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2014年04月01日 

彼と彼女とアタシとアイツ~中~

ナツ→←ルーシィのナツルーと、ジュビア→→→←グレイのグレジュビ?です。
マガスぺを読んで、衝動的に書きはじめました。。。どうだろうか。。。結局みんなで、きゃいきゃい騒いでるだけの様な。。。。
オリジナルの魔法などの設定があります。何でもこいの方のみお進みください。
お目汚し失礼しますm(__)mどぞ ^^) _☆~~

 

 

森の中を進んでいくと、大きな木に囲まれた鬱蒼とした場所に岩場がちらりと見えた。

どうやらそれが依頼主から聞いた洞窟の、目印のようだった。

 

小高くなっているそこへ、近づいて行ってもその入り口はなかなか見えてこない。

たしか、洞窟に入るまでも一苦労だとか言ってたな。。。

目の前まで来てやっと洞窟の入り口が確認できた。

 

「そりゃぁ、入り口が見えない訳だ!!」

 

グレイがため息交じりに、目の前の透き通るきれいな泉を見た。

 

「あらら~。あんな所から??」

「・・・だろうな?」

「ちょっと近いですよ!!ルーシィ!!」

 

グレイの脇からルーシィが泉をのそぞき込むと、ジュビアに押しのけられた。。。

別に頬をくっつけていた訳でも、肩をくっつけていた訳でも無い。

人1人分くらいの距離はあいていたと思うのだが。。。

 

「・・・イタタ。。。もう!ジュビア。。ってグレイ!?キャッ!?」

 

ルーシィはジュビアに振り返って文句を言うつもりが、、、その後ろで、パンツ一枚のグレイがそのパンツに指をかけたのが目に入った。

 

「おい!!変態パンツ。。。全裸で泳ぐきか?」

 

ナツがため息交じりに、グレイの腕を止めた。

 

「うおっ!!いつの間に。。。。」

 

「「「はぁ。。。」」」「グレイさまの肉体美!!」

 

しっかりと、グレイの脱いだ服を畳んで腕に抱えているジュビア。

ジュビアから服を受け取り、いそいそと服を着るグレイ。

そんな2人をほおって、ナツとルーシィ、ハッピーは泉に目をやる。

 

「ルーシィ。やっぱりあそこしか入り口ないみたいだよ??」

「潜るか?」

「う~ん。。。行くしかないのね。。。」

 

ルーシィは溜め息交じりに持ってきていたカバンから水着を取り出した。

それを持って、近くの大きな木の後ろに回る。

 

木の陰に隠れながら、タオルを巻いてパサリと服を脱いでいくルーシィ。

水着を着替えて、タオルを畳むと冷たい空気が直接肌に触れ、ルーシィの肩が寒さに震える。

 

「うぅぅぅ~。。。まだ寒いのに。。。」

「あい。ナツがいてよかったね!!暖めて貰えば??」

「っはぁ///??何言ってるの・・・・・・・」

 

水着の食い込みを直しながら、ルーシィがハッピーに振り返るとそこには青色と一緒に桜色が見える。

 

「おう。さみいなら、暖めてやるぞ??」

 

ニッと歯を見せてナツが掌に炎を出して笑う。

ルーシィの肩が、違う意味でプルプルと震えている。

 

「イヤーーー!!!あんたここで何してるの??」

「ん?ルーシィが遅いから様子を見に。。。」

「・・・・へぇ??・・・いつからいたのよ?」

「あい!!わりとはじめっからです!!」

「なっ//////!?!?」

 

「ルーシィ。。。ところで、お前太った??」

 

そう言ってナツがルーシィの腰の辺りを摘まんだ。

・・・・次の瞬間、、、桜頭が地面にめりこんだ。

 

「サイッテー!!!」

 

その姿を、泉の前からグレイ達が眺めていた。

 

「・・・・だからやめろって言ったのに。。。」

「グレイさま!!ジュビア。。グレイ様になら触られても!!」

 

ルーシィに負けじと水着姿のジュビアが、身体を揺らしながらグレイにすり寄ってくる。

 

「・・・いあ?それ。。。おかしいだろぉ!!」

 

グレイに掌でおでこを押さえられ接近を阻止されたジュビアは、「グレイさまのヒンヤリした手~」と、その場で悶えている。

プンプン怒りながら、グレイとジュビアの元にルーシィが戻ってきた。

 

「いいのか?アレ。。。」

 

地面にめりこんでいる桜頭にむかってグレイが指を指すが、ルーシィは振り返りもしない。

 

「デリカシーがないのよ!!ナツは!!・・・・気にしてたのに。。。。」

「ルーシィ??着替えを覗かれてことはどうでもいいの??」

「っ///」

 

ハッピーの言葉に、弾かれた様にルーシィの顔が赤く染まる。

だが、その顔には諦めが滲んでいる。

 

「・・・アイツは、、女の子に興味ないでしょ??お子様相手に、、、気にするだけ無駄だもん!!」

 

そうよ。。あたしが気にしなければいいのよ。。。と言うルーシィに、ハッピーもグレイも目が点になった。

確かにナツは、色事に疎そうに見える節があるが、、、、傍から見てもナツはルーシィをそういう目で見ているだろうと、想像できるにのに。。。

残念な思考のルーシィと、いてぇなぁと首を廻しながら近づいてくるナツに対して、、、ハッピーとグレイからため息が漏れた。

 

「「・・・はぁ。。」」

 

 

透き通る位きれいな泉は、足の先を浸けただけで想像していたのとだいぶ違う事に気が付いた。

・・・・何だか生暖かいのだ。

先行して、ジュビアが見てきた情報によると、泉の底の方に見えている入り口から入るとすぐに空気がある場所に出られるらしい。

念の為、空気を水で包んだボールをジュビアがつくりだし、各々それに頭を突っ込んだ。

 

「じゃ行くか!!」

「ナツそのまま??」

「あ??これでも泳げるし、、、すぐ乾くからいいじゃねぇか!!」

「・・・・まぁそうね。。」

 

ルーシィは水着の上から星霊の鍵の着いたベルトをまわした。

グレイとジュビアが先に行き、その後をナツが上手く潜れないルーシィの手を引いて潜っていった。

 

「ぷはぁ。。。」

 

水面から顔を出すと、ジュビアの創ってくれた空気のボールもはじけた。

そこは思っていたよりも少し暖かい。

 

「これくらい暖かかったら、このまま進めるわね!」

 

既に岩場に上がっていたグレイが「ほら。姫さん」と手を差し出してくれる。

その手にルーシィが手を伸ばすと、グレイの後ろのジュビアの目が光った気がした。。。

ルーシィはなるべくそこを見ない様に、グレイの助けを借りて さっさと岩場に上がる。

 

「それくらい自分であがれんだろ。。。」

 

ナツが、ポソッと呟いた。

毛を乾かしてもらっているハッピーだけがその言葉を聞き 、ニヤニヤしながらナツを見上げた。

 

ナツが服を乾かす為に、熱気を出すとその場の空気も少し熱くなった。

 

「プフフッ。じゃぁ、手を貸してあげればよかっじゃん!!」

 

 

 

 

 

 

洞窟の中はやんわりと明るい。

所々に発光する石が洞窟の壁にまじっているようだ。

やんわりとした、少し黄色い光りが洞窟の奥まで続いている。

 

泉からあがり、その場から周囲を確認してみると、この場から一本道が続いているようだ。

道といっても、ところどころ大きな岩に塞がれそうになっていて、まっすぐ進むだけで

も骨がおれそうだが。。。

 

ルーシィは泉にはいる時に背負った小さいリュックを防水の袋から出し、背負いなおした。

そして、リュックの肩ひもをギュッと握りしめた。

1歩前を歩くナツの後にルーシィとハッピー。

その後ろをジュビア、グレイの順で進む。。

 

途中岩が崩れてしまっていて、先に進む為に少しあいている岩の隙間を這って抜けた。

すると、ドーム状の拓けた空間で ナツが上を見上げて立っている。

 

「・・・ナツ??」

 

ルーシィが追いついて、その隣に立った。

遅れてハッピーの追い付いてくる。

ナツが見つめる先を、ルーシィとハッピーも見上げてみた。

 

「わぁっ。。。きれい。。。」

「すごいねぇ。。クリスタルかなぁ。。。」

 

両手を口元の前で合わせルーシィが『ほぉぉ』と息をもらす。

ハッピーは口を開けたまま見上げている。

 

後から追い付いてきたグレイやジュビアも同じ様に、上を見上げて歓声を上げた。

 

視界の先には、キラキラとまばゆい光が揺らめいている。

岩肌の上層部が透明な結晶のようなものでできていて、どこかから差し込んできた光が、淡く反射し合っている。

人口的ではありえない柔らかい光りの屈折が、言葉に表せないほどきれいだった。

 

「きれいだな。」

 

それまで黙っていたナツが、ようやく口を開いた。

それに答えようと、ルーシィは手を口にあてたままナツの顔に目をむける。

目を細めて、にっこりとルーシィのやさしい笑顔がナツに届いた。

 

「うんっ!すっごく!!はぁぁぁ//こんなの初めて見たぁ。。。」

「おう。オレも///きっきれいだな///」

 

上を向き過ぎたハッピーが、コテンと頭の重みで後ろに倒れた。

それをナツが抱き上げてやると、コテンと金糸が肩にもたれかかった。

いつの間にかルーシィの頭が乗っかっている。

 

「。。。///ルーシィ重い。」

「ひどっ!!いーじゃない頭くらい!!」

「プフフフッ」

 

「おらおら!お二人さん!!いちゃついてないでさっさと行くぞ~!!」

 

グレイの声で、肩を揺らしてナツとルーシィは弾かれた様に振り向いた。

 

「「いちゃついてない(ねぇ)!!」」

「オイラもいるよ~!!」

 

オイラも呼んでよ~と、ハッピーの間の抜けた声がそこに響いた。

グレイの上着が脱ぎ捨てられた。

今度は、グレイが先に立って洞窟を進んでいく。

 

「グッグレイさま~。綺麗なクリスタルですねぇ~」

 

うっとりした表情で、ジュビアがグレイにすり寄る。

ジュビアの腕には、既に畳められたグレイの上着がある。

 

「ありゃぁ。氷だろ!ツララができるのと似たような原理だろ。」

 

後ろの方からナツとルーシィの声が響いてきた。

 

「うげぇ。。。あんなにきれいでも変態なのか。。」

「ちょっとナツ!!氷=グレイ って変換しないでよ!!せっかくきれいなんだから」

 

グレイのシャツが、脱ぎ捨てられ上半身裸になる。。。。

 

「そこかよおかしいの!オレは変態じゃねぇ!!」

「じゃぁ服着なよ。。。あい。」

 

ハッピーのつっこみに、グレイは慌てて地面を見渡す。

 

「いつの間に!?」

「グレイさまっ。お洋服をどうぞ!」

「うおっ!わっワリィな。ジュビア。」

 

グレイに洋服を渡すと、ジュビアがナツ達に向かって口を開いた。

 

「///ナツさん!ルーシィ!!グレイ様は変態なんかじゃありませんから!!

 お洋服を脱ぐのが、人より得意なだけです!!」

 

きっぱりと言い切ったジュビアに対して、当事者のグレイが言葉を詰まらせる。

 

「えっ・・・・ぃぁ。。」

「・・・それって、、、変態だよね?ルーシィ。」

「うん。あたしもそう思うわ!ハッピー。」

 

ハッピーとルーシィがひそひそ話すと、ジュビアが顔を青くしグレイに体ごと向き直した。

 

「グレイさま!!誤解です!!ジュビアはグレイ様の事変態だなんて!!」

 

勘違いをされては困ると、ジュビアが慌てて叫ぶ。

 

と グレイの眉間にシワが寄った。

ナツも辺りを警戒し始める。。。

 

グレイが、ジュビアの叫びを遮るためにスッと顔の前に手を出した。

 

「ちょっと黙ってくれ。」

 

ナツの耳が何かの音をひろったようだ。

 

「変な音だな。」

「音は解んねぇが、、、妙な気配だな。」

 

ナツとグレイが目の合わせず、対角線に注意を払う。

ジュビアもそれに倣って、神経を集中しているようだ。

ルーシィはギュッとハッピーを胸に抱いた。

 

「おいクソ炎。」

「あ?」

「なんか匂いしねぇのか?」

「いあ。。。特別変な匂いは、、、」

 

ナツは鼻をクンクンさせながら、ルーシィの方に鼻を向け「ルーシィの汗の匂いだけだ!!」とニッと笑って見せる。

 

「ちょっ!!デリカシー!!!」

 

すかさずルーシィは、ハッピーをナツに投げつけた。

それを難なくキャッチすると、ニカッとナツが笑って投げ返した。

 

ルーシィの胸に改めて抱きかかえられたハッピーが恨めしそうにルーシィを見上げた。

 

「酷いやナツもルーシィも。。。」

「えっ。。あ。。ついっ!?。。。ごっごめん。ハッピー!!」

 

そんなやり取りを苦笑まじりに眺めていたグレイが、口を開いた。

 

「おい!!これ何の音だ?」

 

 

その場にいたメンツが耳を澄ますと微かに

 

『ズーリズーリ。。』

 

と何かを引きずっているような音が微かに聞こえる。

聞き耳を立てていたナツが、ひろった音を説明するように口を開いた。

 

「何か引きずってる?いあ。。。でっかい?、、なんかいやがるな。。。這って移動してんだ。」

 

ナツが説明すると、ルーシィの眉間にシワが寄って、近くにいたジュビアの服を摘まんだ。

 

「ねぇ、、、でっかくって、、、這うって、、、、ちょっと待って!這うって、、、」

「・・・蛇ですかね。ルーシィ。」

「!?!?うぐぅ。。。やっぱりそうなの??」

「蛇が苦手ですか?ルーシィ」

「えっ?得意な人なんていないでしょ??しかも大きいって!!」

 

ルーシィはすっかり蒼くなって、額から冷や汗を垂らし始めている。

そして、目だけ動かして、ジュビアを見つめる。

 

「ねぇ。そういうジュビアは平気なの?」

「・・・平気ではないけど、、、、仲間に仇なす敵なら倒すまでです。」

 

ジュビアは真剣な面持ちで、周囲に気を配っている。

そうだ。この水色の髪の少女は仲間が傷つくことをきらい、真っ先に自分が前に出ていくのだ。

仲間が傷つくくらいなら、自分が傷つく方を選ぶのだ。

だが、それは他のメンバーも同じ気持ちだ。

もちろんルーシィも。

眉間にしわを寄せながら蛇だけは勘弁!!と思いながらも、ルーシィは愛用の鞭を握りしめた。

 

「おいナツ。どっちからくる?」

「ん~。結構うじゃうじゃ。。。。右上だなぁ?」

「「上??」」

 

グレイの問いに ナツが答えに、皆そろって上を向く。

確かにナツの指さす方に大きな横穴が開いている。

 

その穴から、ルーシィとハッピーの上にパラパラと砂が落ちてくる。

と!!!!!

次の瞬間横穴の暗闇に赤く光る2つの点。

 

「「ヒィィ!?」」

 

ハッピーがルーシィの背に隠れた。

 

「オイラ食べられちゃうかも!!ルーシィ助けて!!」

「うっぅうん!!隠れてなさい!!」

「ルーシィ。。きますよっ。」

 

隠れられたルーシィも肩を震わせながら、顔面蒼白した。

ジュビアと背中合わせに立つと、鞭を握る手に、じっとりと汗が滲む。

 

「「あぶねぇ!!」」

 

叫び声とともに、ジュビアとルーシィは地面に倒された。

 

「アイスメイク。シールド!!」

 

2人が立っていた場所を、緑色のどろっとした物体が横ぎった。

続けて、どろどろとした液体が降ってきて、グレイの氷がジュッと音を立てた。

 

「姫さん方、ボッとしてんじゃねぇぞ!!」

「「グレイ(さま)!!」」

 

「ルーシィに何しやがんだ!!どりゃぁ!!」

 

腕に炎を纏って、ナツがそのぬめった物体を薙ぎ払った。

 

「大丈夫か?」

「ナツ!!」

 

ルーシィの脇に、ナツが降り立つ。

ルーシィとジュビアが体勢を整えている間に、ナツがもうい一撃を加える。

 

「てんめぇ!うちのギルドのもんに、なにしやがんだ!!」

 

グレイが両手を合わせ、構える。

 

「アイスメイク、デスサイズ!!」

 

氷で出来た大鎌を手に持ち、ぬめった物体目掛けて振り降ろした。

 

『ぐしゃっ!!』

 

その物体が、切断されぐしゃりと地面に落ちてきた。

 

「!?なにこれ!?!?」

「あい。吸盤みたいだね。。。」

「・・・どっかで、、、?・・・・タコ??」

 

見た事あるかもと、ルーシィが首をかしげると、違う方向から音も立てずに近づいていた。

そのタコの足のようなものにハッピーが絡め取られる。

 

「うぎゃっ!」

「ハッピー!!!きゃぁ!!」

 

ルーシィの声が響いた。その瞬間、ルーシィも他のタコ足に絡めとられた。

 

「ハッピー!!ルーシィ!!」

 

ナツは、違う足を薙ぎ払っている。

 

 

「ジュビア!後ろだ!!」

「はいグレイ様!ウォータースライサー!!」

 

ジュビアの水が刃になってタコ足を貫く。

 

「くっそっ。アイスキャノン!!」

 

向かってくる他のタコ足を撃ち抜くと、ジュビアと背中合わせで息を整える。

 

「グレイ様。ルーシィ達が!!」

「あぁ。。ナツが何とかする!!こっちが先だ!!やるぞ!!!」

「はい!!」

「コールドエクスカリバー!!」

 

氷の大剣をかまえ、グレイがタコ足に突っ込んでいく。

 

「援護します!!ウォーターカーネ!!」

 

自分の腕を水の鞭に変え、スキを突こうとしてくるタコ足を押しのけ、グレイの通る道を作る。

 

「おらぁ!!」

 

氷の大剣が、タコ足の太い部分を切り裂いた。

タコ足からぬめった液体がはじけ飛び、グレイは体をそらしてそれをよける。

と、その液体のかかった岩肌がジュッと音をたてて溶けた。

 

「あっ!!」

「油断すんなよ!!」

 

飛び散った液体は、ジュビアを目掛けて飛んでいく。

丁度体勢を崩したジュビアはよけられそうにない。

素早く腕を伸ばしジュビアを抱え込んでグレイは地面に転げた。

 

「キャァ!!。」

「ジュビア!!」

 

ジュビアのむき出しの太腿に、その液体が。。。

白い肌に火傷の様な、赤い傷ができてしまった。

ジュビアは太腿を押さえ、何とか体制を整える。

 

「だっ大丈夫です!!!グレイ様!!敵が!!」

「くそっ!!アイス・ゲイザー!!」

 

地面から無数の氷の柱が突き出し、敵を貫く。

だがタコ足は、うねうねと動いてその氷から逃れようとしている。

 

動きを鈍らせながらも、なかなか仕留めきれない敵に、それぞれに少し疲労の色が見える。

タコ足に締め上げられながら、ルーシィは辺りを見渡した。

 

タコ足に持ち上げられて上から見れば、数本あるタコ足は、無数に開いた横穴から出ている。

しかも、その穴は繋がっているようで、引っ込んだかと思うと違う穴から出てくる。

しかし、先ほどナツか指さした上の方にある穴からは出てこない。

ちらりと赤く光る双眼が目に入った。

 

ギリギリとタコ足に締め上げられながら、ルーシィが叫ぶ。

 

「くっぅうう。ナツー!!頭!!!アッ赤い目!!!」

「ぐえぇぇ。くっくるしいよー!!」

 

ナツは言われなくても、ルーシィの視線を追って走り出していた。

 

「ナツ!!乗れ!!」

 

岩場をよじ登っていこうとするナツに、グレイが叫んだ。

グレイの造った氷の床がナツを体ごと持ち上げてくれる。

 

足に炎でブーストをかけ勢いをつけて、ナツは氷を蹴った。

 

穴ぐらに隠れている2つの怪しい光のもとへ突っ込んでいく。

 

ナツの体に炎が噴き出すと、魔法陣が現れる。

 

「火竜の劍角!!」

 

炎を纏ったナツが弾丸の様に突っ込んでいく。

 

『すどぉん!!』

 

ハッピーとルーシィを拘束していたタコ足の力が緩んだ。

ハッピーはそのままナツの元へと飛んでいく。

 

「ナツーーー!!」

 

ナツが、ぶっ飛ばした物体を掴み穴から出てきた。

そのまま掴んでいたものを地面に叩き落とした。

すっかり目を回している。。。。。。タコだ。

。。。でっかい。。。タコだ。

・・・どこかで見た様な。。。。?

 

「ルーシィ。あと任せた!!」

 

「うん!任して!!」

 

地面に降り立ったナツは、その場に膝をついた。

ルーシィの星の大河が、器用に残りの穴から出ているタコ足どうしを縛り上げた。

化け蛸の目が覚めても、洞窟の構造が邪魔をしてしばらく動くことができないだろう。

 

ナツの目の前まで駆け寄ると、むき出しの肩や頬が焼けただれている。

 

「ナツ!!ナツが火傷!?」

「あ?あぁ、なんか変なの噴き出しやがってよう。かかっちまった。」

「それで焦げちゃったの?ナツ。」

「それって、、、よく見せて!!」

 

ルーシィが駆けより、キズを確認する。

火傷のような傷は、赤く腫れあがり空気に触れているだけでも痛そうだ。

肩の火傷の脇に1か所だけ、紫がかって黒く変色している部分がある。

 

「これ。。。ここだけ違う。。。これ、痺れてるんじゃない?」

 

その傷に触れると、ナツの顔が痛みでゆがんだ。

 

「あぁ。さっきチクッとしたんだ。なんか刺されたんかもな。」

「!?なんかじゃないわよ!!」

 

その黒くも紫にも見えるキズに、ルーシィの胸の奥がざわめく。嫌な予感がする。

 

ルーシィはおもむろにナツの肩に唇を当てた。

 

「なっ///ルーシィ??///」

 

ルーシィの表情は、真剣そのものだ。

傷口にちゅーっと吸い付き、口に含んだナツの血を地面に吐き捨てると、銀色の鍵に触れる。

黒く変色した血液が地面に染みを作った。

 

「毒かもしれないから!!」

 

何度かそうして、ルーシィの口から吐き捨てられる血の色が、鮮やかな色に変わった。

リュックから取り出した応急セットで、消毒をして、包帯を巻いていると、青猫がナツとルーシィの顔を覗きこむ。

 

「ルーシィ、吸血鬼みたいだね!!」

「もうふざけないの!!多分全部は出しきれてない。。。」

「えっ?ナツどうなるの?」

「大丈夫だぞハッピー!!ほれちゃんと動くぞ!!」

 

すり寄ってきたハッピーの頭を、ヨシヨシとナツが撫でた。

その後ろで心配そうに、ルーシィは眉を寄せている。

ルーシィのその表情を見て、ナツは目を伏せ、傷を負ったほうの手をグーパーと握ったり開いたりしている。

 

「今クル爺に調べてもらってるから、、、」

 

ジュビアの火傷の治療をし、洞窟の奥へ進んでいく。

 

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戦闘シーンもっとカッコ良く書きたい!!!

どうにかならんのだろうか。。。文章力を誰かくれ!!

こんなにいっぺんにいろんな事置きないよな。。。。(; ・`д・´)

 

 

 

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