2014年3月21日
「ただいま~。」「ただ~!!」
「ただいまで~す。。。」
『お世話をさせていただきます。』
ルーシィを無理やり引きずる様に、凶悪モンスターの討伐にナツ達が連れて行ったのは、半日前。
2人と1匹はそろってギルドに帰ってきた。
「おかえりーって、、、あらあら。ルーシィ、どうしたのかしら?」
「うう~。ミラさん、ただいまですぅ。。。」
ミラの言葉を受けて、ルーシィがため息交じりに挨拶を返した。
「あい。ナツのせいだよ!!」
「・・・んなっ!!俺だけじゃねぇ!!ルーシィが弱ちぃのがいけねぇだ!!」
ハッピーの強い口調に、ナツはあんくらいでケガするとか思わねぇよと、たじろいだ。
「・・・・アンタねぇ。。。まぁ、何でもいいわよ。。。。。はぁ。。疲れたぁ。。」
そんな1人と1匹のやり取りを、溜め息交じりに傍観を決め込むルーシィ。。。
話しの中心は彼女だというのに。。。
が、、、1時間もすれば、彼女の立ち位置が確立されていた。
ルーシィが「んんっ」と、喉を鳴らすと何処からかジュースを持って、駆け付けてくる桜頭。
「お待たせしました。ルーシィ様。」
既に開き直って、ナツはノリノリでルーシィの給仕に勤しむ。
「ルーシィ様、おやつをどうぞ!!」
ハッピーがどこから出してきたか蝶ネクタイを締め、皿にのせたクッキーと差し出してきた。
ルーシィは両手を伸ばして、右手で膝を折ってかしずく桜頭を、左手で蝶ネクタイの青猫の頭をありがとうと撫でてやる。。。
「あらあら。反論する元気もないのね?ルーシィ大丈夫??」
「はい。。。いくら言っても止めないし、、、気の済むようにやらせます。。。怒鳴っても疲れるだけなんで。。。
座ってれば痛くなし、、、、しばらく大人しくしてますから。」
依頼の帰り道で、ナツの悪ふざけでケガをしてしまったルーシィ。
ナツはバツが悪くって、悪態をついていたがギルドに着いてルーシィの世話を焼くハッピーに段々とイライラしてくる。
何かをする度に、ルーシィが笑顔でハッピーの頭を撫でるから。
ナツまでもが給仕を始めると、裏に何があるのかとルーシィは訝し気な顔を見せた。
始めはひきつった笑顔で「ありがとう」というと、「んっ!!」と自分から桜色の頭を向けてきた。
そこでルーシィも気が付いた。
撫でて欲しいのだと。。。。
・・・・はぁ。。子供なんだから。。。
そして、ナツもハッピーにならってルーシィの給仕を始めたのでした。。。
「ナツ~。ルーシィの肩でも揉んであげれば??」
ギルド内からする誰かの声に、ナツの耳がピクリと動く。
「いやぁ。。。いいわよ?そっそんな事しなくって。。。」
顔を引きつらせて、両手を前にだしナツが来るのを阻止しようとするが、、、相手に止める気はないのだろう。。。。
ただ褒めて欲しい子供なのだから。。。
「オイラもー!!」
青猫まで飛んでくる。
「あぁ~。。。誰か助けてぇ・・・・」
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始めはいたって真面目だったのに。。。 なぜかこんな展開に。。。