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2014年3月21日

『ハッピーの気遣い』


「う~んん。。。」

気怠い朝だ。
ナツは、ベットの上で上体を起こし、ボーっと頭を搔いている。
心なしか、ほっぺたが痛い。
自分の隣に目をむけるが、いるはずの存在がいない。。

(あぁ。。。。風呂か。)

段々目が覚めてくると、シャワーの流れる音と、風呂場によく知る気配を感じた。

「ナツ~??起きたの~??」

浴室から、相棒の声が聞こえる。

「はよ。ハッピー。お前も風呂入ってんのか??」

ナツはのそりとベットから抜け出した。

「あい!!ルーシィに背中洗ってもらってるんだ!!い~でしょ~!!」

きっと風呂の中で、相棒はニヤニヤと笑っているんだろう。

「ナツ~?おはよ~。お湯沸かして自分でお茶いれてね~!!」

・・・・。
勝手知ったる他人の家・・・である。
確か昨日。。。長期の依頼を終えて夜中にマグノリアに戻ってきた。
ギルドに報告を済ませ、ルーシィをアパートまで送ってきたのだ。
食事をごちそうしてもらって、、、疲れてたからそのまま寝ちまったんだよな。

お湯を沸かし、ダイニングの椅子に腰を落とした。

日の入ってくる暖かい部屋に、よく知る気配。
風呂場から、キャッキャッと笑い合う声。
お湯の沸いていく音と、洗濯機のまわる音もする。
キッチンには、何かに浸かっているパン。
朝食の下ごしらえでもしていたんだろう。
1人分の食べ終わったハッピー専用の食器。

ハッピーはもう食っちまったのか??

こんな日もいいなぁ~っとボンヤリ部屋を眺めていると、
風呂場から、ルーシィとハッピーの会話が聞こえてきた。

「あっ!!ヤダッ!ちょっと、ハッピーの仕業ね?」
「あい!ルーシィの他の服は、もう洗濯機の中です!!」

なんだぁ?人が気分よくボーっとしてんのに。。。。

「えぇ~!?本当に着るの?」
「あい。大丈夫!!ルーシィなら何でも着こなせるよ!!」
「えっ!?やっだぁ!!まあね!!」

少しして、カーテンの開く音がする。
ハッピーが元気よく飛び出してきた。

「ナツー!!オイラ、シャルルと約束してるから~!!」

荷物から、ゴソゴソとお土産らしきものを取り出し、ナツの肩に乗った。
耳元で、「オイラいい仕事したよ!!クフフッ」そう囁いて窓から飛び出していくハッピー。

ハッピーに遅れて、ルーシィがゆっくりカーテンの向こうから出てきた。

「おっおはよっ!ナツ。。。。これ借りてるね?」

ルーシィの姿を目に止めナツは、一瞬 言葉が出なかった。

「っ!?!?んあぁ。」
「あたしの服全部洗ってって///ハッピーが///ごめんね?」
「おぉ。。。」

ルーシィが纏っているシャツは、彼女には少し大きい様で、油断すると肩が落ちてしまう。
ほんのり赤い顔のルーシィが、ふにゃりと笑ってキッチンに入っていく。

「直ぐ朝ごはんにするね!!」
「あぁ。。。」

ルーシィが、着てんのって、、、、オレのシャツだよな?
えっ?!あれあんなにダボダボだったか??
確かに、所作男と女である。
身長が近いと言っても、男の俺の服をルーシィが着れば少しは余ると思っていたが、、、、
・・・・こんなにブカブカになるんだ。
丈の短いワンピースじゃねぇか!!
下を穿いているんだか、穿いていないんだか微妙なラインだ。

細いとは思っていたが、随分華奢なんだなぁと改めて思った。
しかも、纏っているのは自分のシャツである。
/////はっきり言ってバスタオル一枚より、グッとくるものがある。

座っていた椅子から立ち上がり、黙ってキッチンに入っていく。
ルーシィの後ろに立つと、シャンプーの甘い匂いが鼻をかすめる。

「ルーシィ。。。」

後ろから肩を抱き、首筋に顔を寄せた。
彼女の肩が、ビクリと揺れた。

「ちょっ!!ビックリするじゃない!!ナツ。」

肺いっぱいに彼女の匂いを吸い込んだ。

「・・・もうすぐできるから!?」
「ああ。」

首筋に顔を埋めたまま、華奢な肩を離さない。
いや、離せない。。。

「・・・・・ナツ?」
「あぁ。」

ルーシィが小さく息を吐いて、ナツの腕の中でくるりと向きを変えた。

「・・・・ナツ??どおしたの?疲れとれなかった??」

ナツの腕の中で、首をかしげるルーシィ。
ルーシィの肩口に額をのせているナツの視界に、Tシャツの襟首から豊満なふくらみがちらちら見える。

「おぉっ///!」

叫んだナツは、真っ赤な顔で頭を上げた。
ルーシィの肩を慌てて解放すると、キッチンから退却する。
そんなナツの背中を目で追い、首をかしげるルーシィ。

(・・・・・ナツの腕の中って、やっぱり暖かいな♪)
(//////なんで平気な顔してんだよ!!襲っちまうぞ!!)


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襲えばいいのに。。。。。ムフフ。
この先はピンクにいくか、ウブでいくかと思って、、ウブで終わった。。。(^ω^

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