしまう自分の中の女の子の心。

 

「でもルーシィだって、ナツさんと一緒に卒業したいのでしょ?」

「……うん」

 

気が付いてみればそろそろ進級試験のある今日この頃。本人はさして気にしてはいないが、ナツには進級という難題が降りかかっている。

 

自由な校風の妖精学園では、紙の上の成績は一芸に秀でていればさして問題はない。だが、出席日数だけは別だ。

ナツはその出席日数が、2年生の中盤にして既にギリギリなのだ。まぁ、他にも出席日数が危ない生徒はいるのだが。ナツはその中でも筆頭株だった。

 

それを知ったナツの幼馴染の生徒会長エルザは、どうにかナツを授業に出席させようとしていた。

そこで目をつけられたのが、ルーシィだったのだ。

 

ルーシィ自身はわかっていないようだが、傍から見ればナツのルーシィへの執着は見事なものだった。ルーシィが転校してきてからというものの、ナツは学校を休むことが無くなっていた。登校しているのにふらりと消えてしまう事はまだしばしばあるのだが――

家が隣という事もあってか朝ルーシィに合わせて、一緒に登校してくるようになっていたから。というのももちろんあるが、ルーシィが困れば助けに来て――ルーシィ的にはからかわれているだけのようだが――ちょっとでも時間を持て余していれば、ルーシィをさらって行くし、終いにはルーシィにいいところを見せたくて、大暴れする次第なのだ。

 

「よしっ あたしナツの世話係頑張るっ」

 

 

「あっ! ナツ、ここに居たのねっ」

 

昼過ぎのなまぬるい空気の中、ウトウトとまどろんでいたナツが、ゆっくりと瞼を持ち上げると、そこに金髪が揺れる。

 

「……んあぁ」

「もうっ探したんだからっ」

 

おおきく口を開けてあくびをしながら目には、逆さまに映るルーシィ。可愛い頬が膨らんでいる。

腰に手を当て、立ったままナツの顔を覗き込むルーシィ。

 

そこは、校舎の屋上の入口の上。屋上に出てから、はしごを登らなければたどり着けない場所。寝転べば視界には空しか入らない、ナツのお気に入りの場所の一つだ。

 

「……ここならばれねぇって思ったのに…ふわぁぁぁ」

 

お昼過ぎの、太陽の下。最近朝晩は肌寒くなってきたが、昼間の今は心地い気候だ。

大きなあくびを誘う。

 

「ナーツ! あたしから逃げられると思ったら大間違いよっ」

 

勝ち誇ったように、ルーシィが笑う。その様子に、ナツはこぼれそうな笑みを隠しながら、眉間にしわを寄せる。

 

「……まだ昼休みだぞっ」

 

怪訝に眉間にしわを寄せているが、なんだか楽しそうにつり目の奥が揺れている。

 

「そうね……それにしても……ここ気持ちいいわねっ」

 

ダッシュでお昼をすませて、すぐにナツを探し始めたのだ。まだ時間があるのかもしれない。フワリとぬるい風がルーシィの金髪を揺らした。ルーシィは髪を押さえながら、空を見上げている。

 

「おっ……ピンクのレース…」

「っ!! ひゃぁぁぁのっ覗くなぁぁぁ!!」

 

ナツの呟きにすぐに反応を返すルーシィ。スカートを押さえて勢いよくナツの腹目がけて座り込んだ。見事にナツのみぞおちにヒットするルーシィの両膝。

 

「ぐえぇぇぇぇ!! ひっひでぇぞルーシィ……覗いてねぇぞ。見えたんだっ」

 

のられた腹を擦りながら、のそりとナツが上体を起こした。そのご立腹の様子に、やり過ぎたかとルーシィは額に汗を垂らした。

 

「ごっごめん……?」

 

咄嗟に謝るルーシィの腕を掴みながら、ナツはルーシィに見えない様ににやりと笑った。

 

「うぅぅぅ…ルーシィのせいで、マジ腹痛てぇ…」

「えぇ!? 大丈夫!? ナツッ!! ほっ保健室!!」

 

ナツに押さえられている為に立てずに座ったまま、手をバタバタと上半身だけで慌てるルーシィ。その膝に、ナツは頭を乗せた。

 

「これでいいっ」

「ひっひゃぁぁっ」

 

余裕の表情で自分の太腿と陣取るナツに、ルーシィは体を固まらせた。じりじりと真っ赤に染まっていくルーシィ。

 

フワリと秋の風が吹き抜ける。

 

“キーンコーン”

 

鳴り響く午後の予冷。

 

「あっ!! もうこんな時間っ!? 大変っナツッ!!」

「……もう、いいじゃねぇか昼寝しようぜっ」

「だめっナツの出席日数がやばいんでしょうがっ」

「別にいい……こんな学校どうでも……一緒にってんなら、ルーシィが卒業するとき一緒に辞めちまえば……」

「ダメだってばっ……あたしがナツと一緒に卒業したいもんっ……同じ卒アルに写りたいし、ナツとあたしの卒業証書並べて飾りたいじゃない? ほらっ行くよっ」

 

――パパとママの出会いも学校だったんだよね…

――アルバムに、ママとパパが並んで写る幸せそうな笑顔

――あたしも欲しいって思ったんだ

 

――前にナツに見せたことあったけど……覚えてる?

――その時あたしもママみたいにパパと出会って……

――夢みたいなこと言ったの……覚えてる?

 

ナツの頭を膝から落とし、先に立ち上がったルーシィがまだ寝転んでいるナツに向かって手を伸ばした。

そこにはぽかんとした表情のナツ。

ルーシィに促されて立ち上がると、ジッと目の前の少女を見つめている。

 

「ほらボーっとしないっ」

 

「……おっおぅ」

 

目をぱちくりさせるナツの腕を掴んで、ルーシィは足を教室へ向ける。

 

――ナツ、意味わかったかな?

――ナツだし……でも、驚いた顔してるっ

――フフッ

――いつも、驚かされてばかりじゃないんだからねっ

 

「ほーら!! 教室もどるわよっ」

 

前を向いたまま、突き進むルーシィの表情はナツからは見えない。だが、その耳が真っ赤に染まっている事に気付かないナツではない。

 

「わーったから、引っ張んなよ」

 

――そうだな……

――ルーシィ言ってたもんなっ

 

校舎に入って進むと、生徒たちの喧騒に包まれた。ナツはポツリとつぶやいた。

 

 

「卒業賞与並べて、言ってやんよ…いくらでも…ルーシィが望むなら…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『パパはねっ二人の卒業賞並べて、プロポーズしたのよっ! あたし憧れちゃうっ』

 

 

 

FIN

えっと……意味つうじるかなぁ_(:3)∠)_ 解んないよねぇすみません(;´▽`A``

日本語むずかしいわぁ;;;;;;素敵なイラストをいただいたのに、纏まりきらなくって申し訳ないっ;;;;

自分が只々楽しんで書かせていただきましたっ!!

柏木さん、ありがとうございます♪

 

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