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星霊魔導士 (前篇)

大魔闘演武後、ルーシィとハッピーで依頼に行きます。ナツルーなのに、まだ二人が直接逢っていません。。。

でもナツルーです。ナツ→←ルーシィのくっつきそうでまだ、くっつかない感じです。セイバーのスティングやユキノも出てきます。

キャラ崩壊とかしていたらごめんなさい。誤字脱字ごめんなさい。それでもよい方はどうぞ!!コメントいただけたら嬉しいです☆

 

 

 ここは、商業都市マグノリアにある 一癖も二癖もある魔導師達が集まるギルド。『妖精の尻尾』

そこかしこで、にぎやかな話し声が聞こえる。ともすると喧嘩が始まる事も常なのだが、騒がしいメンバーの不在により今日は少しだけ静かである。

 その酒場のカウンターに座る金髪の少女に、幸せを運ぶであろう喋る青猫が、一枚の紙をもって飛んでいく。

 

「ルーシィィィィィ。みてぇぇぇぇ!」

 ボフンッ‼

 ルーシィと呼ばれる金髪の少女の豊かな胸に、青猫がタイブした。

「キャッ!? ハッピーどうしたの?」

 ルーシィは幸せの青猫、ハッピーを抱え込み尋ねる。

「オイラルーシィに、ピッタリの依頼見付けたんだ!」

「へぇぇ。どれどれ?」

 

 その依頼書には、

『  星霊魔導師にお願い。 

   星霊魔導師だったおばあちゃんが残した箱を開けてください。

   報酬100000J

   +箱の中身が星霊のカギだった場合は、それを譲ります。   』

と 書いてある。

 

「へぇ~。星霊のカギかぁ。いーじゃない!! 討伐じゃないし! 今、みんな依頼行って帰ってこないから、暇だったしね」

 

 大魔闘演武の後、最強チームのメンバーは、名指しでの依頼が入り それぞれその依頼にむかっている。ルーシィも、ソーサラーのグラビアの依頼などきているのだが、まだ体中にできた痣が綺麗になっておらず 依頼に迎えないでいた。

 

「家賃もやばいしね……。」

「あい。オイラも置いてきぼりで、暇なんだ!!」

(プフフフ! それに オイラ、ナツたちに ルーシィを任されているんだ!! クフフフッ) 

 

 フフフッとルーシィは、そんなハッピーにふんわり笑いかける。

 

「じゃあ、もちろん一緒に行ってくれるのね? ハッピー」

 ハッピーは、ルーシィのその笑顔が大好きである。 

「あい!!」

 うれしくなってスリスリと頭をこすりつけ甘えるとルーシィは、もう!ハッピーったらと言って頭を撫でてくれるのだ。それは、ハッピーの至福の一時だ。

 

「ミラさ~ん。 あたし達これ行ってきま~す」

「あら。ルーシィ、出かけるの? 夕方にはみんな帰ってくるわよ」

「あぁ~。でも……。みんな疲れているだろうし。それに、これ討伐系じゃないし! 今日中に帰れそうだし! それにそろそろ、家賃がぁ~」

「あらあら。わかったわルーシィ。でも、無理はしないでね?」

「はい!! もちろんです。ハッピー! アタシ支度してくるわね。30分後駅でね~!!」

 

 ルーシィは、ハッピーにウインクをおくり、行ってきま~す! とギルドを後にした。その後姿を、逞しくなったわねっ! と見送る優しい笑みを浮かべる銀髪のギルドの看板娘。

 ……しかし、少し心配でもある。

 

「ミラ~! オイラも一緒だから大丈夫だよぉ!」

「そうね! ハッピー。ルーシィも有名人になっちゃったし、気を付けてあげてね?」

「あい。オイラがルーシィを守るんだ!!」

「ルーシィ強くなったけど、お人よしだから心配なのよね~?」

「あいそのとおりだね。 オイラ、ナツ達にも任されてるんだ!」

「…あらっ。ナツは他の心配でしょ? ルーシィ元々可愛いし 有名になっちゃって、1人で歩くと声かけられて大変そうだものね?」

「クフフフッ。 オイラ、そこはノーコメントです。。。クフフフッ」

 

 ナツというのは、ハッピーの相棒の滅竜魔法という己の体を竜のそれに変化る古代の魔法を操り、ルーシィとハッピー 他2人とチームを組んでいる少年の事である。

 チームのメンバーは、特にナツという少年は ギルドの新人ルーシィを大変気に入っており、普段は行動を常に共にしているのだ。

 

 銀髪の看板娘のミラジェーンと青猫のハッピーは目線を合わせ、クスリと笑い合った。

 そして、金髪の美・少女と、幸せを運ぶ青い猫は、仲良くマグノリアを後にした。

 

 

 

 

 金髪の少女と青猫が依頼にむかってからしばらくすると、ギルドの外が騒がしくなってきた。

 

 ギャーギャーと喧嘩をしながらギルドの扉を開けるのは、桜色の髪の少年と漆黒の髪の少年。

 

「「ただいま~!!」」

「ミラ――のみもん!! 」 「ミラちゃん酒!!」

 

「んだぁ~!真似すんなよ!!変態パンツ!!」

「それはこっちのセリフだ!!このっ釣り目野郎!!」

 

 さっそく、喧嘩をしながらカウンターに向かう2人。が、すぐにカウンター席にいると思っていた人物がいない事に気付がついた。

 

「ミラっ! ルーシィは? まだ来てねぇの?」

「おいおい。ナツさんよぉ。ルーシィいねぇと寂しいってかぁ~?」

 

 そう言って黒髪の少年にからかわれ、うっ! とナツと呼ばれた桜色の少年は頬も桜色に染め顔をそむけた。

 

「うるせぇぞぉ! 変態氷! そんなことより、服着やがれ!」

「うおぉっ!? いつの間に…」

 

 変態氷野郎! もとい、氷の造形魔導士のグレイはいつの間にやら脱ぎ捨てていた服をいそいそと身に着けた。

 

「はい。ブドウ酒とファイアードリンク。」

 コトリと、カウンターにそれぞれ飲み物が置かれる。

「でっミラ。ルーシィは??」

 ナツのその様子に、ミラジェーンはクスリを微笑を浮かべながら、

「ルーシィは……」

 と口を開けた時、『バア~ン‼‼』と大きな音を立て、ギルドの扉がひらいた。

 

 酒場にいた魔導士たちが一斉に入口を見るとそこには、綺麗な緋色の髪を揺らして仁王立ちする少女と、その後ろでキョロキョロとする金髪の少年。

 

 ……酒場の中が騒めきだした。

 

「おい。あれって・・・。」「・・・だよなぁ・・なんで・・?」「・・・エルザと・・・??」

 ギルドのそこかしこから聞こえてくる。それをよそに、緋髪の少女エルザが叫ぶ。

 

「ルーシィはいるかぁァァァァ~~~~?」

 皆の注目浴びているというのに、エルザは、説明もなしに金髪の少年を従えルーシィを探しだした。そこにカウンターの内側から、看板娘の声がかかる。

 

「あらおかえりなさい。エルザ」

「ああ。ミラ、ルーシィはいるか??」

「なんだなんだぁ? ルーシィがどうしたんだよ!?」

 桜色の髪の少年、ナツが口を挟む。

 

「おう。そんな慌ててどうしたんだ? ってか、こいつ虎の」

 グレイも同じく、口を挟む。

 

「ああ白竜の・・・。 イヤ!それより、ルーシィは??」

 切羽詰まった様子のエルザの勢いに圧されながら、ミラジェーンが口を開いた。

 

「ルーシィなら、ハッピーと依頼にいったわよ」

「ぬっ!? それは、星霊魔導師宛にきた依頼か?」

「鍵のかかった箱の解除依頼ですね??」

 

 エルザと金髪の少年に詰め寄られ、ミラジェーンは慌てて依頼書の控えを取りに行った。

 

「えっ!ええ。ちょっと待っててね?」

 そこへ、ナツとグレイが割り込んできた。

 

「エルザ‼‼ 何なんだよ!? ルーシィがどうしたってんだよ」

「あと……お前は、剣咬の虎のスティングだったよな。 なんでエルザと一緒にいるんだ?」

 

 エルザからの説明はないまま、ナツとグレイにうながされ、金髪の少年スティングが口を開いた。

 

「うちにも依頼がきたんだ! 星霊魔導師宛に! その依頼に、ユキノが一人で向かってっ…只の、ディスペルだからって……そんでっ!! そんでっ!!!」

「スティング落ち着け! ……ユキノは、そのまま戻らないらしい」

「「!?」」

「連絡もないし、心配で! それで、依頼の場所に迎えにいだたんだ!! でも、その街その場所に依頼してきた奴は存在していなかった。ユキノは、依頼に向った一昨日の昼間にその町で目撃されて、その後は……行方知れずなんだ」

「そして、ユキノを探してその町で暴れまわっていた白竜を、わたしが捕獲したんだ」

 

 エルザの鋭い声に、白竜ことスティングはその時の様子を、思い出して笑いならぬ、思い出し震えで体を揺らした。

 

「星霊魔導師宛の依頼ときいて、嫌な予感がいて、急いで戻ってきたんだが!」

 そこにミラジェーンが、ルーシィ達の受注した依頼書の控えをもって戻ってきた。

 

「これよ!」

 カウンターに依頼書の控えをひろげた。その内容にスティングが目を走らせると、同じ依頼だ!と呟いた。

 

 

 

『ルーシィ!!!』

 

 

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